人類の起源と人類の拡散
290852 セロトニントランスポーター遺伝子から見る日本人の恐怖心
 
穴瀬博一 ( 24 会社員 ) 14/06/02 AM00 【印刷用へ
ここでは、セロトニンと呼ばれる神経伝達物質を通して日本人の恐怖心(不安感)に対して考えていこうと思います。

セロトニンとは、神経伝達物質のことで、この物質が不足すると不安を感じるようになったり、時にはうつ病の症状が出たりします。このセロトニンの量を調節しているのが、セロトニントランスポーターというタンパクで、神経細胞から出たセロトニンを再び細胞内に取り込む役割を担っています。そしてセロトニントランスポーターというタンパクの機能を決めているのが、セロトニントランスポーター遺伝子です。
日本人が持つセロトニントランスポーター遺伝子ついて書かれた内容の一部を引用します。(リンク
(以下引用)―――――――――――――――――――――――――――
■日本人の実に98%が慎重で臆病な神経質
1996年1月に人間の好奇心や積極性に関連する遺伝子が発表された以降、性格や知能に関連すると考えられる研究報告があいつぎ、科学雑誌や心理学書などでも数多く公表されているアメリカのクラウス-ピーター・レッシュ氏らが報告した遺伝子と神経質の関連によると、セロトニンに関係する遺伝子は、情報の文字数が多い「L遺伝子」と短い「S遺伝子」の2つのタイプがあり、S遺伝子をもつ人はもたない人より神経質な傾向が強いといいます。
日本の研究グループで日本人を対象にS遺伝子を調べたところ、日本人173人中170人の98%の人がS遺伝子をもち、別のデータでは、アメリカ人がS遺伝子をもつ人は68%だという結果が。さらに詳しい結果は以下の通りです。組み合わせは、SS、SL、LLの3タイプ。

◎神経質さに関与する遺伝子
→ S遺伝子だけもつSSタイプ
日本 68.2% 
アメリカ 18.8%
→ S遺伝子とL遺伝子をもつSLタイプ
日本 30.1%
アメリカ 48.9%
以上、神経質さに関与する遺伝子をもつ合計は、日本98.3% アメリカ67.7%
→ L遺伝子だけをもつLLタイプ
日本 1.7%
アメリカ 32.3%
(出典:クラウス-ピーター・レッシュ「サイエンス」1996 中村敏昭「アメリカン・ジャーナル・オブ・メディカル・ジェネディスク」1997)
―――――――――――――――――――――――――――(引用終了)

上記の記事から、日本人が神経質で不安や心配を抱きやすい人種であるということがわかります。では、なぜ日本人の遺伝子が不安や心配を抱きやすいSSタイプの割合が多いのでしょうか。
このことについて書かれた内容を以下に引用します。(リンク

(以下引用)―――――――――――――――――――――――――――
私たちは恐怖を感じると、体に様々な変化が起こります。交感神経が緊張し、心拍数が上がり、血圧は上昇します。一目散に逃げたり、あるいは追い詰められれば戦ったりする準備がなされるのです。このように人類が環境の変化に対して目覚ましい適応を遂げた氷河時代(新生代 : 約 180 万年前 〜 1 万 2000 年前まで)に自然選択された遺伝子がそのまま保持されているのです。
日本人は、恐怖を最も感じにくい LL 型の占める人工比率が 3 % と世界で最も少なく、この意味では最も世界で恐怖を感じやすい民族とされています。
狩猟採集時代に結果的に生存に有利に働いてきたため、危険に対して過剰反応する遺伝子は、私たちの内にずっと保持されてきました。
一部の遺伝子はたった数千年でも新しい環境に反応することがありますが、その多くは遺伝子そのものの変異ではなく、ラクテース遺伝子のように、遺伝子のスイッチのオン/オフを司る変化にとどまっています。
私たちの基本的な遺伝子は、 260 万年前に始まった狩猟採集型に最適化され、ほとんどをそのまま保持されているのです。
―――――――――――――――――――――――――――(引用終了)
 
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