試験・身分制度の根深い害
275574 ゼネラリストとスペシャリスト
 
Bannister 13/04/29 AM08 【印刷用へ
ゼネラリストの対極にスペシャリストという概念がある。

企業組織の外圧適応の観点から言えば、ハッキリ言ってそのどちらも幻想である。個人を原点とする能力として捉える限りにおいて、両者の志向性はまったく同じであり、対象の枠組みが異なるだけに過ぎない。

●「ゼネラリスト幻想とスペシャリスト幻想は表裏一体」

必要なのは集団適応を前提とした、外圧に対峙して行う判断。そして責任と覚悟を持った当事者としての意識であろう。

共認原理への転換に伴い、今やゼネラリスト幻想を信じる者など殆どいない。しかし。スペシャリストについては、未だその幻想価値は私権意識ともあいまって、半ば常識的に残存している。だからこそ、そのスペシャリストの存在価値自体が(個人に対する妬み・やっかみ・劣等感を除いて)根底から疑問視され、否定されることはない。

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例えば、○○(という職種や役割や分担)に求められる個的能力といった発想そのものが既に閉じた職能意識であり(評価する側・される側のどちらであっても)、すなわちスペシャリスト幻想者である。専門的知識領域や技術領域とは、単に組織的役割=集団の期待であって分担に過ぎない。

個々に措いて多少の得意・不得意はあれど、組織集団にかかる外圧と構成員の期待圧力を受け止め、役割を反復し役割を継続しさえすれば極端な話、誰にでも現実の中で時間を重ねることで出来るようになる。決して、個人のセンスや才能や能力などではない。

それでは困る。そうではないと思う必要がある。そうではないと思わせる必要がある。だからこそ、その為のハードルが作られた。それが特別な職能・技能・役割というフレーム設定であり、それこそがスペシャリスト幻想の正体だ。評価される側も、する側も其の軸を良くも悪くも認めている。確かに集団にとって個人の能力は従順且つ高ければほど良いのかもしれない。

むしろ組織的に決定的且つ致命的な問題になるのは、そういった役割分担上の職能問題ではなく、本来その集団組織という場が外圧に対峙する為培った能力である技術や知識が、「個人の能力」に強く帰依してしまうという点であろう。(個人の能力が高ければ高いほど往々にして傲慢になり、自己中化する。同時に反作用として周囲にあの人は特別。自分には無理。といった迎合・消極的意識や、自己のプライドや劣等感からくる否定意識をも生み出しやすい)

そんな事はどうでもいい。

如何に個人として高い能力を獲得しても、それは集団に共有・継承されなければ、農業で言うところの一代限りのF1種と同じであり種(集)としては存続しない。ゼネラリストであれ、スペシャリストであれ、組織的役割分担を「個人の能力」として評価・認識し続けることに躊躇なく危機を感じる。それでは組織集団は共同体として外圧に適応できない。

重要なのは、集団の直面する外圧の固定と共有。それを突破する為の仮説構築と方針化プロセスの共有と分担。それが常に企業組織の第一義として固定、評価すべき軸となっているかである。
 
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