これからの暮らしはどうなるの?
29786 本当にお金がイカガワシイのか?イカガワしくしているのは私権格差と交換原理なのでは?
 
北村浩司 ( 壮年 滋賀 広報 ) 02/05/01 AM00 【印刷用へ
先ずお金その物がイカガワシイのでしょうか?その点は少し疑問に思います。何故なら会社員であれば給与をもらう時に、別にやましい気持ちにはならないでしょう。また商売をしていれば、お客さんからお金を受け取って同じくイカガワしいという感覚は無いでしょう(それどころか嬉しいでしょう)。

またお金を使って買い物をしている時に、別にやましい事をしているという気持ちにはならないでしょう。(もっとも玉川氏29283,29284が指摘している様に、無用な消費はそろそろ後ろめたさの対象に浮上してきそうですが・・・)
いずれにせよこの事は、お金が評価指標としてある程度の正統性の共認を得ていることを意味します。

しかし確かにどこかひっかかりも残ります。「お金」にまつわる引っかかりって一体何なんでしょうね?取りあえず谷光さんが提起されていた「諺」(29344)に戻って考えてみたい、と思います。

谷光さんが上げられていた諺は大きく二つに集約できる様に思います。
一つは金の貸し借りは(or金が絡むと)人間関係が破壊される。という点。

もう一つは「金を持っている者は強い。何でも無理強いできる、かつ相手は言う事を聞かざるを得ない。」という点です。それは私権闘争でもそうですし、消費者=お金を持っているものは「神様」という事に象徴されるのではないかと思います。

ではまず「貸し借り」そのものが問題なのでしょうか?考えて見れば、これは結構不思議です。
例えばモノの貸し借りであれば通常の物であれば、人間関係の不和は生じません。
それどころか貧しい時代に良くあった、味噌やしょうゆの貸し借り、あるいは労力の貸し借り(という言葉は不適切とすれば、融通し合う)であれば立派に「助け合い」の原理の中に位置付けられます。またその場合同じもの「お返し」をすれば何の問題もおこりません。

この二つの違いは何なのでしょう?おそらく日用品や労力は誰もが(ほぼ普遍的に)持っているもの。お金は持っているものと持っていない(少ない)者がいる。という問題ではないでしょうか。とすれば結局後者の問題、つまり格差とそれが生み出す力のヒエラルキーの問題に集約されます。つまり問題は金ではなく私権格差である(金がその指標価値=私権の制覇力となっている)という事になります。

それだけではありません。誰もが持っているものを融通し合うという事であれば、そこには「協働」の関係が成立します。ところが、貸し借りであれ商品市場であれ、持っているものと持っていないもの、あるいは生産者と消費者という分断された関係がそこにある訳で、そこには必然的に交換関係が生じます(市場原理です)。つまりいかがわしさの源は本源的な協働関係に、交換関係が混入する事ではないでしょうか?
 
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29787 お金の桎梏を越える条件 北村浩司 02/05/01 AM00

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