人類の起源と人類の拡散
28366 採集部族の「もてなし」の意識
 
橋口健一 HP ( 39 大阪 技術者 ) 02/04/10 AM00 【印刷用へ
>ポトラッチというシステムは分配のシステムとしてなかなかよくできていると思いました。過剰な蓄えによる富の集中を防ぐばかりか評価だけを個人に還元し実際の分配は成員に比較的等しく渡るという形と考えればよいのでしょうか。
ただ、説明の中で自己の名誉と威信を高める為という点に疑問が残ります。おそらく現代的な感覚で彼らの価値を曲折して解説された感があります。バンド集団による共同体を母体とする彼らに”自己の”という意識が果たしてそれほど濃厚にあったのでしょうか?
”我ムラの名誉の為”のとか”酋長が成員の尊敬を高め結束を強める為”というのならわかるのですが。(28134 田野さん)

田野さんが感じる違和感は学者の価値観が現代の市場経済原理に毒されているからであると私も思います。本源的な社会を私権原理に当てはめて理解しようとしていることが間違いなのでしょう。

ポトラッチの中には大切な物を壊したり、最後は自身の財を全て無くしてしまうまでエスカレートする事例があるようです。自己の名誉欲や威信(自我)のためであれば富を無くす所までは至らないと思います。

捉え方はむしろ反対であり、争いの元となる集団内の余剰物を無くし自我を抑制する仕組みなのだと思います。期待応望充足を最大の価値としていた採集部族の意識の中心にあるのは本源的な「もてなし」の意識ではないでしょうか。この意識は日本人にも残存していると思います。

そこでは、単なる物のやり取り(贈与交換)ではなく意識や魂の交歓が行われており儀式に参加した誰もが深い充足感を味わっているのだろうと思います。しかし、近年に観察される未開部族も多かれ少なかれ私権意識に感化されており儀式も形式化している可能性はあります。
 
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