日本を守るのに、右も左もない
298061 「頑張る」のではなく「掴む」のだ
 
多田奨 ( 40代 東京 ) 14/11/18 PM07 【印刷用へ
『追求のススメ3』294733を読んで、「がんばる」が気になった。
文中「私権圧力に対応するためには、どこかで出来合いの私権観念を導入し、折り合いをつけて(=私権圧力に部分的に整合させて)生きてゆくしかない。そこで、折り合いをつけるべく、良く聞くのが「がんばる」という言葉である。」とある。

「がんばる」=「頑張る」は、江戸時代から使われるようになった言葉だという。語源には、二つの説があるそうだ。
一つ目は「眼張る(がんばる)」が転じて「頑張る」になったとする説。「目をつける」や「見張る」といった意味から「一定の場所から動かない」という意味に転じ、更に転じて現在の意味になったとする説。
二つ目は、自分の考えを押し通す意味の「我を張る(がをはる)」が転じ、「頑張る」になったとする説だ。リンク リンク

私権時代という歴史的事実、それから実感的にも「がんばる」とは「我を張る」から来ていると考えて間違いないだろう。

不整合な世界に折り合いをつけるのは、本来拒まれることだ。それを反転させ受け容れるためには、強固な観念で正当化する必要がある。それが「我」。自分の考え(私権観念)を曲げたら頑張れない。だから、我を張り続ける必要がある。我を張るために、本来追求に使うべきエネルギーを無駄に使っているということでもある。

一方、『追求のススメ』では、「掴む」という言葉が使われている。
文中「本源主体に立脚して、秩序崩壊の危機に瀕しているこの社会を対象化すれば、誰の心にも『社会を守る』⇒その為には『世界を掴む』という志が芽生えてくる。」とある。

「掴む」は「がんばる」とは正反対の言葉である。がんばると言う時は、主語の“自分”が強調されるのに対して、「掴む」の場合は目的語である“何を(掴むか)”が強調される。掴むものは通常「自分(我)以外の何か」である(“自分を掴む”とは言わない)。
自分以外の何か=対象を掴む。それは目的意識であり、目標である。目標は「志」になる。「掴む」対象を追求すると「がんばる」だけでは絶対に到達できない地平に至るのは確かだろう。文中の「掴む」という言葉は、大変に考えられて用いられていると思う。

「がんばる」と「掴む」。これを単なる言葉の違いだと思わないようにしたい。我々の思考、すなわち行動は言葉で出来ている。言葉一つ違えば、その先の行動は全く異なるものになるからだ。

「頑張る」のではなく「掴む」。無闇に頑張っている自分に気付いたとき「何を掴むのか?」と問い直したい。
 
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