企業を共同体化するには?
304911 「あなたは今日何をやるんですか?」 〜自考力・自己決定力を培うための集団内の習慣〜
 
竹村誠一 ( 40代♂ 長野 営業 ) 15/06/13 PM03 【印刷用へ
長野県の北安曇郡小谷村には、大きな一軒家で共同生活を営む人たちがいます。

今年公開の映画「アラヤシキの住人たち」(リンク)の舞台にもなっているこの特定非営利活動法人・共働学舎(リンク)では、自閉症・癲癇・弱視・統合失調症・躁鬱・ひきこもりなど、さまざまな身体的・精神的、或いは境遇上の理由で家庭生活・社会生活が難しい人たち、そしてこの考えに共鳴し、この様な生活を自ら希望する人たちが集まり、農業を中心にした自給自足に近い生活をしています。

決して地域から孤立することもなく、質の高い生産活動を営み(294049)、村民とも共存している彼らですが、この一見して全くまとまるようには見えない人たちが、なぜ集団として統合できているのでしょうか?

その答えが代表・宮嶋望氏の講演(リンク)の中にありましたので、引用(※引用者にて改行)します。

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困難を持ってくるから大変だと思うのは当然なんですが、僕は逆に、この人たちは社会が解 決できなかった問題を伝えにきてくれた「メッセンジャー」だととらえることにしています。

ということは、もしかして僕たちが彼らと一緒に生活して問題を解決できたら、これはものすごく社会に対して、逆にお返しするものがあるだろうと考えるわけです。
(中略)

でもこういった人たちが、どうやってまとまった牧場の生活、生産を上げているかというと、結構意外なことがあります。
(中略)

まず、いろんな悩みを持ってきている人。それに、「あなたは今日何をやるんですか?」というふうに聞きます。戸惑います。朝食のミーティングの後に、全部自分で今日は仕事を何をする、もしくは休む、病院に行くということを自己申告します。

そうすると、片方ではやらなきゃいけないことがたくさんあるわけですね。だけど全部自己申告でいくということは、自分たちで仕事をどうやろうかと自主的に考えなきゃいけないというチャンスを作ります。そうしていくことによって、自分は言ったことはやる、というふうにすると、当人たちのストレスというのは最小限になるんですね。

そうすると言ったことはやるようになります。それをきちっと評価をして、組み合わせて、牧場全体が動いているという形になります。

これで訓練されるのは、自分でものを考えて決定していく力、自己決定力がついていきます。そうするといかに自分の人生を生きていこうかと考えるようになります。

これがその風景です。毎朝、朝食の後に何をやりますというふうに聞いています。そうすると「仕事をやります」と、いろんなことを言います。
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彼らが外圧の高い環境下に置かれた集団に属していること、指導者たちの肯定視、そして農業や自然が持つ都市生活とは違った時間の流れ、といった諸々の条件があると思いますが、それらもひっくるめて周りの状況(期待)を察知し、自らやること(できること)を毎日宣言させることの繰り返しが、自考力・自己決定力の育成、ひいては集団の統合、生産力に繋がっているのでしょう。

これは、彼らだけに限らず一般の企業や学校といった集団にも応用できるものだと思います。
 
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