西洋医療と東洋医療
287676 薬(薬草)が身体を改善することは本能レベルにセットされており、動物も見分け食べる習慣がある
 
橋本宏 ( 20代 大阪 会社員 ) 14/02/23 PM06 【印刷用へ
観念や共認機能を持たない動物は、生存圧力を突破するための本能によって適応しています。そして多くの動物が、体調が悪くなると改善するために「薬草」を食べることが分かってきています。何が身体に良いのか分からない現在、本能に従って体調を改善する食事方法や体調管理方法を活かせるのではないでしょうか。

■毒物の摂取を避けるために発達した味覚
○苦味は危険のシグナル
「味」は、食べて有益なものかあるいは有害なものかを示す、水先案内の役割をしています。
「甘味」、「塩味」、「酸味」、「苦味」、「うま味」は基本5味と言われています。「甘味」はエネルギー源である糖、「うま味」はたんぱく質、「塩味」はミネラル、「酸味」は有機酸への反応に基づく知覚です。
「甘味」、「塩味」、「うま味」は人体に不可欠な栄養素の存在を知らせるシグナルですが、「酸味」は腐敗のシグナルとしても働き、「苦味」の場合は多くの毒物が苦いことから、食べてはいけない有害物のシグナルとして機能しています。そのため、酸味と苦味は不快な味と感じられ、本能的に避けられるのです。
味を感知できる最低の濃度を閾値といいますが、「苦味」の閾値は他の味に比べてはるかに低い値です。食物を口に入れたとき、ごくわずかな量でも敏感に苦味を感知することで、毒物の摂取をさけることができるようになっているのです。

○食べるものによって、毒の感度が違う
とくに肉食動物では、少しでも苦味がある食物は食べません。雑食性の熊では、苦味の強いものを口に入れると顔を左右に振って吐き出してしまいます。ところが草食動物は苦味をあまり気にしません。つまり肉食動物、雑食動物、草食動物の順で苦味に鈍感になると言えます。植物を多く食べる動物ほど、植物に含まれる苦味を許容する必要があるからなのでしょう。
そもそも植物の苦味は、それ自体が食べられない為の「毒のシグナル」のようなものです。

草食動物の場合、強い苦味も拒絶せず、反芻胃や肝機能などで苦味物質を代謝・分解してしまいます。一方、チンパンジーなどの大型類人猿では、多種類の食物を食べ、同じ食物を多量に摂取しないことで、仮に食べたとしても一度に多量の毒を摂取することを避けています。

・「苦味」リンク
・「苦味の不思議」リンク
・「苦味は危険のシグナル」リンク

■体調を崩した動物の管理方法
○野生動物の知恵
「発熱しているイヌは静かに隅っこでジーと体を休ませ、胃の具合が悪いときは草を食べる。彼らはどの草を食べればよいか、誰にも教わらない。吐く時に役立つ草を本能的に探し出す。また、病気に罹った動物は人知れない場所で、回復するまで何も食わず断食する。断食中はわずかな水と薬草を探して自己治癒力で治す。象は病気になると、森の深い中へ入って行き、そこで必要な薬草や土を選んでたべ、自分自身で処方し回復する。」(「動物たちの自然健康法」、シンディ・エンジェル博士)

・「自然から健康法を学ぼう」リンク

■動物も体調に合わせて「薬草」を摂る
○薬草を摂取するチンパンジー
タンザニアにある国立公園に、寄生虫病にかかったオスのチンパンジーがいました。ある日、このオスのチンパンジーは、森である種の植物の茎の皮をはぎ、中の髄をしかめっ面をしながら吸っているのが観察されました。次の日、このチンパンジーは体調を取り戻し、元気になりました。

その後の分析で、この草はヴェルノニアというキク科の薬草であり、寄生虫の産卵を抑制する成分が含まれていることが判明しました。さらに、この薬草の葉や樹皮には毒があり、チンパンジーが毒のない茎の髄だけを吸っていた行動が理にかなっていたと言えます。誰かに教えられたのではなく、チンパンジーは本能的に最適な薬草を見つけ出す能力、いわば自己治療能力を備えているのです。

チンパンジーが自己治療に使う薬草は、ヴェルノニア以外にも多くのものが観察されています。例えば、イチジク属の薬草を、チンパンジーはかまずに飲みます。この薬草は、チンパンジーにとって危険な腸内の寄生虫を殺す物質が含まれ、しかも、大腸菌などチンパンジーに欠かせない有用細菌には悪影響を及ぼしません。この薬草を飲み込むことで、かむことによって破壊されやすい物質を最大限利用していることもわかりました。

○薬草を好んで食べる動物たち
猫にはマタタビ、牛にはアシタバ、鶏にハコベ、馬にはニンジン、鳩には豆など各動物がそれぞれ違ったものを好んで食べる。

・「霊長類についての質問」京大霊長類研究所リンク
・「身近な薬草」リンク
・「薬草を見つけるチンパンジー」リンク
 
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