環境問題を専門に研究する船瀬俊介氏は、コンクリ校舎の子どもたちは、病み、疲れきっている。これまで30年間で不登校が8倍に激増しているのも、コンクリ校舎が増えたせいかとも思えてしまう。と語る。
そして、木造校舎にすると生徒の「集中力」は3倍アップと報告されている。学力向上を目指すなら、木造校舎に限る。 とも・・
コンクリート建築の体に与える影響を緩和する方法として、内装材料に木を使うという方法がある。これで、少なくともコンクリートの輻射熱による影響は低減される。
以下は、科学的に立証された木材の「癒し効果」
林野庁の森林総合研究所の宮崎良文博士らは、木材のさまざまな「癒し効果」を科学的に立証している。
・緊張緩和……ヒノキ等の香りで「緊張度」(血圧、脈拍数)が改善する。
・作業能率……木の香りで作業能率は5%強も向上。木装オフィス、木装工場は生産性も高い。
・ストレス抑制……木の香り成分で「官能評価」でも「気分が休まり」、「瞳孔変化」でも「緊張抑制」が証明されている。
・疲労回復……木の香りをかぐと疲労度(フリッカー値:まばたき回数)が低減する。
・リラックス効果……木の香りをかいで脳波測定すると「鎮静」「リラックス」効果が観察される。とくにヒノキでは60%もの「鎮静」効果が確認された。
・木の触感……木肌に手で触れると脳波にα波が現れる。「安らぎ効果」の証拠。
・ゆらぎ感覚……年輪、節目は流水の波紋に似て、自然な1/f(ゆらぎ)リズム感を見る人に与える。
・木視効果……室内に50%ほど木肌があると、「温かい」「和んだ」木視(室内で見える木肌)効果が現れる。
・視覚癒し……木肌は暖色系なので「安らぎ」感を与える。「ヒノキ壁」「白壁」を見たときの感情尺度を比較すると、「抑うつ」感情は「白壁」では4ポイント増。「ヒノキ壁」は3ポイント減。さらに「ヒノキ壁」を見ても「怒り」感情はゼロ。「白壁」は3ポイントも「怒り」感情を増やす(日本木材学会、第48回)。
・調湿効果……木の柱はビール瓶約6本分の水分を吸放湿するという。自然木をふんだんに使ったわが家は、長い梅雨時でも室内湿度は60%を超えず、押し入れの布団はいつもサラサラ、ふんわり。
・音響効果……木材の音は心地良い低周波形で安らぐ。アルミなど金属はとがった高周波形で疲れる。
・防虫効果……天然木フローリングにすると、木の芳香で、ダニは激減する。シロアリなどにも防虫効果は大(2%精油率でダニはゼロに!)。
こうしてみると、木材は、人間にとって最上の「癒し系」素材であるといえる。 |
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