心の本体=共認機能の形成過程
271674 農と高齢者の知恵を活かして、地域に暮らしの作法を伝承していく【地域交流サロン「ばあちゃんち」】
 
橋本宏 ( 20代 大阪 会社員 ) 12/12/28 PM01 【印刷用へ
高齢者の役割づくり、子どもの育成方法、地域活性化、社会に役立つ仕事づくりなど、今後の社会を考える上で重要な課題がたくさんありますが、これに可能性を示した事例があります☆

1人暮らしの高齢者の家を、地域交流サロンとして利用。そこは広く地域に開放されており、高齢者、子どもが、いつでも集まります。
高齢者は、親が仕事に行っている間、子どもの面倒を見ています。子どもとおしゃべりしたり、それを通して地域の伝統を伝えます。それが実現できるのも、隣にある畑(農業)があるからです。
地域交流サロンのみんなで野菜を育て、その野菜を元に、伝統食や家事を伝えていっています。そして、その野菜の売上費用を、交流サロンの活動費に企てお金を地域活性化のために循環させています。

これはまさに活力再生事業であり、高齢者も、子どもも、地域も元気になっていく☆仕組みづくりとして、ぜひ真似していきたいですね!

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「暮らしの作法を伝承する 地域交流サロン「ばあちゃんち」(子育て支援事例集)」リンク

■1人暮らしの高齢者の家の一部を地域交流サロンに
地域交流サロン「ばあちゃんち」は、1人暮らしの高齢者の家の一部を活用して運営されている。築100年以上を経た熊本地方の典型的な民家で、納屋や井戸などを備え、家の間取りは「田の字形」をしており、襖をはずせば広い座敷になるのが特徴。玄関を一歩入ると、土の土間がひろがり、左手には昔懐かしい縁側がある。
この「ばあちゃんち」は、子どもから高齢者まで、地域の多くの人が気軽に集い交流する中で、地域の食や暮らしをトータルに学んでいけるような「地域の大きな家」になることを願い、平成17年10月に開設された。

■子育て支援と、食育の融合した事業
まず、2001年に「植木町子育て応援団」が子育て支援センター、民生委員、小学校、PTA、保育園保護者会等により結成され、熊本県の「子育て応援団事業」の補助を受け、運営を行った。
子育て育成に加え、小学校、保育園連携の食育事業をコーディネートし、地域連携の中で、大豆や小麦の収穫、味噌や納豆の製造調理などを実施。運営ノウハウが蓄積されてきたことから、運営拡大のために、「ばあちゃんち」を設立した。

■生活の知恵を伝える「地域の台所」
「ばあちゃんち」は子育ての悩みを解消する憩いのスペースとしての機能だけではなく、生活の知恵を伝える「地域の台所」、地域に生きるための暮らしの作法を伝承する場というコンセプトがある。
「ばあちゃんち」には約5,000m2の畑があり、大豆や小麦をはじめ多くの農産物を生産している。今年の収穫量は大豆が約150kg、小麦が約200kgにのぼる。作物は、管理を地元の専業農家の方に協力・指導いただきながら、「ばあちゃんち」に訪れる親子やお年寄りによって育てられている。子どもたちは草を刈り、土をこね、何もない状態から、日々の世話を経て、食べるものを作るという体験をしていく。

子どもたちが収穫した大豆は地域の人と一緒に、昔ながらの方法で納豆、豆腐、みそ、きな粉に加工される。小麦は小麦粉にし、手打ちうどん、団子、てんぷらになる。干し柿・梅干・こんにゃくなどを作り、かまどでご飯を炊き、炭火で魚を焼く。子どもたちは、五感に訴える体験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得していく。「地域の台所」というのは、様々な活動体験を通して、地域の食と文化を継承していく場所をイメージしている。

地域の食と文化を継承しているのは、子どもたちだけではない。親もまた、体験の中で学んでいる。「ばあちゃんち」では、「暮らしの伝承塾」や「父ちゃんの出番塾」等で、親が生活していく知恵を養えるような取り組みを行っている。それぞれの講義は地域の熟練者たちが担当する。生活する技術を身につけることで、親の生きる自信を回復させたいとの考えがある。「ばあちゃんち」は子どもだけでなく、親も育てている。

■地域の共同性を育む場
「ばあちゃんち」が地域の人々とのコミュニケーションの場となり、孤立しがちな子育て期の親子にとって、大事な時間を提供している。
毎月第2水曜日に高齢者向けの行事「いきいきサロン」を開催することで、親子連れだけでなく、高齢者も気軽に立ち寄ることができるようになっている。子育てのロールモデルが身近にいることは親にとって心強く、子育て経験者から直に教わることで、親の育児不安が解消されていく。世代を超えた人とのつながりができ、温かい人間関係を築けるサロンになっている。

■生産(農産物の販売)によって、活動費を生み出す
「ばあちゃんち」は様々な生活の体験活動をとおして親子が共に育つことができる場となっており、暮らしの体験の共有により地域の共同性が培われている。生産された農産物や加工品は、毎月第3土曜日に開催される「くまちゃん市」(バザー)などで販売され、その余剰金を「ばあちゃんち」の運営費に当てている。子育て支援サービスの提供を受けている親子が、農産物や加工品の生産というサービスによって「ばあちゃんち」の活動経費を生み出している形になっており、できるだけ行政に頼らない活動が行われている。

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これからの企業や組織は、このような地域(みんな)の活力を再生していく事業を行っていくことで社会貢献していくことが重要なのではないでしょうか。
 
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大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
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自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
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1.これから生き残る企業に求められる能力は?
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6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
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