国債経済とその破綻(大破局の予感)
298842 「所得税と法人税の欠陥を直せば、消費税はなくてもよい」(1)
 
小圷敏文 ( 壮年 大阪市 勤め人 ) 14/12/05 PM06 【印刷用へ
1%に満たない寡頭勢力のために書かれた悪徳官僚の筋書きで、国民国家は大衆の貧困を抱えて滅びを迎える。ゼニの亡者と化したグローバル企業は、収奪の対象を他国に移すだけのこと。諸悪の根源である税制にメスをいれなければ、国民国家は成り立たない。

富岡幸雄・中央大学名誉教授
12月1日(月)、岩上安身の総選挙前緊急インタビュー
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《引用開始》


◆「応能負担ではない消費税そのものが悪」

岩上安身(以下、岩上)「国を思う気持ちを税制に賭けて50年の富岡先生ですが、著書『税金を払わない巨大企業』はネット上において賛否両論です。今日は、必見のインタビューとなります」

富岡幸雄・中央大学名誉教授(以下、富岡・敬称略)「安倍首相が解散時、『税は国家だ』と言っていました。その通りです。税の歪み、ひずみがある場合、国家は立ち行きません。消費税は政治、経済、社会のあらゆる分野に関わりを持ちます。消費税の26年の歴史は、国民騙しの歴史です。

 そもそも、消費税は税金ではありません。税の本質とは何でしょう。応能負担(※)です。それが民主主義国家の原理原則です。消費税は消費者に一律にかかり、応能負担ではありません。悪平等ですね。そもそも消費税は、あること自体が悪です。

(※)所得に応じて租税を負担すること。他方、受けた利益に応じて負担することを応益負担という。

 消費税を一度やめて、欧州のようなきちっとした付加価値税をやってもらいたいですね。第一次大平内閣の時、オイルショックを受けて、一般消費税導入案が浮上しました。

 その時、『悪税だから絶対反対だ』と言おうと思ったのですが、女房から『お父さん、あまり張り切らないほうがいいですよ』と言われ、ショックでしたね。大蔵省など、いろいろなところから電話がかかってきて、圧力がかけられました。

 第3次中曽根内閣の時、売上税が導入され、彼らは『これをやらなければ国が潰れる』と言いました。いつものことです。62年に文藝春秋に『税金を払わない大企業リスト』を掲載させました。

 その中で、外国全額控除という制度を使って税金をゼロにしている企業を挙げ、大騒ぎになりました。そして結局、売上税は廃案になり、中曽根氏は退陣しました。当時の大蔵省は実力部隊を持っていて、泣く子も黙るマルサと呼ばれていました。

 88年の竹下内閣は飴と鞭を使い分けました。飴は抜け穴だらけの税金制度、鞭は消費税成立。全部の役所を使って、消費税に反対した勢力に圧力をかけました。彼らは私の論文を読んで、あら探しをし、少しでも数字にミスがあれば、指摘します。

 金持ちが買う贅沢品への課税、奢侈税(しゃしぜい)であれば、累進課税となり、意味があります。消費税増税をして8%にしたことがすでに間違いです。10%など、とんでもない。消費税はあってはならない現代社会の怪物、人間の心まで荒んでしまうのです。

 国会で消費税の原理的欠陥を指摘し、『新型間接税(=消費税)の導入は低所得者への過酷な税制。高所得者への減税、内需の停滞、物価の上昇、便乗値上げ、インフレを招く。所得税は最も公平な税制』と主張しました」


◆「消費税を5%に戻すことが最大の経済対策」――安倍税制への批判

富岡「安倍政権では、日銀総裁が『物価上げるんだ』というが、下がったほうがいいんです。実質賃金は下がっているのだから、経済は停滞します。GDPが2期連続でマイナスになっています。消費税8%というガンを切除しなければならないのです。

 消費税を5%に戻すことが最大の経済対策なのです。一年半先延ばしして、(経済が)良くなる見込みはまったくありません。10%への増税は、貧血でフラフラの人から検査しないまま、血を抜くというようなものです。今、必要なのは輸血です」

岩上「(今の税制は)吸血税制ですね」

富岡「97年の消費増税の時は経済成長率プラス2.7%から増税後、0.1%に悪化しましたが、今年(2014年)4月の増税は2期連続マイナスです。

 消費税増税が先延ばしせざるを得なかった失策を、マスコミを使って国民のせいにして、福祉を削るということをしています。法人税は毎年のように下げています。26年間の消費税が、法人税の減税のための財源になっています」


◆自民党と経団連のしがらみのあいだで――企業の社会的存在意義とは?

岩上「本当に日本の法人税は高いのか、ということが著書のなかで問われています」

富岡「日本は企業中心に動いていく企業国家です。企業の社会貢献は、納税です。ただ、世の中は変わりました。昔は『お国のために』で、私はペンを銃に変えて、一生懸命戦場で戦いました。国家意識、公共心や、共同体意識はなくなってしまったのですね。人間は弱いですね。

 日本国内には需要がないのに、東南アジアをはじめ、市場は広がっています。法人税を下げる、というのは、企業の自己満足、というか、経団連と自民党の、変な関係ですね」

岩上「トリクルダウンは起きていないと」

富岡「消費の拡大に結びつかないのですね。従業員の基本給を上げられないのですから。トリクルダウンは30年前の話です。前提が変わっているのです。

 海外に出て行っちゃう企業は出て行っちゃえばどうですか? 満州国が滅びた時、置き去りにされたとき、人々はどうしましたか。経営者に考えてもらいたいです。企業の社会的責任とは何か。企業は何のために存在しているのか」

つづく
 
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