アメリカ:闇の支配構造と略奪戦争
272230 アメリカ上院議員さえ明らかにされていないTPPの本質A〜二度と日本が立ち直れなくなる罠
 
ET 13/01/15 AM02 【印刷用へ
引き続き、カレイドスコープリンクより紹介。

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◆TPP:説明責任から逃げ回っている企業
(ポール・クレイグ・ロバーツ政経研究所  2012年7月2日)
1)TPP−この多国間条約に参加した国の政府は、本来は、その国に参入してきた外国企業の負うべき責任−衛生、安全、環境規制を含む種々の規制を守るための費用を負担させられることになる。

2)「アメリカ政府も1)と同じように、アメリカに進出してきた他の国の企業が本来支払うべきコストを押し付けられることになるので、TPPには反対だ」と批判する人たちがいるが、アメリカ企業も同様に、他国の政府に対して、本来、アメリカ企業が負うべき責任を押し付けることができるので条件は同じだ。

3)TPPは、「1%の連中」が利益を上げるための手段であると言われている。
TPPは明らかにアメリカの大企業が、是が非でも推進したいと考えている条約である以上、アメリカの大企業は、他国をTPPに参加させることによって自分たちに有利な状況を確保できるという確信があるということ。
少なくとも、TPPは一見、パッケージの通商条約を装っていながら、本当の目的が、アメリカの大企業が、相手国の規制から逃れることを目的とした戦略であることは間違いがない。

4)TPPの実現は、NWO(新世界秩序)のアジェンダとして、いよいよ世界統一政府を樹立するための大きな前進だと解釈している人は大勢いる。
しかし、TPPが新世界秩序を推進するための尖兵と考えるのは無理がある。
どちらかといえば、TPPは、大企業の活動を、その国の政府の規制から自由にするもので、逆に世界政府の力の及ぶ範囲を狭めてしまう。
TPPが実現したときの結果は、その企業が、(進出先の国の)政府の規制を免れる世界的特権を有する大企業階級が生まれることになる。

5)もうひとつの見方は、急激に増大する中国の脅威を、TPP参加国の同盟国によって軍事的に包囲しようというワシントンの戦略の一 環に違いない、という見方だ。TPP はアジア太平洋地域の軍事戦略とリンクしている
TPPが、そのような軍事戦略としての性格を持った条約であれば、ワシントンは、まず日本、韓国やフィリピンからTPP加盟の動きを作り出すはずだ。
しかし、こうした国々は、既に中国包囲の一部である。(今さら、TPPによって中国包囲網を築く必要などない)
ところが、TPP参加に意欲的なのは、遠く、ブルネイ、シンガポール、ニュージーランド、そしてベトナムである。
ワシントンがこうした国々にTPPへの参加を促しているのは、“アメリカ帝国”の事実上の前衛基地となってくれることに対するご褒美とでもいうのだろうか。

6)新自由主義の経済学者たちは、その国の規制は※公用収用(公用徴収)と見なしいる。
TPPに参加した国の企業が、他のTPP参加国に進出した場合、その国の衛生、安全、環境規制に従わせることは、公共の道路を建設したり、道路を拡幅したりするときに、「公の利益」を理由に、政府が、国民の私有地を買収する(特定の財産権の取得=公用収用)のと同様に、進出した企業が本来、獲得できる利益を奪ってしまうと考えている。
彼らの主張は、
「進出した国の規制に企業が従うということは、それに対応するためのコストがかかる。これは、すなわち『形を変えた公用収用』に他ならず、むしろ企業は補償されるべきなのだ。
最初から、その国に進出した企業に、その国の環境を保護させたいのであれば、進出してきた企業が対応するための費用を政府は企業に支払うべきだ」というものです。
この主張は“外部費用”あるいは“社会的費用”、つまり進出してきた企業が、その国で活動することによって、例えば公害や天然資源の枯渇という「負の遺産」を、その国の人々に残すことを一切、勘定に入れていない。
これを「公用収用」という概念を使うことによって、うやむやに消し去ってしまっている。

7)TPPには隠されたさまざまな狙いがあるに違いない。
明確なのは、この条約が公共の利益のためではなく、私益の為に役立つように作られていることだ。
TPPを推進するロン・カーク通商部代表は、公共の利益のために働き、それを保護する責任を負っている官僚であるにもかかわらず、彼は秘密裏に私益を求めるグループと共謀して、企業が公に対する説明責任を負わなくて済むようにな文書を作っているのだ。
これはとりもなおさず、TPPに参加した国の金融関連企業や、あらゆる多国籍企業が政府の規制から自由になる「TPP特権」を持つようになることを意味する。
多国籍企業は、相手先の国の規制の枠から外に出ているので、飽くなき利益を追求するために暴走するようになる。
結局、TPPに参加した国の企業のすべてが、相手先の国で傍若無人に振舞うようになってしまうだろう。
これは逆にアメリカにおいても起こることで、企業は、TPP参加国の中では政府から完全に独立するようになり、アメリカ国民は、したがって法律による保護を失うことになる。

8)TPPによって、国境を超えて「TPP企業特権」を与えられた大企業は、TPP参加国の中で想像を絶する自由を享受する一方で、その国の国民はすべての自由と、自由を保証していた権利を失うのだ。
アメリカにおいては、今までの憲法は適用されなくなる。
TPP加盟国としての外国では、その国の国民はテロリストの容疑があるというだけで、暗殺されるだろう。
この容疑をかけられれば、普通に暮らしている国々の国民に、まともな裁判を受けさせず、無期限に拘留したり、殺害できてしまうのだ。
アメリカ政府が、これまでも無法でいられたという権利を、今や多国籍企業にも拡大適用するというのが、TPPを理解する一つの方法だろう。
今日のアメリカ政府が自分達に対してしか責任を負わないのと全く 同様に、TPPによって、大企業が自分達に対してのみ責任を負えば済むようにするのだ。
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