社員の活力を引き上げるには?
275228 感謝の視点
 
渡辺偕規 ( 49 東京 建設業経営 ) 13/04/17 PM01 【印刷用へ
人生の目的とは何か。成功とは何か。成功したら幸せなのか。では本当の幸せとは何か。仕事が人生の全てだった時代から、仕事が人生の(大切な)一部と成る時代へ・・・。新概念の学びを通じ、私権時代から共認時代へのパラダイムシフトを実感する時、幸せの定義が変わり始めたと感じています。

私は中小建設会社の経営をしています。日々社員さんと共に仕事をしている中で、「期応充足」への足音が(確かに)聞こえて来ます。社員さん一人ひとりは、生活のための労働という価値観は(既に)無く、仕事を通じて「何か」を得たいという欲求に従って、日々を生きています。かつては「お金」や「地位」だったのでしょう。でも今は、仲間やチームと共に何かを達成すること。その為に期待に応え合うこと。期待し合い、感謝し合うこと。そのプロセスを楽しんでいるような気さえします。

生活の糧を得るという目的は当然ですが、仕事で稼いで、プライベートで幸せに成るという分離型ではなく、仕事そのもので幸せに成るという一体型です。その最も重要な視点が、感謝ではないでしょうか。例えば、ある一人の社員さんが(自分自身が所属する)部門のリーダー役に手を挙げました。確かにその部門は、決して状態が良い訳でなく、ダッチロールを繰り返して来たのです。そのようにして彼が新しいリーダーと成り、部内は一気に明るく成りました。みんなの期待に応えたいという一人の社員さんの思いと勇気が、事態を変えたのです。そして私もみんなも、彼に感謝しているのです。

また昨日、営業中のお客様が来社しました。会社に対して良い印象を持っていただくために、営業担当者はもちろん、総務部の女子社員たちも一緒に成って、考えられる最善の応対をしました。おかげでお客様と共にとても和やかで楽しい時間をおくることが出来、工事のご依頼をいただくことに成りました。その時みんなは、自分ができる最善を尽くそうとしただけです。そこから生まれる充足感こそが、最高の喜びだったからです。

そこには、「何かを成し遂げて、いつか成功者に成る」という概念は無く「今、ここで、みんなの期待に応える」こと自体が、確かな目的に成っていたように感じます。よって幸せとは「いつか獲得するもの」ではなく、「今、ここで、感じるもの」ではないかと気づくのです。そこから湧き上がって来る「感謝の連鎖」が結ばれて、ひとつの大きなマグマと化して、遂に「勝てる」会社やチームが形成されるのでしょう。

ある若い中途入社の社員さんが、「私の実績数字はまだ低くて、会社に貢献できてません。申し訳ありません・・・」と上司に話していました。この社員さんの仕事は、毎日たくさんの小さなリフォームや修繕工事を対応することです。その行為が、どれほど多くのお客様のお役に立ち、どれほど多くの信用を蓄積し、どれほど多くの(後の)大きな工事を生み出そうとしているのか・・・。そう捉えた時、彼の仕事はみんなの期待に(既に、充分に)応えていると判ります。このことについては、私も社内板に投稿することによって、会社全体の指針としています。でも私は、そのような(申し訳ないという)気持ちを持ってくれたことがありがたく、只々感謝なのです。

社員さん一人ひとりの期応充足に向けてのベクトルを束ねて、毎日「みんなで」感謝し合う風土を造り上げることができたら、きっと道は拓けると思います。私も「いつか、成功者に」という思いを持って来ましたが、このように社員さんへの感謝の視点を意識することで、あるいは、みんなの期待に応えようと「している」ことによって、既に「幸せ」を感じられているのです。共認時代に対する認識を持つことで、経営も生き方も「幸せ」に成ると思います。
 
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