心の本体=共認機能の形成過程
311325 認識力の育成:問題意識発から可能性発へ
 
岡田淳三郎 ( 70代 大阪 経営 ) 16/01/13 PM00 【印刷用へ
では、どうしたら追求力や認識力を身に付けることが出来るのか?
それは、思考の方向を変えるだけで良い。
これまでは、もっぱら「問題意識を持て」「物事を追求するためには問題意識が必要である」と教えられ続けてきた。殆どの本にそのようなことが書かれているが、実はそれは近代観念に特有の思考パラダイムに過ぎない。確かに何らかの架空観念を信仰し、その観念に強く収束している場合は、その観念に反する事象を目にすると問題意識が生じる。しかし、近代観念はとっくに見捨てられて終った。人々は無思想であり、いかなる観念にも強く収束していない。従って、問題意識を持てと言われても、問題意識など持ちようがない。だから、今や「問題意識」云々という言説は、人々を思考停止状態に封じ込める役割しか果たしていない。

本当は、問題意識など不要である。人は思想などなくても、物を考えることができる。潜在思念とは、本能と共認機能が生み出す意識のことであり、それは誰にでも生じている。そして、本能と共認機能は常に現実の圧力を対象化して、その時々の可能性を感じる方向へと意識を向ける。これが人類の本源的な思考方向である。(それに対して、現実に背を向けて頭の中の架空観念に収束する近代観念の思考方向は明らかに狂っている。実際、デカルトをはじめ近代の思想家たちは多かれ少なかれ狂っており、ほぼ全員が観念病という名の病人である。)
実際、問題意識発で追求しても、例えばマルクスが貧困の原因を追求して「資本の運動」で行き止まりになったように、否定の論理しか生み出せない。そして、読者はいったん「資本が悪い」と思い込むと、そこで思考が停止して終う。実際、マルクスの信奉者でマルクスを超えた者は一人も居ない。
従って、問題意識発で物を考えるのを止め、本能・共認機能が感取した可能性の実現方法をとことん追求すれば良い。それだけで、思考は解放される。

とは言え、実現するのは容易ではない。
例えば、本源社会を実現しようとすれば、金貸しやお上やマスコミの支配、あるいは私権制度や学校制度etc無数の壁が現れる。そこで、まず金貸しの存在構造の解明に向かうが、それを解明してもそれだけでは答えにならない。金貸し支配の構造を掴んだ上で、それを更に根底から覆す実現基盤を発掘できる地平に達するまでとことん掘り下げて、はじめて答えを見出すことができる。
それを導くのは、潜在思念が感取した可能性を検証する徹底した現実直視と事実の追求である。しかし、こうも言える。内圧と外圧はイコールで結ばれている。従って、我々が可能性を感じて追求を止めないとすれば、それは既に実現基盤が歴史的に用意されているからだと。それが、可能性発で思考するということである。
【注:内圧=外圧・・・物体に外力が加わると内力が生じる。同様に、個体であれ、集団であれ、社会であれ、それらの存在に外圧が加わると内圧が生じる。例えば、気力や活力も外圧に適応しようとして生じる内圧である。そもそも、本能であれ、共認機能であれ、観念機能であれ、全ての機能は外圧(=環境)に適応すべく形成された機能であり、全ての存在は外圧に対応する内圧機能しか持ち合わせていない。従って又、外圧が変化して適応できなくなると新機能が必要になり、新機能を形成して新しい外圧に適応できたものだけが生き残ることになる。】

人類の前に立ちはだかる壁は金貸し支配だけではない。人類にとって、最後の壁となっているのは、観念支配である。民主主義をはじめとする近代観念から完全に脱却することなしには、人類の思考は解放されない。
だから必要なのは、目先の運動などではない。それは、金貸しに騙され操られた運動にすぎない。今、必要なのは、人類再生の実現基盤の発掘であり、事実の追求である。それが、人類が本来の道に回帰する唯一の手段である。

私は、近代思想が見捨てられた’65年以来、50年に亙って近代観念に代わる新理論の構築に取り組んできた。それは、本源社会の実現基盤を求めて原始社会からサル社会、更には生物史にまで遡った意識構造や社会構造の追求となった。そして、仲間の力を借りてようやく概略の答えに達したが、その過程でいくつかの新概念を生み出した。この新概念を使いこなすことが出来るようになれば、誰でも簡単に答えを出せるようになる筈である。(注:その一部が、本文中に【注】として示した、内圧=外圧、収束=統合、あるいは共認機能観念機能etcの新概念である)

では、なぜ追求(=勉強)することが、人類の命綱なのか?また、実社会でも、認識力が勝敗を決することになるのは、なぜなのか?そのより根底的な根拠(構造)を明らかにしたのが、次の「未知への収束と追求」である。
 
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