政治:右傾化の潮流
303965 「農協潰し」は安倍政権の政治的怨念
 
匿名希望 15/05/14 AM10 【印刷用へ
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安倍晋三首相がためらうことなく献金疑惑の西川公也農相の首を掻いたのは、彼が通常国会前半の目玉と位置づける「農政改革」に一切の遅滞は許されないという決意の表れだろう。ところがこの農政改革というのがまったく意味不明の代物で、間違いだらけの戦後農政を根本的に総括して日本農業の危機的状況をどう打開するのかという戦略的な議論は最初から欠落している。

では何を「改革」するのかと言えば「農協」であり、とりわけその頂点に立つ「JA全中」から農協法に裏付けられた協同組合の全国組織という資格を剥奪して一般社団法人に格下げし、さらにそのJA全中が持っていた全国約700の単位農協に対する監査・指導権限を解体して、一般監査法人が市場参入できるようにする(ということは、監査料などの名目で全中が得ていた年間約80億円の上納金を召し上げる)ことに狙いが絞られる。つまりこれは、農政改革でも農協改革でもなく「農協潰し」である。

なぜこのような粗暴なほどの農協潰しに躍起となるのかと言えば、安倍や菅義偉官房長官の農協に対する政治的怨念である。民主党が09年にヨーロッパ型の「農業者個別所得補償制度」の導入を掲げた時に農協はそれを支持し、それが政権交代が実現する一因となった。12年に政権復帰した自民党は、その制度を骨抜きにすることに熱心に取り組んだが、一度自民党から離れた農協はすんなりとは元に戻らず、例えば今年1月の佐賀県知事選では、菅長官と茂木選対本部長が推した自民党候補は佐賀農協の支持を得られずに敢えなく落選した。

 自民党農林議員によると「安倍はこの結果に苛立って、菅を『何やってるんだ』と叱責し、慌てた菅は『選挙活動ばかりやっている農協の改革は徹底的にやる』と周辺に覚悟のほどを示した。菅は連日、農水省幹部を官邸に呼んで、結局、全中が得ている監査料などの80億円が政治活動やTPP反対運動の資金源になっているというところに目を着けたのだろう。その結果、農業の再生とは何の関係もない農協潰しに走ることになった」という。

もちろん、農協のあり方に数多の問題があるのは事実である。本来は農家の自発的な互助組織である農協の中央機能が肥大化して、その巨大組織を維持するために農家を搾取するかのようになってしまったからこそ、このような理不尽な自民党からの攻撃に屈服せざるを得なくなったという意味では自業自得という一面もある。しかし、こんなデタラメな農協潰しが「農政改革」の名によってまかり通るのを許せば、日本農業の壊滅は必至である。▲
 
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