試験・身分制度の根深い害
282123 「社会の役に立つ」と「この社会をよくする」の違い
 
匿名希望 13/10/10 AM10 【印刷用へ
「社会の役に立つ」と「社会をよくする」の違いが面白い。似ているようであって、前者は需要発。後者は供給発。

試験制度の弊害により、与えられた問いは解けるが、自分で問いを設定できない人材ばかりが増えた。結果、全てが後発となり、時代の激流に適応できなくなっているのが今の日本社会という視点です。

大学でも、自給期待「自分たちの手で作り出せる能力」あるいは「自分の頭で答えを出せる能力」270306の潮流が、認識され始めています。

日本人としての教養リンクから紹介
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日本の理工系大学のミッションは、「社会のお役に立てる科学技術を提供する」。つまり、この社会の役に立つことを目指している。一方、米国の大学は「この社会をよくする」と言っている。つまり、21世紀をよき社会にしていくことを目指している。

では、日本の「社会のお役に立つ」とはどういうことかというと、需要があればいいわけです。社会から求められる技術をわれわれは出そう、社会からよい評価をもらうような製品を出していこう。つまり主体は向こう側にあって、われわれはその需要に応えるんだと。

ところが、たとえばMITが「この社会をよくする」と言ったら、「よいとはいったいどういうことなのか?」を考えなければいけない。彼らは「社会的正義を実現する」みたいなことも言うので、そうすると必然的に、「正義とはいったい何なのか?」を技術者も考えなければいけない。

これまでわれわれ日本人は、いち早く中国、米国、欧州のものを仕入れて、時間差で食べていたわけです。5年先にはやりそうなものを仕入れて、はやってきたところに商品としてパッと出す。われわれ学者は、それを目利きとしてやろうとしていたのですが、そのタイムラグがほとんどなくなってきた。

本来は先見性を持って、次の時代の本当に創造的なものを見つけなければいけないのに、後追いばかりやっていて、実際に儲からなくなってきた。

創造主が向こう側にあって、「そのお役に立ちますよ」と言っているかぎりは教養なんて必要ない。うちの大学の卒業生がどんどん就職すればいい、作った製品が売れてカネが入ってくればいい、ということで結局、二流に成り下がり、「優秀な牧羊をたくさん出していきましょう」という大学になってしまう。

いちばん責任があるのが大学ですよ。受験のせいなんだから。

私の世代は、中学・高校で入試に出ない科目も勉強しましたが、今の子たちは入試に出ない科目は最初から切ります。その時間を入試に出る科目に充てたほうが点数がよくなりますから。その結果、何が生まれるかというと、当然、その科目の内容しか知らない子たちが出てくる。その子たちは、ほかの誰かが与えた問いはエレガントに解けますが、そもそもこの世界で何が問いなのかがわからない。自分で問いを設定することができない。
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