共認運動をどう実現してゆくか?
277855 クックパッドの分析(3)〜徹底したユーザー分析で、相手の期待以上のサービスを提供する〜
 
山森梓 ( 23 福岡 会社員 ) 13/06/20 PM03 【印刷用へ
●クックパッドのサイト構築

ユーザーをスカッとした笑顔にするためには、相手のことを正しく知る必要があります。相手のことを正しく知るために、ユーザーへのインタビュー、HPログの解析、ユーザーテスト、クレームの分析などを徹底的に行いました。

その分析方法の中で特に注目すべきなのは、ユーザーの動線をとことん分析した点です。
(この分析を行うために、ユーザーがクックパッド内をどういうルートで歩いていったのかを分析できるソフト(ウォークスルー)を自社で開発しました。)

このシステムを導入したことで「自分たちがしてきた今までの予測がどれだけ甘いものだったか」を思い知り、想定とは全く違う動きをするどころか予想もつかないような動線を残していくユーザーが少なくないことが分かりました。
この分析をもとにして、ユーザーがより使い易いサイトに洗練していきました。

さらに数十万件、数百万件レベルで分析し、解析したことにより検索の精度を上げるだけでなく、ユーザーの行動から次を感知し、ユーザーが望んでいる動線や動線の候補をクックパッドが提案するまで踏み込んでいきました。

例えを挙げると・・・
レシピを探している人は何を欲しているのか?ということを探って見たところ、多くの人が「献立を決めるため」にクックパッドを使用していることが分かりました。
しかも夕方の時間帯に訪問する人は今日の献立を探しているということも分かりました。

そのようなユーザーは、パラパラと献立を眺めているのではなく、早く作る献立を探していて、かつ「家族が笑顔になる料理をつくりたい、冷蔵庫にあるものを使いたい」という思いも持っているということが分析により分かりました。

このユーザーの思いに徹底的応えようとした結果、ユーザーが期待をもって次に進むと、その期待を上回るレシピが出てくるというまでサービスが向上しました。
ユーザーが1ページ1ページ進むにつれて、クックパッドに対する信頼を高めていき、最後には「どうして私が探そうと思っているものが出てくるの?」と思うまでになりました。


具体的には「肉じゃが」と検索すると、レシピ総数の他に関連検索が出てきます。
例:「簡単肉じゃが」「圧力鍋 肉じゃが」

肉じゃがを検索した人は新着順の肉じゃがレシピをすぐに見ることができる一方で、自分が気になった関連検索にすぐに移ることが出来る。
そして、簡単肉じゃがをクリックすると、例えば「お鍋一つで簡単30分」と題した肉じゃがレシピが登場する一方で、また関連検索が出てくる。
例:おかずお弁当簡単、おつまみビール簡単

つまり肉じゃがの検索で自分好みの肉じゃがレシピに出会えるだけでなく、「簡単」というキーワードで別の好みのレシピに出会えるチャンスがもらえます。

このように検索したユーザーにとって魅力的な動線が次々と現れてくるのです。


クックパッドの成功の秘訣は「みんなをスカッとした笑顔にすること」ということを徹底的に追求し続けたことです。

まずは相手の状況や想いを正しく知らなくてはいけません。自分の思い込みを捨てて、徹底的に相手を分析していくことです。そして、実際に相手の期待に応えるだけでなく、相手の期待以上のサービスを提供することで、はじめてユーザーの信頼を勝ち取っていけるのです。
 
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278019 カフェと八百屋のある園芸店 木村麻里 13/06/27 PM00

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新しい潮流1 社会捨象→不全捨象の充足基調(’70・’80年代)
新しい潮流2 私権統合の崩壊と社会収束の潮流(’90・’00年代)
新しい潮流3 社会不全⇒認識欠乏の蓄積
新しい潮流4 言葉それ自体が引力を持ち得ない時代
新しい潮流5 実現派は仲間収束から社会収束へ
新しい潮流6 解脱仲間から認識仲間への逆転
仲間圧力と認識仲間
新しい潮流は、新しい人間関係を必要としている
市場社会の、カタワの「集団」
本当は、「集団」に入ったのではなく、社会に出たのだ
古い人間関係は、影が薄くなるばかり
関係パラダイムの逆転1
関係パラダイムの逆転2
活力源は、脱集団の『みんな期待』に応えること
収束不全発の適応可能性の探索、その深くて強い引力
充足基調から探索基調への転換
'90年代の危機感と変革期待の行方
秩序収束と答え探索の綱引き
潮流2:戦後日本の意識潮流
潮流3:’70年、豊かさの実現と充足志向
潮流6:’95年、私権原理の崩壊と目先の秩序収束
潮流9:経済破局を突き抜けてゆく充足・安定・保守の潮流
今後10年間は充足⇒活力を上げれば勝てる 
「日本人はいつ物を考え出すのか?」(1) 共認充足が最大の活力源。'10年代はそれだけで勝てる
市場時代の共認非充足の代償充足⇒解脱(芸能)埋没
'70年〜現代 収束不全⇒本能的な秩序収束⇒課題収束⇒認識収束
現代〜近未来 対象への同化こそが新しい認識を生み出す
大学生が授業に出るのはなんで?
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