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282799 内装に木材を使う積極的意義は何か(1)日本の住宅の変化とコンクリートの弊害
 
13/10/28 PM09 【印刷用へ
コンクリートをはじめ、建物の内装材に用いられる人工物質の影響を如何に減らして行くか?
元来木造中心の日本の家づくりは、戦後の洋風化と集合住宅の出現によって一変。日本人の精神性にも強く影響を及ぼしたと言う。

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驚くべきコンクリートの弊害洋風住宅の問題や家はどうあるべきかについては本誌第19号特集「二極化するのか日本の住まい」や第18号の「住みがいのある家づくり」で論じていますので参照願いたいのですが、そこに至った背景については忘れずにいてほしいと思います。

結論だけですが、大きくは、日本の文化・民族性を喪失させる、西洋文明の支配を徹底することでした。

住宅政策の隠されている根本は、家を住宅と呼ばせ、住宅産業を興こして大企業に集約させ、家づくりに関わる林業から始まる地場産業を破壊し、同時に安上がりの労働力を大資本のために都市に集中させる狙いがありました。

そして、洋風住宅と集合住宅をもてはやす風潮をつくるためのマスコミ・教育による洗脳と行政の指導、法規制があったのです。

こうした一連の企みの下ですすめられた住宅の洋風化や、安上がりの労働力を収容することから発展してきた集合住宅ですから、そこには日本の気候・風土はまったく考慮されていませんでした。

風俗・風習に至っては、それを踏みつぶすことさえ狙いとしてあったのです。
親子の断絶、核家族化を生んだひとつの大きな要因が、個人主義思想につらぬかれた洋風住宅の思想にあったのですし、家庭内暴力や登校拒否、キレル子供を生んだのも、個人主義思想によるものと、洋風住宅のつくり方と材料が、脳の機能障害を生んだり、情操感を破壊したからです。

実は「内装にこそ木材を!」というスローガンを掲げるのは、脳機能や精神機能を異常にしたり、不定愁訴と呼ばれる数々の原因不明の現代病を生む住まいを、正常な営みを可能にする家に変えるための切実な課題に応えるためです。

こうした関係で見たときに、洋風住宅の何が、どう問題なのかを考えてみます。

間取りが個人を主体にしたものであることや、高気密・高断熱が一般的に基本スタイルとしてあるのですが、ここでは、もう少し違う角度から考えます。

明らかにすべき最大の問題は材料です。
洋風住宅にしろ集合住宅にしろ、躯体の中心はコンクリートです。無機質材は生命活動を伴っていませんから、人体(動植物を含みます)にとって有害性が大きいのですが特にコンクリートを中心に論じてみます。

■コンクリートの弊害は驚くほどあります。

○第1に呼吸していませんから温度や湿度の調整機能がありません。むしろ、湿度をどんどん吸収しますから、室内を乾燥させ、加湿を必要とし、加湿してもそれをまた吸収しますので、材料自体が劣化を早めることになります。

○第2に温度との関係では、床の場合、コンクリートは、木材に比べて体温を著しく奪い取り、冷えの原因となります。断熱性が低く熱の吸収率が高いので、外気温以上に室内を暑くし、寒いときには一段と室内を冷えびえとさせます。

熱伝導率で木材と比較すると、コンクリートはスギの12倍、鉄は483倍とされています。熱エネルギーの伝わりかたが早いのですが、日中熱くなったコンクリートは、長時間放熱しきれませんから、夜中でも室内の暑さが残ることになります。

コンクリートの躯体では、当然のように断熱が問題となります。熱に関して触れておくべきことは、コンクリートが火災などの熱に弱い上に、相棒の鉄がまた一段と熱に弱く、火災後5分程度で強度がなくなり、避難や消火活動の時間的余裕がない危険な面を持っています。

○第3に、電磁波やプラスイオンなど、現代病の原因となる要素を室内に拡散することです。
無機質材や化学製品はプラスイオンを室内に放散するのですが、コンクリートは、それに加えて空中を飛び交う電磁波を吸収して室内に持ち込みます。コンクリートの躯体は、室内環境を悪化する要素をいっぱい持っているのです。

○第4に、コンクリート自体の耐久性の問題があります。
世界には廃墟となったコンクリートの建築物やスラム街が無数にあるように、コンクリートに100年以上の耐久性を求めることはできず、大地に還らない残骸処理もまた大変な問題となっています。

それに、近年のコンクリートは、新幹線の破損落下や亀裂の拡大をはじめ数々の事故が報道されるように、危険でいっぱいです。このように、コンクリートが持っている問題は、人間生活と地球環境にとって多大な有害性を持っているのです。

静岡県木材協同組合連合会が、子マウスの生後23日の生存率を、材料別の箱で実験したところ、木製85.1%、金属製41%、コンクリート製6.9%という結果を発表しています。コンクリートが呼吸せず、湿気を吸い取り、体温を奪い、外気熱を伝導し、電磁波やプラスイオンを放散するなど、生活環境を著しく劣化する材料であることがわかります

(中略)

数十年の使用期間を経て、いよいよ弊害が表面化しようとしています。このようなコンクリートの躯体に囲まれた室内が、健康を育てるはずもなく、心と身体の不健康を促進するのが洋風住宅であり、集合住宅だと言えるのです。

(中略)

また、メーカー仕様の住宅は、それさえも安あがりの化石燃料を原料とする規格工業製品を中心に使用し、接着剤と同時に、それ以上に室内環境を悪化させる塗料を塗ってカラーコーディネートを謳っているのです。

自然界に存在しないものを化学によって生み出したものは、自然に還れないことはコンクリートと同じですが、それが室内を覆うことで、一層室内環境を悪化させていますこれらは、絶えず微量の有害ガスとプラスイオンを放散し、電磁波を乱反射させます。

さらにこれらの資材は、光線や音を波長の長短にかかわらず反射しますから、視覚・聴覚にも障ることになります。当然ながら自然界が持つ"ゆらぎ"も持っていませんから、いかに良さそうに見えても不健康を呼ぶ要因のオンパレードのようなものです。

このような室内環境の結果が、脳機能や神経機能に障害をもたらし、精神性や神経性を主とする現代病、キレルとか無気力、無思考、刹那的な人間にしてしまうのです。
特に幼少時の肉体的、精神的発達をすべきときに、このような環境で育つとモロに被害を受けることになるのです。
 
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