生命原理・自然の摂理
290767 人体の内部と外部を繋ぐ危険領域である腸管を共生微生物が守る
 
本田真吾 HP ( 壮年 香川 建築家 ) 14/05/30 PM00 【印刷用へ
生物史をさかのぼると、単体で繁殖している微生物は、おそらくいない。単細胞生物というネーミングは、単体細胞で完結した生命体というイメージを生起させるが、実在した微生物(化石)は群として生きている。

まだ酸素が無かった時代の、藍藻類の化石は半径10mもの薄い円錐が、何十キロも続き、浅い海底を多い尽くしていたことがわかる。その末裔が、オーストラリアに生息するストロマトライトだが、半径数十センチの円盤状の板が群生している。

この中で、生きた微生物(藍藻類・原核生物)は、表面の数十ミクロン程度のネバネバした膜(バイオフィルム)の中に生息している。その直下には、藍藻類が分解した排泄物を利用した別の生物群が生息している。このように、異種・同種がうまく共生している。その下には、最終的な排泄物がたまり、長い時間の間に排泄物がたまり数十センチの厚さになる。

このように、微生物は(異種・同種の)共生により進化してきた。これは、大きく捉えると、多種の細胞が協調して機能分担して生存する多細胞生物への進化可能性を内包していたということだと思う。

その後の、真核単細胞生物も、例えばボルボックスのように、細胞間で連絡を取りながら生きている。それより何より、ミトコンドリアなのどの細胞内小器官は、細胞内共生であり、生物は単細胞時代から、外圧適応のために異種同種を問わず共生して適応度が高めてきたと考えることが出来る。

人類も同じで、外圧適応のために、多くの単細胞生物と共生している。

人類の体を大きく捉えると、口から肛門まで(肺までも同じ)は、皮膚と同じ外部である。この部分で、食物などの異物は殺菌され分解されていく。この分解物を本来的な体内に取り込むのは腸壁などであるが、この部分が、細菌や異物の取り込みなど最も危険な状態にある防衛線と捉えることが出来る。

この腸管部分の防衛線は、高度な免疫がない腔腸動物の時代から、他の単細胞生物と共生して危険を回避している。これが、腸管免疫が旧い免疫といわれる理由である。
 
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