世界各国の状況
297676 日中「軍拡競争」に懸念も
 
高梨俊寛 ( 52 島根 プランナー ) 14/11/09 PM05 【印刷用へ
日本は東南アジアとの友好関係を深めるべき。そこで、日中関係の軋轢が東名アジアの国々の首脳の頭を悩ませている。

中央公論リンクより

ASEAN各国は今、尖閣諸島をめぐる日中間の動きを注視している。その理由をシンガポール・ナンヤン工科大学のブビンダ・シン准教授(国際関係論)は「東シナ海における中国の(日本に対する)出方を見ることで(南シナ海で今後予想される)中国の出方、軍事面など各種能力を見られるからだ」と解説する。

 ただ、ASEANの中には、親中とされるカンボジアとラオスのような国もある。カンボジアが議長国だった二〇一二年七月のASEAN外相会議では、南シナ海問題で対中強硬派のフィリピン、ベトナムと対立。共同声明発表を見送るというASEAN創設以来初めての事態になったことは記憶に新しい。

 そのカンボジアは、日本の防衛力整備、東南アジアでの安保プレゼンス強化をどう見ているのか。カンボジア平和協力研究所のチェアン・バンナリス上席研究員は「日中の(尖閣諸島をめぐる)争いは地域の平和と安定に脅威となる。軍事衝突の可能性も排除できない。日中双方ともカンボジアにとっては開発と戦略上の重要なパートナーだ。日中の緊張が高まることで、カンボジアは大きな戦略的ジレンマに陥っている」と言う。

 ODAの受け入れ・調整窓口「カンボジア開発評議会」によると、二〇一二年の中国の対カンボジア援助(予測値)は三億四七一〇万ドルに対し、日本の援助は一億七五七〇万ドル。だが、中国の援助が大部分借款なのに対し、日本は無償支援(技術協力を含む)が三分の二以上だ。バンナリス研究員の言う通り、中国だけでなく日本との関係も重視せざるを得ない立場にあるのがカンボジアだ。

 またASEAN全体にとっても、中国と日本は共に重要な域外貿易相手国。国際通貨基金(IMF)によると、二〇一一年のASEANの輸出は、ASEAN域内を除くと対中国が一二・九%で一位。一〇・一%の日本は三位だった。域内を除く輸入も、一位は中国(一四・四%)で二位が日本(一〇・七%)だった。タイ・チュラロンコン大学安全保障・国際問題研究所上席研究員のカビ・チョンキタボン氏は「日中の衝突は双方にとり破滅的な結果をもたらすもので、考えにくい」との見方を述べたうえで、「ASEANの多くの国は日中双方との良好な関係を望んでおり、(日中の緊張が続く)今は困った状況と言える」と指摘する。

 日・インドネシア関係筋は「日本は緊張を高めるのでなく、安全地帯の構築に向け、東南アジアと共に働くような外交を進めるべきだ」と話す。
 
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