近代市場の拡大
285765 明治からの日本は日本では無い(3)
 
垂心 ( 東京 ) 14/01/03 AM00 【印刷用へ
「維新」と云う幻想(リンク)からの引用続きです。

◎尊皇=倒幕
一方、高杉晋作ら過激派テログループの悲願は「倒幕」。 つまり攘夷なんかよりも、自分らが日本の政権を握ることに野心を燃やしていた。
いわば、高杉ら過激派の活動は、攘夷の邪魔にこそなれ、長州藩の思惑とはまったく関係のないところで動いていたわけである。
だからこそ、長州正規軍と高杉率いる奇兵隊は相容れず仲が悪い。
それは同年に起きた「教法寺事件」で、奇兵隊が長州正規軍を襲撃したことで表れている。
これも、そういった実情を考えれば不思議なことではない。
この過激派テログループの自分らが日本の政権を握る野望と、幕府を倒して公家の時代を到来させたい過激公家たちが結託して掲げたスローガンが「尊皇=倒幕」である。
いつの時代でも、世情不穏になるとその黒幕になって国家転覆を企むのは公家の伝統行事みたいなものである。
こうして過激派テログループや倒幕派公家たちの陰謀によって攘夷運動がいつの間にやら尊皇(倒幕)思想に巻き込まれていき、京都に長州や各地のテロリストたちが結集、「天誅」の名の下に攘夷テロの嵐が吹き荒れることになる。
ここで確認であるが、「尊皇」と「攘夷」は本来別モノ。
「倒幕」を企むテロリストたちが、公家たちにそそのかされ掲げたのは「尊皇」、当事者である孝明天皇が掲げていたのは「攘夷」である。
孝明天皇はこの倒幕派公家と過激派テロリストたちを危険視する。
当たり前である。

もう一度言うが、幕府を倒してどうやって攘夷するのか。
それで京都守護職松平容保公や薩摩に命じてこの愚か者どもを京の都から一掃することにした。
それが「八月十八日の政変」。
この辺りから攘夷テロによって治安崩壊に瀕していた京の都を勇猛果敢に守り、大活躍し始めるのが「新撰組」である。
次の年、「八月十八日の政変」で追い出された長州テロリストたちが、すぐにまた京都に集まって大規模なテロを画策する。
それを未然に防ぎ大打撃を与え、新撰組の名を天下に轟かすのが「池田屋事件」である。
この京都守護職松平容保公や新撰組が京の都を攘夷テロから守ってくれなかったらどれだけの死傷者がでたであろう。

○1864年 禁門の変
      下関戦争
      第一次長州征伐

長州藩は池田屋事件後すぐさま反撃に出て、あろうことか京都御所を包囲し総攻撃をかける。これが「禁門の変」である。
御所に向かって発砲するとは何と云う暴挙だろうか。しかも旗色が悪くなり逃げ出すのは良いが、京の都に火を放ち二万七千世帯を焼き払う無差別テロを起こす。
これで「勤皇の志士」とは聞いて呆れる。
これに激怒した孝明天皇、長州征伐の勅令を出す。それが「第一次長州征伐」である。
一方その頃、前年の長州からの砲撃で被害を受けた各国が英国を中心として連合艦隊を組織、報復攻撃へ出る。それが「下関戦争」である。
倒幕派中心グループが京都にいる間に仕掛けてくるとは、まるで共謀してたかのようである。
弱り目に祟り目の長州藩はこれではいけないと椋梨藤太たち保守派層によって藩内の倒幕派テロリストたちを排斥、藩体制の統一を実施し幕府への恭順を表明する。
討伐軍参謀を任されていた薩摩の西郷隆盛は、「禁門の変」の責任者である三家老を切腹させ、過激公家たちを長州から追い出し、何とか幕府にとりなす。
ここでやっと日本は統一された。決して腐敗して弱体化などしていない。
幕府は天皇と手を組み朝幕一体化し、幕権強化を成し遂げ、過激公家や長州藩のテロリストたちを鎮圧した。
これからも海外の諸勢力と渡り合っていける。

ここまでのスローガン

幕府= 尊皇+攘夷の為開国
天皇= 佐幕+攘夷
長州= 佐幕+尊皇+攘夷
薩摩= 佐幕+尊皇+開国
公家= 尊皇+倒幕
テロ= 倒幕

問題はこの後・・・。
いよいよ「明治維新」の幕開けである。

つづく・・・
 
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