素人による創造
294549 追求のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
 
岡田淳三郎 ( 70代 大阪 経営 ) 14/08/28 PM08 【印刷用へ
足の指が先祖返りして、それ以前の獣たちがそうであるように、足の指で枝を掴むことが出来なくなったカタワのサル=人類は、樹上に棲めるという本能上の武器を失った結果、想像を絶する様な過酷な自然圧力に直面した。とうてい外敵に対応できない原始人類は、洞窟に隠れ棲むしかなかったが、彼らは恒常的に飢えに苛(さいな)まれていた。だが、洞窟の外は外敵が一杯で、夜中に他の動物が喰い残した動物の死骸の骨を密猟するのが精一杯だったろう。(人類は、動物の骨の髄や脳みそをすすって生きてきた。)
つまり、人類は、外圧に対して、本能という機能でも共認機能でも適応できない、完全なる不適応態となってしまった。主体(本能・共認機能)と外圧(世界)が全く整合しない、全面的に不整合な世界=絶望的な逆境の中に置かれたのである。
彼らは常に生存の危機に晒されており、当然「どうする?」⇒「世界(自然)はどうなっている?」という未知への収束と自考回路に全面的に先端収束する。そして、人類は、直面する未知なる世界=不整合な自然世界を「なんとしても掴もう」と、自然を凝視し続けた。それは、生命の根源をなす適応本能(整合本能)と共認機能を深く結びつけることになった。そのようにして、みんなで毎日毎日自考し続ける、その中で、自考共認⇒自考充足の回路が、共認回路の奥深くに形成され、その共認充足が更に強く皆を自考に向かわせていった。

そして遂に、未知なる自然(例えば、一本一本の木)の背後に、整合する世界=精霊を措定する(=見る)。人類が万物の背後に見たこの精霊こそ、人類最初の観念であり、人類固有の観念機能の原点である。直面する未知なる世界(例えば自然)の背後に精霊を見るのも、物理法則を見るのも、基本的には全く同じ認識回路であり、従って精霊信仰こそ事実認識=科学認識の原点なのである。

生命は、常に最先端の可能性に収束する。サルは本能(という機能)の限界を突き破った共認機能に先端収束し、人類はその共認機能の限界を突き破った観念機能に先端収束する。かくして、人類は、生存課題の全てを本能⇒共認⇒観念へと先端収束させる事によって、観念機能を発達させ、その事実認識の蓄積によって生存様式(生産様式)を進化させていった。そして遂に1.3万年前、弓矢の発明によって外敵と対等以上に闘える段階にまで生存力を高め、過酷な生存圧力を克服していった。(更に、その後は、自然圧力を動物一般のレベル以下にまで低下させてきた。)
このように、人類は、その最先端の観念内容を組み換えることによって、極限的な生存圧力に適応してきたのである。
ここで、人類の意識構造に焦点を当てて見ると、人類の意識=脳回路は、哺乳類(原モグラ)時代に形成された本能(機能)の上に、サル時代に形成された共認機能が塗り重ねられ、その上に人類固有の観念機能が塗り重ねられて成り立っていることが分かる。(この、本能⇒共認⇒観念という人類の意識の三層構造は、脳回路や意識潮流の分析をはじめとする様々な問題を突破するために不可欠な認識である。)
 
  List
  この記事は 294529 への返信です。
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_294549
  ※トラックバックは承認制となっています。

 この記事に対する返信とトラックバック
296030 私たちは観念によって見えないものが見えている。 田村正道 14/09/30 PM11
294551 追求のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4) 岡田淳三郎 14/08/28 PM08

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、43年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp