健康と食と医
288650 精製塩と自然塩は同じか
 
コールスロー 14/03/24 PM10 【印刷用へ
 精製塩と自然塩について書かれた以下のものを読むと、化学分子的に、「純粋なもの」「不純物」と分けること自体、人が恣意的に作った価値観に過ぎないと感じさせられました。

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[精製塩と自然塩は同じか](リンクより

 友人と語っているときに、塩の話になった。
 料理をつくるときには、健康のためには精製塩(工業的につくった塩)を使うのはやめて、岩塩か海の塩(粗塩)がいいのだと私は説いたのだが、友人は、工業的につくろうが海の塩だろうが、NaClはNaClじゃないかと譲らなかった。精製塩でいいのだ、と。

 それからさらにメールで私に以下のように噛み付いてきた。引用する。

     *  
NaClは、どのNaClも分子構造が同じだから、同じ。化学で作ろうが天日で干して作ろうが、NaClはNaClというのが「科学の常識」です。
 それを、あなたは否定する。海から昔の製法で作ったNaClは「違う」という。たとえば、電子顕微鏡で見ても、NaClに違いなんかあるはずはありません。
 これは何を言っているかと言うと、NaClの分子構造が同じでも、化学的分析では出てこない「違い」があるとあなたは言っている。それは「科学の世界」の話ではありません。

 たとえばプラセボ効果。薬を飲ませる対象と、薬だと偽って小麦粉を飲ませる対象が、同じ効用を得ることがある。小麦粉でありながら薬効を発する。これは科学では説明できない。これと同じじゃないんですか?

 つまり化学分析した「死んでいる」NaClと、それを摂取する心を持つ人間が、交わる時、化学塩と天然塩の効用には自ずと差が出ると、あなたは言っているわけで、そこに、ただ、置いているだけなら、NaClは、どちらもただのNaCl。
それを「違う」というあなたの鑑識眼は「科学の目」ではない「心の目」で見ている。
 でなければ、化学的分析で差異がみてとれなければおかしいでしょう?

 あなたが「違い」というのは、受益者をえて、はじめていえる差異ですよ。 そして、こういう価値観は、宗教者の感覚に恐ろしく似ている、いやむしろ、完璧に宗教者の感覚そのもの。
 あなたは宗教を否定するようだけど、それは既成宗教を一方的に偏見で決めつけているから。 むしろ、あなた自身の生きる姿勢は、あるべき「宗教人そのもの」です。

    *
売られたケンカには応えねばなるまい。まして化学塩と天然塩の違いは、プラセボ効果だ、お前の見解は宗教だと言われては、心外だ。私の捉え方こそ科学である。どっちも塩に変わりはない、NaClだというのは、料理の世界や化学の授業では通用する勘違いであっても科学ではない。

 精製塩のなかには、家庭用に食塩、食卓塩、クッキングソルトなどのほかに工業用の塩があるがここでは料理用の塩にかぎる。食塩は塩素とナトリウムを科学的に結合させて塩化ナトリウムにするとか、海水を電気分解したり岩塩を溶解精製したりして作る。NaClの含有量が99.5パーセント以上にしてあり、さらに精製塩に湿気止めの炭酸マグネシウムを加えて製品化されている。
 自然塩は海水の水分だけを飛ばしたもので、NaClは80%程度。自然塩は、塩化ナトリウム以外の成分、にがり(MgCl)その他ミネラル成分が多い。

 もっと詳しいことは、ネットで調べていただくとして、はたして、どんなつくりかたをしようが、塩はNaClで変わりはない。なにより分子構造が同じだと、友人は言うのであるがそれでいいのかどうか。

 自然塩は、まさに自然の塩(NaCl)なのであって、地球が作った塩、ないし生命体化した塩である。海そのものと言ってもいい。海を乾燥させて水気を抜いたもの、だから地球そのものを食べる、自己化する、一体化するといっても良い。だから料理には自然塩でないと健康をそこねかねない。

 地球上に、生命体が細胞膜の誕生で出現する前の、いわゆる実体化する前の実体性の時代の、まだ生命現象(機能)であった時代、水と塩と生命とが直接的同一性で誕生したはずなのである。だから生命体は水と塩なしには生きられず、水もまた塩もいうなれば生命現象なのであって、地球以外の(生命体のいない)惑星では存在しないし出来ないのである。
 月や火星には存在するかもしれないじゃないか、などとくだらないことは言わないことである。いくらNASAがロケットを飛ばして探したって、永遠に見つかるわけがない。

 たいていは、自然塩のほうが料理につかうと、甘みもあるし、ミネラルも豊富だし、味に深みがでておいしい、と言うばかりで、それはそれで間違いではないが、科学的とは言いがたい。
 そもそもの地球の誕生、生命体の誕生から解かねばわからないものである。
 しかるに精製塩は自然ではなく、地球そのもの、海そのものではない。人工的につくった塩である。自然から乖離した存在になる。
 すなわち自然物である人間が、自然から乖離したものを摂取して、自身も自然から乖離するから健康を害するのである。

 わかりいくいだろうが、自然塩と精製塩は、いかにも分子構造だけ見れば同じだが、内部構造つまり論理構造が違うのである。この論理構造の違いがなかなか分かってはもらえないと思う。学校では教わらないことだからだ。

 水も蒸留水も、水道水も、谷川の水も、分子レベルでいえばH2Oに変わりはない。ではあなたは料理に蒸留水を使うんですか? それでおいしくなりますか?
 蒸留水と自然の水とは、これもいわば論理構造が違うのである。別言すれば、蒸留水は死んだ水、自然の水は生きている地球の水、それが論理構造の違いである。

 閉め切った暗室でライトをあてて水耕栽培したレタスと、さんさんと太陽を浴び雨風を受けて露地栽培したレタス、これも分子構造で見れば同じだろう。だが味はちがうでしょう。味が違うということは、論理構造が違う、ということなのである。それは科学じゃない、プラセボ効果だろう、などと愚かなことは言わないでもらいたい。露地のレタスは、太陽光、雨水、風、昆虫などと相互浸透しながら食用になる状態に量質転化したものという論理構造がある。
 このように対象の構造に分け入ることが科学である。

 まだある。
 自然というものは何もかもが渾然一体となっている。純粋にある物質だけがそのまま存在できるということはできない。人間のみがそういう反自然なことをやってのける。
 また均一もあり得ない。直線もあり得ない。
 塩が塩だけで、水が水だけで、つまり分子構造レベルで単一、均一に存在することはない。そう見えるのは、あくまで人間にとっての都合でそう捉えるだけである。

 よく水も塩も、「不純物がある」とかいう言い方をするが、「不純物」とは自然に対して失礼な言い方であって、人間の都合でいらないものを「不純物」と呼ぶだけのことだ。
 だから海水をとってみれば、純粋な(?)NaCl以外は不純物だなどと思ってはならない。にがりやミネラルだけでなく、動植物の死骸や食べ残しやなんやらかんやら、ごちゃまぜになっているのが、それこそが自然のありようである。
 
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