日本を守るのに、右も左もない
296427 TPP>国内法? 協定成立後には一方的に国内法の変更を強要する「承認手続き」があるらしい
 
田村正道 ( 52 京都 建築士 ) 14/10/10 PM09 【印刷用へ
TPPの問題は、これが国内法より上位にあるということです。
(形式的には対象国自身が自ら法改正するのですが・・・)

具体的には、TPP交渉の過程で国内法の変更を(非公開で)約束をさせるだけでなく、協定が成立したその後の「承認手続き」において米国政府が他国の国内法・制度についてチェックをし、変更を要求し、その変更プロセスにも関与、米国が「これで十分」と太鼓判を押すまでは、貿易協定は発効しない。言ってみれば、貿易協定を自らの思惑通りに変質させていくための「最終兵器」があるそうです。


「ACT FOR DEMOCRACY」
リンク
より引用します


「他国の国内法の変更を強要する米国の恐るべき貿易協定「承認手続き」―TPPで日本はまさにその危機にさらされる 」

 TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉に日本が参加してから丸1年が経った。

 日本が参加した後、ブルネイでの全体交渉会合(2013年8月以来開かれていない)や各分野別会合、首席交渉官会合などが重ねられ、またAPEC等の国際会合に合わせて閣僚級会合も持たれてきた。さらに各国は、二国間での交渉を並行して進めている。

 しかし、常に「年内妥結」という目標が掲げられるものの、交渉の実態は困難に満ちている。

 最大の論点といわれる日米の関税交渉、知的財産、環境、国有企業などの懸案分野の妥結の目処は立たず、2014年夏のカナダ・オタワでの交渉会合を経てもその行く末は見えていない。

 秘密交渉であるTPP交渉については、そもそも交渉テキスト(条文)は非公開であり、各参加国が交渉参加前に交わす「保秘契約」があるため、政府交渉官は自国のステークホルダーはもちろん、同じ政権与党の国会議員にすら交渉の詳細を明らかにできないことになっている。各国の市民社会、国民・住民に交渉の中身がほとんど知らされていないことはいうまでもない。

★国際NGOによる共同アクション―恐るべき米国の貿易協定「承認」手続きの実態

 そんな中、TPPに反対する国際NGOグループは、日常的には情報交換や行動戦略を練り、また交渉官会合・閣僚会合が行われる際には現地に赴き情報収集に努めている。私自身もそのメンバーの一人として微力ながら活動に参画している。

 7月のオタワ会合を経た後、国際NGO主要メンバーより、米国内の貿易協定発効までの承認手続き(Certification)が実行されれば、米国以外の交渉参加国の国内法や政策の変更が強いられる危険性があるとして、広く周知を行う呼びかけがあった。
 この承認手続きとは何か。
 米国議会において、他国との貿易協定が承認されたとしても、その後、米国政府は貿易協定を発効するために他国の国内法・制度についてチェックをし、変更を要求し、その変更プロセスにも関与していく。米国が「これで十分」と太鼓判を押すまでは、貿易協定は発効しない。言ってみれば、貿易協定を自らの思惑通りに変質させていくための「最終兵器」と言っても言い過ぎではないだろう。

 すでに様々な自由貿易協定(FTA)にて「活用」されているこの承認手続きについては、各国の市民はもちろんのこと、法曹界、ジャーナリスト、国会議員の間でも十分に知られていない。しかし80年代以降に数々と結ばれてきたFTAとそれを認めるための承認手続きにおいて、米国がいかに強く他国の法律変更を要求し、自らの要求を実現してきたか。特にペルー、グアテマラ、ニカラグア、エルサルバドルなどの中米諸国に対して、また最近では韓米FTAを結んだ韓国に対して、米国は執拗に、一方的な要求を次々と行ってきた。国際NGOのメンバーたちは、数々の資料や報道、米国の「情報自由法」に基づく情報公開請求などによって多くの「証拠」を集め、米国の行ってきた驚くべき実態を詳細にレポートしている。


★貿易協定の条文にない内容も「変更」要求の対象に

 承認手続きによって、米国はそもそも協定文書に書かれていない内容についてまでも、相手国に法律変更を要求してきた。知的財産権、テレコミュニケーション、税関、農産品、紛争解決、外国企業のための措置、医薬製造承認におけるデータ保護期間の変更などじつに多岐にわたる分野である。

 中には、他国の国内法の変更に、直接・間接的に米国(USTR他政府関係者)が「関与」するというケースもある。協力という名のもとで行われるこの内政干渉をつうじて、米国は自国の要望を次々と実現してきたのである。またこの承認手続き自体には、米国の輸出業界、大企業などの意向があからさまに反映されてもいる。その事実が目の前に出されたとき、私たちは次のような疑問を抱く。


 これは誰にとっての「貿易協定」なのか?

 米国以外の国に主権はあるのか?

 これは本当に、「貿易協定」なのか?


 いうまでもなく、TPP交渉においても米国はこの「承認手続き」を用いて、他の交渉参加国に対して国内法・制度・慣行の変更を要求するものと思われる。その際のターゲットの筆頭が、日本である、というのが本ペーパーの主旨でもある。

 そもそもTPP交渉以前から、米国は『貿易障壁報告書』等で日本の様々な法制や規制、慣行を「貿易の障壁だ」と列挙してきた。これら「壊すべき規制」は、TPP交渉と並行させられながら、仮に協定文に具体的な文言として盛り込まれていなかったとしても、この承認手続きのプロセスにおいて、強硬に「変更を強いられる」ことは間違いない。

〜引用おわり〜
 
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