健康と食と医
293127 なぜ人は野菜を食べるのか
 
北村浩司 ( 壮年 滋賀 広報 ) 14/08/03 PM09 【印刷用へ
そもそもなぜ人間は野菜を食べるのか。「野菜を食べると病気にならない理由」(吉田よし子PHP出版)から中間整理してみた。

>野菜の存在する意義は何でしょう。
人類が生きて活動するためのエネルギー源として欠かせない米や麦、体の筋肉などを作るタンパク質の原料として大切な肉や魚と比べると
、取るに足らないもののように見えます。
けれども食べた穀類がエネルギーとなり、タンパク質を分解して人間の筋肉を作るために、恐ろしく複雑な化学反応が体の中で起こるので
す。
その化学反応に絶対に必要なのが、それらの反応をつかさどる酵素という物質であり、その酵素を合成し、またスムーズに働かせるために
は無数の複雑な化合物が必要なのです。
それがビタミンやミネラルであり、さらに最近つぎつぎと明らかにされてきた、例えばホルモン様物質などを含む多様な化合物ということ
になります。
 
>これらの物質は一体どこにあるのでしょう。
もちろん穀類や肉に含まれているものもありますが、一番たくさん、そして多様に含まれているのが野菜などの植物です。
人間は、もともと野の草も木の葉も根も実も全部、飢えを満たす食品として食べていましたが、農業で穀物などがたくさん取れるようにな
ると、それだけを食べていては体の調子がおかしくなることに気がつきました。
ついで、穀物や肉とともに草や木の葉など、つまり野菜類を一緒に食べれば大丈夫なことを発見したのです。
さらに熱があるとか、どこかが痛いとか、体の調子の悪いときに食べると具合がよくなる植物があることも見つけました。
こうして人間は植物を主食にも副食にも、そして薬にも使うようになったのです。

>自然界を見てみると、野菜をさっぱり食べない動物がいます。
しかし食べていないように見えても、よく見るとじつは彼らが野菜を食べていることがわかります。
例えば、ライオンは肉しか食べません。
けれどもライオンは草食獣を殺すと、内臓を一番先に食べます。内蔵は腐りやすいということもありますが、ビタミンCをはじめとして
各種ビタミンの宝庫だからです。
そればかりではありません。草食獣の内臓を食べるとき、中の半ば消化された草もそっくり食べてしまうのだそうです。
つまり草食獣の胃の中の微生物が分解して、ライオンにも消化吸収できる状態になった野菜を食べているということになります。
 
人間でも、イヌイットと呼ばれる極北の住民は、植物がほとんど育たない環境に暮らしているため肉食に依存しています。
しかし、彼らは肉だけでなく内蔵もほとんどすべて生で食べることで、ビタミン欠乏食にならずにすんでいるのです。
昔、イヌイットの調査に入ったアメリカ人の学者が、生肉を食べることを拒否して煮たり焼いたりした肉ばかり食べていて、たちまちビタ
ミンC欠乏におちいり、壊血病になって引き上げたという話を聞きました
 
またイヌイットの人たちは、カリブーのように地衣(ちい)類を食べている動物を捕まえた時には、半分消化され、人間にも吸収が可能に
なった地衣類が付着したままの胃を乾燥して保存しておき、全部そっくり食べてしまうそうです。
だから、これも野菜の補いといってよいでしょう。
食料に困っているわけでもないのに、カリブーの糞を食べることもあるという事実も報告されています。

>食物繊維とは、炭水化物のうち、人間が自分の持っている酵素で分解してエネルギーとして使うことのできないものを、水に溶けるもの
も溶けないものも含めて、そう呼びます。
 
水に溶けないものとしては、衣類や紙の原料にもなるセルローズのほか、大麦や豆を加工するとできる、消化されにくいデンプンなども入
ります。
水に溶けるほうでは、コンニャクや寒天の成分、そして海藻のネバネバだとかジャムを固める作用をするペクチン、さらに最近話題になっ
ているオリゴ糖や糖アルコールなどがあります。
 
これらの食物繊維は、人間の消化酵素では分解されないので、小腸の中をそのまま通過します。すると、内容物が多くなるので腸の活動は
活発になります。
次に、大腸に到達すると、そこに住む細菌の中に食物繊維を食べるものがいます。人間の腸内にも、オリゴ糖など、本来人間が利用できな
い食物繊維などを分解して、エネルギー源とする微生物が住んでいることがわかってきました。
 
その細菌が分解したものには腸の活動を活発にするものもあるし、人間が利用できる物質もあります。
こうして食物繊維も、細菌の活動を通して、エネルギー源になっているのです。
さらにこういった細菌が増えると、大腸の中で発ガン物質を作るなどのいたずらをする悪玉菌が減るという効果もあるのです。
 
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295734 食物繊維を摂らないと病気になる 熊谷順治 14/09/23 PM01

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