近代科学を切開する
304800 東洋科学と西洋「科学」
 
岡田淳三郎 ( 70代 大阪 経営 ) 15/06/09 PM09 【印刷用へ
・万物は、無数の要素が互いに影響を及ぼし合って成り立っており、それは人類の限られた知能(観念機能)で掴めるようなものではない。そこで原始人たちは、数千年に及ぶ経験知(云わば、無数の人体実験)をもって、事実とした。それを『原始科学』と呼ぶことにする。
・この原始科学を受け継いだのが、東洋科学(例えば、東洋医療や日本料理)である。

・ところが、西洋「科学」だけは、原始科学と全く異なっている。西洋「科学」では、要素を一つか二つに限定した上で実験し、実験室で同じ結果が再現されることをもって「事実」としている。つまり、要素限定の実験主義である。
・しかし、現実には、そのように要素を数個に限定した空間など、どこにも存在しない。従って、それは非現実な「事実」であり、どう贔屓目に見ても、人工空間における特殊限定事実でしかない。ましてや、普遍的真理などでは決してない。
・非現実な「事実」とは、平たく言えば嘘・ハッタリということである。にも拘らず、学者たちは「それ」が絶対的事実であるかのように語り、教科書には「それ」が普遍的真理であるかのように記載されている。これは壮大な騙しであり、ペテンである。
・とりわけ、実験主義に至っては、実験する設備も時間もない素人たちを尻目に、学者(=ペテン師)という職業を正当化・絶対化するためのお手盛りの屁理屈にすぎず、そのような(要素を限定した)実験行為が正しいという科学的根拠などどこにも存在しない。

・この現実から乖離したお手盛りの西洋「科学」は、その当然の帰結として、至る所で環境を破壊し続けてきた。とりわけ、深刻なのは肉体破壊で、人々が摂取する医薬品や食品添加物は、せいぜいこの100年ほどの間に登場したものばかりであり、それらが本当に安全なものなのかどうかは、少なくとも1000年以上経たないと分からない。
車(→廃棄ガス)や電化製品(→電磁波)やプラスチック(→人工ホルモン)にしても、同様である。
・現在、これら全ての害悪の原因がタバコになすりつけられているが、たばこは数千年の歴史を経ている。「害悪」のレッテルを貼るのなら、むしろ全ての医薬品や食品添加物や車や電化製品に対してこそ、ラベルを貼るべきだろう。

・そして遂に、近代医学や栄養学の嘘が次々と暴かれる時代を迎えた(参照:追求のススメ第二章294608)。更には、「利己的な遺伝子」etcの生物学の嘘(参照60)から、「エントロピーの法則」や「ビックバン」etcの物理法則の誤り(参照:佐野千遙の論考)まで、今や、西洋「科学」は全面崩壊しつつある。

・ところで、西欧人は、なぜかくも狂った西洋「科学」を生み出したのだろうか。
・それは、西欧人の発祥の地となったコーカサス→地中海→西欧において、4000年前から2300年前にかけて続いた皆殺しの略奪闘争の歴史に起因している。
・皆殺しの略奪闘争が常態化した社会では、一瞬の判断が生死を分かつ。従って、そこでは判断のスピードが何よりも重要になるが、一瞬の判断においては一つか二つの要素しか使えない。つまり、スピード第一の社会では必然的に要素限定思考が幅を利かせてゆく。例えば「万物は原子で成り立っている」と見たギリシャの原子説などはその典型である。

・その延長上に、近代「科学」が登場する。近代「科学」がもたらした生産力拡大のスピードは目覚ましく、それが急速な市場拡大を実現するエンジンの役割を果たしたことは事実である。
・しかし、市場社会は人類を劣化させ、遂には滅亡させようとしている。つまり、西欧人のスピードは−ベクトルのスピードでしかない。
・それに対して、数千年に亘る経験知をもって事実とする原始人および東洋人の「原始科学」「東洋科学」は、いかにそのスピードが遅くとも+のスピードである。

・原始科学や東洋科学の進化スピードが遅かったのは、数千年に亘る経験知を基盤としているからであるが、それだけではない。専ら占いや直観に頼り、構造認識が極めて貧弱であったことも大きな原因である。
・構造認識は、最深の適応本能が持つ秩序化=論理整合力を武器としており、我々はその構造認識を体系化することによって、すでに10倍のスピード力を得ることが出来た。従って、今後の人類は、数千年に亘る経験知を基盤としつつ、同時に時間圧力や闘争圧力に対応するスピード力を10倍に引き上げることが可能である。(おそらく、このスピード力があれば、原始集団は略奪集団に勝てた筈である。)

・しかしながら、事実認識によっていかに予知力を高めることができても、最後の賭けの部分は残る。従って原始社会がそうであったように、今後の本源社会においてもシャーマン的な霊感能力者や予知能力者は必要とされることになるだろう。おそらく原発や地震あるいは経済危機や政治危機等、様々な危機を前にした人々の予知期待の高まりは、そこに直結していると思われる。
 
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