>この私権闘争の圧力が生み出した(力の原理に基づく)私権の強制圧力(私権を獲得しなければ生きてゆけないという圧力)は、最末端まで貫通する圧力であり、従って、「私権」という価値の評価指標(=最先端価値)たる「身分」観念は、立派に統合機能として働くことになる。
身分制度というのは、確かに全ての人に、即ち最末端まで貫通する圧力ですね。この身分制度のように、何かこう絶対的な力、揺るぎ無い力、誰にも有無を言わせない力を考えたときに、今思いつくものは真っ当な「認識力」です。身分制度は生まれたときから否が応でも従わなければならないといった理不尽さを抱かせるという難点がありますが、「認識力ヒエラルキー」というのはそのようなものは感じさせません。身分制度の上位にいる人間が尊敬に値する人間かどうかは不定ですが、認識力ヒエラルキーの上位にいる人間は尊敬に値する。なぜなら、この共認闘争の時代の中で皆の期待に応え正しい認識を導き出すべく、現実の切開・分析に労を惜しまないから。そのような人間には自然と皆が従う、即ち認識力ヒエラルキーは自然と形成される圧力であり、かつ上から下へ働くと同時に下から上へも働く圧力なのだと思います。 |
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