●ロスチャイルドが'00年頃から新紙幣の裏付け用の金を買い占めているのは、米国債デフォルト→新紙幣発行が不可避と彼らが考えているからである。ロスチャイルドはおそらく'90年代後半に、国債経済は保たない(国債の利払いだけで国家が破産する)と判断したのであろう。
但し、現時点でロスチャイルドはデフォルトは時期尚早と考えている。それは、新紙幣の裏付けとなる金が十分確保できていないからであろう。
新紙幣の裏付けとなる現物資産として金・原油・穀物が考えられるが、ロスチャイルドが確保した金の量で足りなければ、ロックフェラーが支配する原油・食糧が新紙幣の裏付けに入ってくる。そうなったら、これまでのようにロスチャイルドの思うがままに中銀を支配できなくなるからである。
一方、追い詰められているロックフェラーは早くデフォルトして起死回生(原油・食糧を裏付けとする新紙幣の発行)を狙っている。
このように、米国債デフォルトの時期を巡ってロスチャイルドVSロックフェラーの思惑が対立しており、その表れが今回の米国債デフォルトを巡る米の民主党(ロスチャイルド)VS共和党(ロックフェラー)の泥仕合である。ロスチャイルド(オバマ)は抵抗する米共和党の切り崩しに全力を挙げているが、ここでオバマが切り崩しに成功すれば、ロスチャイルドとの力関係においてロックフェラーはトコトン力を失っていると見て間違いない。
●米国債デフォルトの次の課題は、国債をどこまで暴落させるか?⇒上手く物価操作できるかどうか? この軟着陸路線が成るか成らないかは、それに掛かっている。
元々は安定した市場である国債市場で国債が1割でも暴落すれば金融市場は大混乱する。従って、米国債デフォルト後は金を裏付けにする新紙幣発行は不可避であるが、旧国債の暴落度が大きい方が国の借金を一気に減らすことができる。また、その方が旧国債の大部分を中銀が買い占めることができるので、旧国債から新国債への切換もスムースに進む。
旧国債を大暴落させるには原油と食糧価格を吊り上げて物価を高騰させた方がいいが、物価を上げすぎると取付騒ぎ→暴動が広がって、軟着陸の目論みが破綻する。
従って、金貸しは物価について微妙な舵取りに迫られる。
国債暴落によって金融市場は混乱するものの、原油・食糧を安定供給して物価を安定させることができれば、実体経済上は取付騒ぎにもならず預金封鎖もせずに軟着陸することも可能だろう。しかし、それは金貸しの目論見通りに全てが進んだ場合の話で、取付騒ぎを防ぐために預金封鎖を強行する危険性もある(→預金封鎖期間内に新紙幣を発行し、暴動を沈静化させる)。 |
|