国債経済とその破綻(大破局の予感)
311608 「ドルと原油と中国と、そして株価A」の検証
 
冨田彰男 ( 52 兵庫 経営管理 ) 16/01/22 PM08 【印刷用へ
また「ビジネス知識源」は、「ドルと原油と中国と、そして株価A」311595で、'14年7月からの原油価格の暴落の理由として、次の4点を挙げている。

@中国と新興国の経済成長が'14年から減速し、原油・資源・食品の需要が減った。
A米でシェールオイルの開発が進み、米がサウジアラビアを抜いて世界一の産油国となり、原油が供給過剰になった。
Bサウジアラビアがシェールオイルを赤字にして潰すべく、原油価格を下落させた。
Cヘッジファンドが、原油・資源・商品市場から資金を引き揚げ、米国債の買いに回帰した。

ここにも、いくつかの矛盾点がある。
@中国もBRICSの経済成長率の低下は'14年に始まったものではない。'10年以降、中国・BRICSの経済成長率はインドを除いて年々低下している。「BRICS辞典」リンク
例えば、銅価格一つとっても'11年から下落が始まっている。リンク
従って、経済成長の低下が'14年7月以降の原油価格暴落の主原因とは云い難い。

Aまた、世界の石油生産量と消費量を比べると、'10年以降は常に生産量を消費量が上回っており、需給関係上は原油価格は下がらないはずである。
「BP エネルギー統計 2015 年版解説シリーズ(石油+天然ガス)」リンク
ましてや、今回は'14年7月〜'16年1月までのわずか1.5年で、原油価格が30%以下にまで暴落している。'08年リーマンショックの時の暴落に匹敵する史上最大級の暴落であり、これほどの暴落は需給関係では到底説明できない。

B「シェールオイルがアメリカ経済の救世主」という話は嘘であることを仏ルモンド紙が明らかにしている。275815
実際、米のシェールオイル開発会社は倒産している。300343
つまり、放っておいてもシェールオイルは潰れるのであって、サウジアラビアが、そんなことのために原油価格を下げるはずがない。

このように、'14年7月以降の原油価格の暴落は、需給関係によるものではなく、何らかの投機勢力によるものだとしか考えられない。
かつ、その下落幅から考えて、単にヘッジファンドが原油を売ったというレベルではなく、もっと巨大な勢力が動いているはずである。
 
  List
  この記事は 311607 への返信です。
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_311608
  ※トラックバックは承認制となっています。

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
超国家・超市場論1 新しいまつり場は、国家と市場を超えられるか?
超国家・超市場論2 闘争(能力)適応 と 共生(取引)適応
超国家・超市場論3 置かれた環境を貫く 闘争圧力を把握せよ
超国家・超市場論4 同類闘争の圧力と共認統合の限界
超国家・超市場論5 私権闘争・掠奪闘争をどう止揚・統合するのか?
超国家・超市場論6 生存圧力に基づく同類闘争から、同類圧力に基づく同類闘争=認識競争へ
超国家・超市場論7 私権闘争を統合した 力の序列共認
超国家・超市場論8 国家(力の序列共認)と その統合限界
超国家・超市場論9 私権闘争の抜け道が、交換取引の場=市場である
超国家・超市場論10 何をするにもお金がかかる社会
超国家・超市場論11 市場は社会を統合する機能を持たない
超国家・超市場論12 市場の拡大限界は、国家の統合限界でもある
超国家・超市場論13 人類の新たな活力源=圧力源
超国家・超市場論14 外向収束⇒認識収束に応える『認識形成の場』
超国家・超市場論15 『認識形成の場』こそ、新しい社会統合機構の中核である
超国家・超市場論16 ゼロから、自分たちの『場』を作る活動
超国家・超市場論17 新しい社会統合機構が、国家機関を吸収・解体する
超国家・超市場論18 認識形成の『場』を構築することこそ、真の社会活動である
超国家・超市場論19 もう、傍観者=インテリ統合階級は、要らない
超国家・超市場論20 認識形成は遊びではない、生産活動である。
超国家・超市場論21 『認識形成の場』が、なぜ有料化されるべきなのか?
超国家・超市場論22 お金は、現実の必要度を測るモノサシ
超国家・超市場論23 『必要か、必要でないか』という真っ当な判断の土俵が出来てゆく
超国家・超市場論24 必要か否かの『判断の土俵』が、国家と市場を呑み込み、解体し、再統合してゆく
超国家・超市場論28 新しい可能性が顕在化するとは、どういうことか?
超国家・超市場論29 新しい『場』は、古い評価指標の洗礼を受けて、はじめて顕在化する
超国家・超市場論30 実現の論理
判断の土俵と解体・再統合 大学の例
判断の土俵とは、人々の潜在思念が作り出した共認圧力の場
『必要か否か』が環境問題に対する基底的な答えになる
社会統合組織の史的総括 国家と教団
社会統合組織の史的総括 市場と演場
大衆の期待の変化に応じて統合力も変わってゆく
マイナス原因構造とプラス実現構造という両輪
支配階級の私有権は絶対不可侵だが、庶民の私有権は剥奪され得る

『るいネット』は、47年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp