世界各国の状況
297324 プーチンが世界の新秩序構築を提案+アメリカの覇権主義を糾弾
 
稲依小石丸 ( 30代 犬上 ) 14/11/01 AM10 【印刷用へ
ロシアのプーチン大統領が、世界各国のロシア研究家が集うバルダイ国際会議の場で、新たな世界秩序の構築の提唱とともに、旧来の世界秩序の崩壊の原因は一極覇権主義を強行するアメリカにあると指摘しました。

これは、ロシアが追い詰められたためではなく、アメリカが覇権を維持できないほど弱体化しており、アメリカの覇権主義に不満を持つ諸国(中国、インド、ブラジル、南アフリカetc.)が賛同するという見通しによる発信のようです。

世界の多極化へ向けて、ロシアが大きく動きだそうとしていると思われます。

プーチンが世界の新秩序構築を提案リンク
<ロシアNOW>より
////////↓↓引用開始↓↓////////
 ロシアのプーチン大統領は、国際社会に対して、紛争を防止するため、新たな世界秩序を構築するように呼びかけるとともに、今日の諸問題の責任は、主にアメリカにあると指摘した。プーチン大統領によると、米国の政策のせいで、世界の安全保障システムは崩壊するに至り、中東諸国およびウクライナで政変が相次いだという。プーチン大統領は、ロシアの立場が不変であることを確認し、山積した問題の解決するために西側に対話を呼びかけたと、ロシアの専門家らはみる。

 10月24日、黒海沿岸の保養地ソチで、世界数十ヶ国からロシア研究家が集うバルダイ国際会議が開かれ、その席でプーチン大統領は、世界の安全保障システムを崩壊させたとして米国を非難し、優先課題として、世界及び各国内での紛争を防止するための、新たな国際関係の構築を挙げた。

 大統領によれば、ロシアは、制裁やウクライナをめぐる西側諸国との対立にもかかわらず、外交的に孤立するつもりはさらさらなく、対話と経済関係の正常化に向けて、開かれた立場をとっている。またロシアは核軍縮についても突っ込んだ話し合いを行う用意があるという。


米国の政策と新世界秩序

 プーチン大統領によれば、一極世界のシステムは、この覇権国家には持ちこたえられないことが明らかになった。システムの構造は不安定で、地域紛争、テロ、麻薬売買、過激主義、ショービニズム、ナショナリズムなどの脅威に対し無力であることをさらけ出した。「本質的に、一極世界は、他者と他国に対する独裁主義を容認するものだ」

 また、世界および地域の現在の安全保障システムが、大きな衝撃に耐えられる保証はないと、プーチン大統領は指摘した。

 「かつては、諸大国のゲームと行動のルールを定める新たな世界秩序というものは、大戦争の結果として構築された。戦勝国がヤルタ、ポツダムで話し合い、国境の不可侵、民族自決、国際連合創設などの相互関係の新ルールを決めた」。アレクサンドル・コノバロフ戦略評価研究所所長はこう歴史を振り返る。

 ところが、コノバロフ氏によれば、新システムの必要性はかつてないほど高まっているのに、世界秩序を決定するような大戦争は起きていない。「冷戦は終わったが、平和条約が結ばれたわけではないし、相互関係の原則で合意をみたわけでもない。そういうルールを構築せねばならないのに、どうやったら新世界秩序が決められるのか誰も知らない」。こうコノバロフ氏は強調した。


ウクライナとこれから起き得る紛争

 「ミュンヘン演説(2007年)と今回のそれとの違いは、2007年には、プーチン大統領は米国の政策に抗議しただけだったということだ。ところが今やロシアは、ウクライナとシリアでの米国の政策に積極的に対決している。今回の演説の主なテーゼは、一極世界がロシアの国益を考慮していないということ、そしてロシアは枢要な問題では自分の立場を守るということだった」。カーネギー国際平和財団モスクワ・センター所長のドミトリー・トレーニン所長(→原文では副所長となっていますが、確認したところ所長です)はこう述べた。

 ロシアは自ら覇権国家になるつもりも、世界の運命の決定者になるつもりもないが、自分の利益は守り抜くつもりだ、とトレーニン氏は指摘した。

 プーチン大統領はソチでの演説で、現在、大国の関わる――直接でなくとも間接的に関与する――新たな地域紛争の可能性が高まっていると警告した。「その際、リスク要因になるのは、伝統的な国家間の対立だけではなく、個々の国の内部における不安定さでもある。とくに、大国の地政学的利害が交錯する国が問題だ」。大統領はこう述べた。

 大統領によれば、ウクライナはまさにこうした性格をもつ紛争地帯になってしまった。ロシアは、ウクライナのEU(欧州連合)との連合協定調印という“楽屋裏”での決定が拙速であり、それが、最大の経済上のパートナーであるロシアをはじめとする国々にとって深刻な危険を孕んでいることを指摘してきた――。こうプーチン大統領は強調した。

 「しかし、我々の意見は洟も引っかけられなかった。お呼びじゃないよ、という訳だ。それで、困難ではあるが――この点を強調したいのだが――まともな文明国の対話の代わりに、事態をクーデターにまで持っていってしまった。国をカオスにし、経済と社会制度を破壊し、巨大な犠牲をともなう内戦の渦に引き込んでしまった」。プーチン大統領は語気を強めた。

 「どうやら、際限なく“色の革命”を作り出す者たちは、自分のことを天才的芸術家だとでも思っているようで、どうにも立ち止まることができず、結果をまったく考慮していない」。大統領はこう付け加えた。


ターニングポイント

 政治学者ドミトリー・バービチ氏は、ロシアNOWへのインタビューのなかで、次のように指摘した。プーチン大統領の演説の骨子は、もはやロシアは90年代のように振舞う、つまり西側諸国の過ちに目をつぶることはできないという点にある、と。「以前ロシアは、西側は善なる力であり、いくつかのミスは見逃してもいいとの前提に立っていた。ところが今や、ロシアの安全そのものが脅威にさらされているのだ」

 バービチ氏の意見では、ロシアは、イスラム過激主義者の手を借りてシリアのアサド政権を転覆しようとする不様な試みと、ウクライナの政変の後で、然るべき対応をとらざるを得なくなった。しかも、プーチン大統領は、自分の立場を分からせようと粘り強い努力を続けており、意見を異にする者たちに、彼らの利益と損失(例えば経済的な損害)を説いている。

 「だが、米国でもEUでも、プーチンの意見は聞かれないだろう。彼の世界の新秩序構築に向けての呼びかけにも聞く耳をもつまい。しかも、今回の演説では、聴衆の選択が正しかったかどうか、私には確信がもてない。バルダイ国際会議は、その80%がアメリカナイズされた国の代表者だからだ。礼を失わない真っ当な対話の可能性は、ブッシュ大統領の時代にもう尽きている。その最初のシグナルが2008年の南オセチア紛争だった」。こうバービチ氏は嘆く。

 とはいえ、同氏によると、プーチン大統領の世界の新秩序構築への呼びかけは、中国、インド、ブラジル、南アフリカなど、やはり米国の政策で安全が脅かされている国でなら、傾聴される可能性があるだろうという。

////////↑↑転載終了↑↑////////
 
  List
  この記事は 296208 への返信です。
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_297324
  ※トラックバックは承認制となっています。

 この記事に対する返信とトラックバック
297980 プーチンの足取り 垂心 14/11/16 PM08
297556 オバマを倒す運動が激化している!? 匿名希望 14/11/06 PM08
297514 プーチン大統領スピーチの要約 匿名希望 14/11/05 PM06

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、46年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp