市場は環境を守れない、社会を統合できない
29470 社会統合共認ツールとしてのお金
 
土山惣一郎 ( 43 山口 デザイナー ) 02/04/26 PM08 【印刷用へ
>「所有の論理」と「自己決定の論理」の桎梏を超えて、本源収束・評価収束に根ざした現実的な「利用価値」「応望価値」を実感できる仕組みが要請されてくる(29325:岩井さん)

 「自己決定の論理」を超えた社会統合的側面も持っていたが故に、かなり歪んでいるとは言え、私権時代の税制でも国家統合が可能だったと見れなくもありません。つまり、個人や集団を超えた社会を統合するためには、個人の自由消費を前提にした市場では失格で、仮に強制的ではあっても、一応末端まで共認された徴収と再分配のしくみが必要だった訳です。

 少し発想を切り替えると、認識仲間を募りその仲間が集う『場』を継続させていくにはお金も必要だ、あるいは、所有価値ではなく認識仲間にふさわしい利用価値の対価(≒評価)としてのお金という観点に加えて、徴収と再分配のシステムとして心から信認できるものを人類は未だに見い出せていないという問題も浮上してきます。確かに、働くことへの罰金のような累進課税を初めとして、とても皆の役に立っているとは思えない公務員の人件費、財政赤字に対する金利というカタチで金融機関の不労所得に消えていく税制では、誰も納得できないのは当たり前ですが・・・。

 私的な解脱に消費されるお金、誰もその使用価値を認めない無駄な‘ハコモノ’財政投資に費やされるお金・・・、現代は個人レベルでも統合レベルでもお金の行き先を見失った時代と言えそうです。お金の行き場が、認識形成サイト=認識革命ネットワークに変わっていく(あるいはそのような議論をする)ことに、私権時代の税制に替わる本源的な徴収と再分配のしくみの萌芽を見るのも、決して大袈裟なことではないように思えます。

 私権原理や市場原理から切り離された本来のお金の位相があるように感じています。価値共認(≒評価指標)と社会共認(≒税制)を両立させる一元的なお金の位置付けと使い方として、認識形成サイトに投下されるお金は‘買い物’と‘税金’と‘ポイント’を重ね合わせたイメージで捉えたいと思います。
 
  List
  この記事は 29325 への返信です。
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_29470
  ※トラックバックは承認制となっています。

 この記事に対する返信とトラックバック
29676 例えばこんなのはどうでしょう? 石橋直樹 02/04/30 AM00
29659 全ては認識によって統合されているという事実 橋本正雄 02/04/29 PM02
29646 金余りと、お金の社会収束 冨田彰男 02/04/28 PM11
29599 寄付行為の非課税化の新しい流れ 下城浩一 02/04/28 AM00
29585 お金がガラス張の空間の充足。 田村正道 02/04/27 PM11
29531 『市場の倫理 統治の倫理』の和合は可能か? 福田尚正 02/04/27 AM02

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、47年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp