健康と食と医
285306 FDA、抗菌石鹸の効果と安全性に警鐘
 
匿名希望 13/12/20 PM09 【印刷用へ
リンク
 アメリカ食品医薬品局(FDA)はこのほど、抗菌石鹸の病気予防や感染抑制の効果が、普通の石鹸よりも勝ることを実証するようメーカー各社に求めていく考えを示した。また長期間使用した場合の安全性についても、その証明を義務付ける方針だという。抗菌効果をうたった石鹸やボディソープをめぐっては、以前から議論がくすぶっていた。


◆◆◆FDA、抗菌石鹸の効果と安全性に警鐘

 FDA医薬品評価研究センターのサンドラ・クウェダー(Sandra Kweder)氏は、「自社製品の抗菌効果を主張し、細菌感染の予防につながるという認識を消費者に広めようとするならば、メーカーは裏付けるデータを明らかにすべきだ」と語る。

 またFDAは、「抗菌製品に含まれるある種の抗菌活性成分を長期間使用すると、耐性菌の誘発や生体にホルモン作用をおこしたりするなど、健康上のリスクをもたらす可能性を示唆するデータもある」と指摘。
FDAは明示を避けているが、“ある種の抗菌活性成分”は、トリクロサンおよびトリクロカルバンという殺菌剤を指すと考えられる。前者は液体石鹸や歯磨き、洗顔料、後者はシャンプー、固形石鹸に多く含まれている。現在販売されている抗菌系の商品は数千種類に上るが、最も利用されているのがこの2成分だ。

◆安全性に疑問も

 ワシントンD.C.を拠点とする消費者団体「Beyond Pesticides」の科学者スタッフ、ニシェル・ハリオット(Nichelle Harriott)氏の私見によれば、トリクロサンとトリクロカルバンは見過ごせない問題を抱えているという。人体へ直接接害を及ぼす可能性、耐性菌の出現、および最も重要な病原菌に効果が弱いという3点である。

 第1の問題点についてハリオット氏は、「トリクロサンは内分泌撹乱物質、いわゆる環境ホルモンで、人間のホルモン系統、中でも甲状腺ホルモンの働きを阻害する作用を持つ」と語る。もっとも、動物実験による検証だけで、どの程度深刻な影響を与えるのかは未解明の段階だ。しかし、懸念するに足るデータの存在もまた事実だとハリオット氏は語る。

 また同氏によると動物実験では、エストロゲンや妊娠ホルモンなど、雌性ホルモンの阻害にトリクロサンが強く関与するという結果が得られており、胎児の発育に影響がおよぶ危険性を研究者が指摘しているという。

◆FDAの見解

 一方FDAはWebサイト上で、「トリクロサンが人間に有害であるという確証は今のところ得られていない」との見解を示している。
トリクロサンの安全性を疑問視する近年の研究結果はFDAも認めているが、「人間にも当てはまるとは限らない」と消極的だ。

 ただし、「FDAの検証後に発表された研究結果の中には、検証に値する事例がいくつかある」とも述べている。

 ハリオット氏によると、米国疾病予防管理センター(CDC)がアメリカの成人2517名を対象に尿検査を実施したところ、75%からトリクロサンの痕跡が検出されたという(結果は論文誌「Environmental Health Perspectives」に掲載)。また、スウェーデンやオーストラリアの研究グループが行った調査でも、臍帯血(さいたいけつ)および母乳から痕跡が検出された。ちなみにトリクロサンは、脂肪組織に蓄積される傾向が知られている。

 ハリオット氏も認めているが、実際に消費者の健康にどのような影響を与えるのかは今のところ定かではない。しかし、殺菌剤の使用禁止が早計に過ぎるとも言えないと懸念している。

◆抗菌石鹸は不要か

 ハリオット氏が勧めるのは、安全性が確認されている普通の石鹸と水だ。「細菌に対して不安を抱く気持ちはよくわかるが、抗菌石鹸に劣らない効果が得られる」という。 普通の石鹸がない場合は、アルコールベースの消毒剤でもかまわない。

「石鹸と水、もしくは消毒剤で十分だ」と同氏は述べている。
 
  List
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_285306
  ※トラックバックは承認制となっています。

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
超国家・超市場論9 私権闘争の抜け道が、交換取引の場=市場である
超国家・超市場論10 何をするにもお金がかかる社会
お金〜ことわざより〜
市場と国家の共犯関係
超国家・超市場論11 市場は社会を統合する機能を持たない
超国家・超市場論12 市場の拡大限界は、国家の統合限界でもある
潮流4:輸血経済(自由市場の終焉)
潮流5:失われた40年
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
市場の起源、原資拡大の方法、その真実の姿
金貸しの存在構造、不換紙幣の成立
国家債務危機〜ジャック・アタリ氏から21世紀を読み取る3
現実に社会を動かしてきた中核勢力
統合階級の暴走で失われた40年
米国債デフォルト:金融勢力の狙いは旧紙幣の廃棄
国債暴落後の世界経済はどうなる?
経済破局の下で秩序は維持できるのか?
国家紙幣によるゼロ成長の経済運営
学者・官僚・マスコミは、骨の髄まで金貸しの手先である
劣勢のロックフェラー勢は日本篭城計画を進めるしかなくなった
バブルとバブル崩壊〜金融資本主義の罠を仕掛けたロスチャイルド勢
40年の長期戦略を持ってEU統合と世界の多極化を進めてきた欧州貴族
闇の勢力争いの現状分析〜闇の支配勢力研究家の諸説をどう読むか。
「特権階級の世界」と「大衆の世界」〜2つの世界の断絶と接点は?
民間銀行から「信用創造・破壊権」を取り上げ中央銀行を国有化すればすべては解決する!
アメリカ、欧州で反金融の階級闘争が勃発か
金貸しは目先の利益追求に追われて、地球を破壊してきただけ
マネー経済の急拡大
マネー経済拡大の原因 Aグローバリゼーション
電通を媒介にしたアメリカによるメディア支配
世界中を巨大市場化していく諜報機関
ロックフェラーVSロスチャイルド 2大企業群
「ロックフェラー 対 ロスチャイルド」って何?(2)
「アメリカに食い尽くされる日本」を読んでA
9・11テロはアメリカの自作自演という世界世論
FRBは、アメリカ闇の勢力の中核部

『るいネット』は、46年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp