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280590 アベノミクスの「宴」の中、不動産市況をどう見る?
 
竹村誠一 ( 40代♂ 長野 営業 ) 13/09/06 PM01 【印刷用へ
今の不動産市場を見ていると、アベノミクスの活況に色めき立つ空気がある一方で、冷静に「宴」の後を見越した動きも見聞きします。

そんな不動産業界の市況と今後の予測をわかりやすくまとめた記事を見つけましたので、ご紹介します。「月刊不動産フォーラム21・9月号」(公益財団法人・不動産流通近代化センター)に掲載された株式会社ネットワーク88・幸田昌則氏の記事からの要約です。

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@建築コストの上昇が続く
・建築コストが上昇しているが、要因の一つは建築資材の値上がりで、もう一つは職人の人手不足。
・特に人手不足の問題は、絶対数が少なくなっているため、長期に亘る可能性がある。
・採算割れを口にする開発業者も出始めており、今後は建物の竣工時期が遅れ、資金繰りにも影響を及ぼすなど、経営に厳しさが増すことも予想される。

A賃貸住宅の空室が急増し、収益性が低下する
・超低金利で住宅ローンの月々の支払いは家賃以下となっており、賃貸住宅からの脱出が急増している。
・同時に、アパート建築の専業メーカー、大手ハウスメーカーの建築受注は好調。賃貸市場での需給の悪化は避けられない。
・空室増加と賃料の低下で収益性の悪化が予想され、競争力の無い賃貸アパートの売却を考えるオーナーも多くなっていく。

B地価の二極分化が進行する
・日本のみならず、世界の多くの国で大都市への人口集中に拍車がかかっている。
・結果、土地だけでなく不動産全体に二極化現象が強まっていくことになる。
・大都市であっても、都市部と郊外、駅徒歩圏とバス便の地域で地価格差が進行している。商業地では「駅近」よりも「駅ナカ」の魅力が増し、価値が高まっている。

C価格、賃料を重視する顧客姿勢は続く
・住宅の売れ行きは好調だが、東京都や神奈川県を除くと成約価格はフラットになってきている。所得が上昇しない状況下では住宅取得能力が限定される。
・アベノミクスの恩恵を受けて高額物件を取得するのは極一部であり、賃料についても高額な賃貸需要は期待薄。特に企業の住宅手当に対する減額、見直しが続いている。

D個人や企業の資産処分は続く
・アベノミクスで不動産価格に先高感が生まれて、「売り止め」「売り惜しみ」の現象も見られる。
・但し、アベノミクス効果で恩恵を十分に受けている企業は自動車産業など限られており、円安によってむしろ経営が厳しくなっている企業も少なくない。
・個人でも相続等で取得した遊休不動産の現金化は多くなっているが、今後も高齢者の急増と相続税の課税強化で所有資産の見直しが進み、処分が増えていくのは必至。

E高齢者による住宅の「買い換え」が活発になる
・自宅、その他の不動産を所有している大多数は高齢者であり、最近の個人売主は60歳以上の人が目立ってきている。
・従来、住宅の買い換えは狭い家から広い家へが主だったが、逆に広い家から小さい家への買い換え需要が高まってきている。
・高齢者で住宅ローン完済後に自宅を手放すケースは少なかったが、その常識も変わりつつある。老後の生活費を捻出するために買い換えを考える人も増加している。

Fアベノミクスは「地方圏」には波及しない
・効果は大都市圏が中心であり、2007年頃のミニバブル同様に今回も全国に波及することは考えにくい。
・地方のワンルームマンション等に収益物件を求める動きも限定的。
・逆に、地方圏ではアベノミクスの反動は少なく、市場に波乱はない。

Gリフォーム、中古再生の事業は確実に成長していく
・新築供給から既存物件の再利用への動きは始まったばかりで、今後本格的な拡大期に入っていくことになる。
・それに合わせた社内組織の改変を考える時期に来ている。
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このような現象事実に、「市場の縮小」「本源回帰」(270296)、「私権から共認へ」「自給期待の高まり」(270306)といった時代認識、意識潮流分析を加味して戦略を考えてみる。そうすれば、これからの不動産業の勝ち筋が見えてきそうです。
 
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大転換期の予感と事実の追求
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自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
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自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
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