脳回路と駆動物質
289226 米国人がホラー映画に支出するお金は1年間に5億ドル〜脳が欲する自発的な恐怖体験〜
 
穴瀬博一 ( 24 大阪 会社員 ) 14/04/12 PM08 【印刷用へ
米国人がホラー映画に支出するお金は1年間に5億ドルとされている。日本においても、ホラー映画は、毎年新作が制作され、ホラーというジャンルは欠かせないものとして定着する。映画に限らず、ホラーゲームやお化け屋敷などのアトラクションにおいても同じことがいえる。
これらは、人が意図的に恐怖を感じたいとて行動しており、自発的に恐怖体験を行っていることがわかる。
投稿にもいくつかあるように(289044)(269673)人は脳の扁桃体と呼ばれる部分を進化させ、高い危険逃避(恐怖から逃れる)能力を身につけることで繁栄してきた。
この扁桃体の歴史は古く、魚類の段階から近いものが形成されており、人類に限らず多くの生物が有するものである。
しかし、上記のような自発的に恐怖体験を促す行動をとるのは、人類以外の生物には存在しないと考える。
もともとは危機を逃避するだけの脳が、人類は危機(恐怖)を欲するような脳になったのはなぜだろうか?
その一つの仮説としてのリンク、その一部を抜粋した文章を以下に記載する。

リンク

―――――――――――――――――――――――――――(引用)
『BioShock』は身の毛のよだつホラーゲームなのに、なぜ人はプレイしたがるのだろう? 科学者たちの答えは、「人間が進化したから」というものだ。
Screenshot: teamxbox.com
「恐怖の処理に関係する脳の部位と快感の処理に関係する脳の部位はかなり重複している」と、フィンランドのタンペレ大学の神経科学者、Allan Kalueff氏は言う。
恐怖に関する最新研究によると、恐怖によって活性化する脳の神経系は、快感に関連する神経系と同じであるようだ。ホラー映画をたり、ホラーゲームをしたりしているときには、実際の危険は何もなしに、リアルな恐怖を味わうことに快感を覚えているというわけだ。
科学者らによると、恐怖映画を観たり、ゲームをしているとき、目や耳から入った情報は、「小脳扁桃」というニューロン群に送られる。小脳扁桃は、昔から特に愛や快感といった感情を瞬時に処理するために不可欠な器官と理解されてきた。
ゾンビがドアから押し入ったり、殺人鬼がクローゼットから飛び出てきたりするのと、9回の裏にホームランを打った場合と同じように小脳扁桃が刺激されて、脳と身体を活性化するさまざまなホルモンを分泌する。だがその一方で、危険を意識的に判断する脳の部位である前頭葉皮質にも情報が伝達される。前頭葉皮質は、映画は映画でしかないことを告げる。
「小脳扁桃は、現実であろうとなかろうと恐怖によって活性化するが、危険がないことを皮質が教えてくれるので、活性化してもおびえずに満足感を味わえる」とヤーキーズ霊長類研究所の神経科学者、Kerry Ressler氏は説明する。
なぜ、脳はこんな仕組みになっているのだろうか? 2種類の刺激は切り離すほうが合理的に思える。だがKalueff氏は、これは天才的な仕組みだと考えている。
「活性化するのが、楽しいときだけ、あるいは、不快なときだけのどちらかしかなかったら意味をなさない。状況は常に変わる。今楽しいことが、明日には不快なことに変わることもある。危険か楽しいかの決定は、脳がするものであり、個人が決めることだ」とKalueff氏は説明する。

――――――――――――――――――――――――――(引用終了)

上記の引用文章からもわかるように、人が恐怖を欲するのは、脳が進化したためである。
人類の脳には、ほかの動物よりも明らかに発達させていったものが存在する。それは大脳であり、その中の前頭葉と呼ばれる部分では、他の動物にはできない、高い判断能力が備わっている。
扁桃体では、恐怖と快楽は同じ刺激として処理され、人類以外の生物は恐怖の場合、すぐに逃避発令が下される。しかし、人類に備わっている前頭葉はホラー映画のような恐怖体験を疑似体験であると判断し、快楽と同じ刺激のみを受諾する。
このことが、ホラー映画などの観賞欲を誘発させ、人類独自の快楽を得ていると考えられる。
 
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