国家の支配構造と私権原理
306018 地球規模で起きているのは、国家という存在の弱体化と消滅
 
柏木悠斗 ( 静岡 ) 15/07/15 PM11 【印刷用へ
『超国家・超市場論11 市場は社会を統合する機能を持たない』(31251)より
>市場はどこまでも私権闘争の抜け道でしかなく、従ってそれ自体では決して自立して存在できず、国家に寄生するしかない。だから、市場は、云わば国家というモチに生えたカビである。カビがどんどん繁殖すれば、やがてカビ同士がくっつく。世間では、それをグローバル化などと美化して、そこに何か新しい可能性があるかのように喧伝しているが、それも真っ赤な嘘であって、市場が国家の養分を吸い尽くせば、市場も国家も共倒れになるだけである。

上記認識が現実となりつつある。以下「DARKNESS」(リンク)より
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●地球上で「国家の衰退」が見え隠れしている
問題は、ギリシャ(ユーロ)だけにとどまらない。現在、ゆっくりと少しずつ全世界の国家が不安定化している。
アメリカもオバマ政権の時代になってから内向きとなり、中国も上海のバブル崩壊が止められず、きな臭くなっている。韓国と日本は互いに憎悪を剥き出しにする関係となって、収拾がつかなくなっており、中東に至ってはもはや暴力が支配する無法地帯と化している。

地球のあちこちの大陸で「国家の衰退」が見え隠れしている。もはや「今の国家は役に立っていない」「今の国家は時代に則していない」という大きな潮流が生まれている。別の言い方をすれば、「国家」という大きな存在が、壊れていこうとしている。

☆それにしても、いったいなぜそんなことになったのか。

世界各国の国民にそれを聞けば、リーマン・ショックからだと答えるだろう。2008年9月15日のリーマン・ショック以降、各国の政府は資本主義が瓦解しないように、自国の主要銀行(大きすぎてつぶせない銀行)にどんどん金を注ぎ込んで救済した。
その不良債権をすべて国家が引き受けたので、国家の債務は極端なまでに膨張していき、そこで国家危機が発生するようになった。
その過程を見ていた国民が、なぜ私たちの税金で銀行や金持ち連中を助けるのかと疑問を持ち、国家に不信感を抱くようになってしまったのだ。

●これから起きるのは、国家という存在の弱体化と消滅
まぎれもなく、国家が追い込まれている。だから、これから起きるのは、国家という存在の弱体化と消滅だ。
アメリカが衰退するとか、中国が崩壊するという現象はすべて同時並行で起きているわけで、全体から見ると「国家システム」が壊れていると気付かなければならない。

そもそも、このグローバル化した現代社会と資本主義に、徹底的にチューニングされて、勢力と規模を巨大化させているのは、まぎれもなく多国籍企業である。各国政府、そして政治家は、今や多国籍企業の代理人に過ぎない。

その多国籍企業も、国家という存在が関税をかけたり、文化を守ったり、通貨を操作したり、独占禁止法で企業に網をかけてくるような「目ざわり」な存在となっている。
つまり、国家は国民からも不信の目で見られ、さらに企業からも邪魔だと思われるようになっている。

だから、不信感を持たれている国家が地球規模で力をなくしていく段階に入っている。もはや国家という概念そのものが機能不全に陥った。それなのに、国家は自浄能力がなく、是正もされない。
今の「国家」というシステムが存続できなくなって、大きく崩壊しても不思議ではない。

近代の社会は、どこの国でもすべて国家が主体だった。だから、国家がなくなるというのは想像もできない。しかし、グローバル化が極度に進む今、時代に合わなくなった国家という存在は淘汰の対象になっているのだ。

その大きな流れはつかんでおかなければならない。
 
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