共認運動をどう実現してゆくか?
295660 ネット検索の落とし穴
 
14/09/21 PM07 【印刷用へ
わからないことがあるとお手軽に利用するWikipedia
とても便利なのですが、インターネットの検索ツールの特性についてしっかり理解しておくことも必要なようです。

ネット検索は、アクセス数の順

これは、みんなよく知っていることです。

しかし、1度1位になってしまえば、さらにアクセスが集中するため2位以下を大きく引き離すようになると言うのです。

思い当たる節はあります。

有用な情報にたどり着くには、検索ツールの特性も理解しながら、鵜呑みにすることなく情報の整合性を確認していく作業が必要だと思います。


内田樹の研究室 ネット時代の共生の作法
リンク
■Wikipediaの罠 より

何年か前にアメリカの大学で、日本の近世史の授業で「島原の乱」についてのレポートを学生に課したところ、ほとんどの学生が「島原の乱はイエズス会の陰謀だ」って書いてきた(笑)。そんな話専門家の間では聞いたことがないので、先生がもしやと思ってWikipedia調べたら、そう書いてあった。みんな、それ読んでそのまま写して書いていたわけです。それで先生は今後一切Wikipediaからのコピペはまかりならんと(笑)。
ネット検索すると、情報が羅列されていますが、それはアクセス数の順に配列されている。ですから、1頁目に出てくる情報は繰り返し読まれるけれど、2頁以下の情報はほとんど読まれない。一度もののはずみで1位になった情報は繰り返しアクセスされるので、2頁以下の情報とたちまちアクセス数が一万倍くらい違ってくる。たとえ虚偽の情報であっても、一度上位に格付けされると後はポジティブ・フィードバックがかかって世界を席巻する「定見」と見なされてしまう。情報のクオリティがアクセス数という量によって計量される。けっこう怖い話なんです。キーボードを叩けばダイレクトにアクセスできる「知の源泉」では、実は科学的検証に耐えないジャンク情報が大きな顔をしている場合もある。それを知らない人たちがネットにアディクトする。

−ネットがもたらす恐ろしい部分ですよね。でも、どうしてそんな使われ方をされるようになってきたのでしょうか。本来は人々のくらしが便利になるから、どこでも、いつでもつながることにあったのではないのでしょうか。

ネットのもたらした最大の恩恵は、万人がダイレクトに知的な資源にアクセスできるということだと思います。これこそ情報科学がもたらした最大の福音なわけです。キーボード叩くだけで、ジャンルを超えた膨大な情報に無償でアクセスできるわけですから。人間の可能性を大きく拡げた。
でも、全員が同じような情報へのアクセス能力を配分されたあと、今度はこの情報検索能力をどう使うか、その技術が問われることになった。
 「情報についての情報」という次数が一つ高い情報はただキーボードを叩いて検索しただけでは手に入らない。これは誰も教えてくれない。マニュアルも、入門書もない。こればかりは身銭を切って、自力で獲得するしかない一種の身体知です。どういう人間が信用できるかできないかの判定は一種の身体知ですから。現実生活で会得するしかない。ネット空間には転がっていないし、金で買うこともできない。でも、この「情報についての情報」こそが情報時代における死活的に重要な知的資源なのです。
 
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