世界各国の状況
311823 ロシア(プーチン)人の思考背景 A
 
加藤俊治 ( 62 大阪 ) 16/01/29 PM10 【印刷用へ
ロシア人(プーチン)の思考背景を知り、プーチンの現状の言動を組み合わせることによって、今後、ロシア(プーチン)がどのような方向に動いていくのかが見えてくるはず。

前回に引き続き、ロシア人の国民性から。

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3.諺に見るロシア人の特徴:抜粋、順番も入替えています。

・「100ルーブルより100人の友達を持った方がいい」
人間関係において、ロシア人は非公式の友好的な関係をとても大切にしている。「How are
you?」という質問に対して、ロシア人の方から最近の事情の詳しい報告を受けることも少なくない。逆に単なる形式的な挨拶はロシア人を傷つけてしまう。

ロシア人と個人的な関係を作るにあたって、自分の人間としての側面を打ち明けることが重要である。単なる仕事のためのつきあいではなく、人間同士のつきあいになって、はじめて信頼関係ができる。

・「意味のない笑顔はバカの印」
ロシア人は人前で、または公式の場においてあまり笑顔を見せない。「意味のない笑顔はバカの印」というロシアの諺ことわざがある。ロシアの常識では、特別親しい相手でないかぎり、一緒に談笑することは考えられない。体制の厳しい監督の下で生活していたことが原因だと考えられる。さらに笑いは心から発するものとされ、形式的な微笑みはロシア人が苦手としているものである。

また、ロシア人、特にシニア層はスキンシップを好み、会話するときに背中や肩をたたいたり、近い間合いで話したりすることがあるが、びっくりする必要はない。

・「お金だけが幸せじゃない」
ロシア文化の思想の一つは「幸せをお金で買うことができない」というものであり、お金持ちが尊敬されることは少ない。例えば、ソ連が崩れ、新ロシアになった転換期にチャンスを生かして大金を稼いだ、いわゆる新ロシア人(オリガルキ)に対する一般のロシア人の見方には厳しいものがある。


・「小さな魚でも努力せずには釣れない」
努力の必要性を訴えるものが多く、また「馬に引き具をつけるには時間がかかるが、走るのは速い」など、準備に時間がかかるが、行動は速いというロシア人の仕事の仕方を物語るものもある。同時にロシア人は長期的な案件よりも、利益がすぐ出るような短期的な案件を好む傾向があることもうかがえる。

・「狼を恐れれば森には到達できない」
ロシア人は運を試すことが好きで、リスクを嫌がらないことを示す諺ことわざが沢山ある。
この諺ことわざは昔、森に行くことは生活上当たり前とされていて、それに伴うリスクも生活上当たり前であったことを物語る。また「リスクを取らない人はシャンパンを飲まない」とも言う。このように運命を試すことをロシア人は決して嫌がらない。

・「切る前に7回計れ」
日本では「石橋を叩いて渡れ」と言う諺ことわざがあるように、ロシアにも同じ意味合いを持った諺ことわざが沢山ある。リスク好きと同時に全く逆な、必要以上の慎重さもロシア人の性格にあると言える。「7回計って、1回切れ」「信用する前に調べろ」「友情は友情、仕事は仕事」「ゆっくり動いた方が遠くへ行ける」という諺ことわざがある。このような性質によって最終決定が延期されたり、行動に踏み込むまで相当の時間がかかったりする
ことがある。


・「ロシアに刀を持ってきたものはその刀によって死す」
ロシア人はよく自己批判をするがプライドは高い。その結果、外国人がロシア国内の問題について論じたりすることをあまり好まない一方で、スポーツもしくは歴史でのロシア人の成績について触れると話がはずむ。

6.終わりに:「他人の修道院に自分の定款を持ってくるな」
本稿ではロシアの歴史的背景を踏まえながら、ロシア人の特徴や国民性、またそれらを象
徴するような諺ことわざを紹介してきた。

読者は認識していたロシアとは違った側面を発見したかもしれない。ビジネスにおいては、世界各国共通して人と人とのつきあいであり、それがベースにあってはじめて交渉の土俵に立つことができる。

人とのつきあいという意味では、思いやりや誠心誠意といったキーワードが大切なのは当然であるが、ただ気を付けていただきたいのは、相手は自分と違った歴史的背景を持ち、違った文化に身を置いており、また違った思想、価値観を持っているということである。

自分の価値観で当然と思っていたことが、気付かないうちに意思疎通に支障をきたしている原因となっているケースも少なくないのである。

ロシアでは誰もが知っている「他人の修道院に自分の定款を持ってくるな」という諺ことわざがある。日本にも「郷に入っては郷に従え」という諺ことわざがあるとおり、ともすれば忘れがちな、相手を知る努力を是非怠らないでいただきたい。このような部分を理解し、ロシア人の心をとらえれば、ビジネスでのつきあいは、よりスムーズに進むと考える。

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「侵略者との戦い」と「共同体」で醸成されたのだと思われますが
・日本人は「全て善人、もしくは、友達」と考える傾向が強いと思いますが、ロシア人は「信頼できる人を選別」する意識が強い。

・問題を徹底的に分析、かつ、準備を周到に行ってから実践。

・信頼する相手に対しては、自分とは違った相手の文化・思想・価値観を認めるが、侵略者に対しては徹底的に闘う意思を強固に持っているように思えます。
 
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