法曹・官憲・役人こそ、社会閉塞の黒幕
268198 富の格差広げる政府課税
 
新聞会 12/08/31 PM03 【印刷用へ
温故知新リンクより転載します。
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この8月、日本証券業協会と東証は全国の証券会社50社を集め、社内の法人情報の管理体制について自主点検を行うよう要請したという。大手証券会社が公募増資をめぐるインサイダー事件で情報漏えいに関与したことが相次いで発覚したためだ。

寄生虫のようなもの

 また政府も、インサイダー取引規制を強化し、現行では処罰規定がないインサイダー情報の提供者に罰則を設けることなど再発防止策を法律に反映させるという。資金調達のために企業が新株を発行すると、1株当たりの価値が希薄化して株価が下がる。内部情報を使って「空売り」をして注文を出し、下がった後に買い戻すことで不正な利益が得られるのだ。しかしインサイダー取引に限らず、製品やサービスを提供して社会に貢献するのではなく、株や、いわゆる「金融商品」で金もうけをすることは、社会にとって寄生虫のようなものだと私は思っている。

 昭和の時代、日本では人々が銀行に貯蓄をし、企業は銀行から資金を調達した。しかし金融規制緩和によって株式市場から資金調達ができるようになってから、企業にとって株価が顧客や社員よりも大切な指標となった。株価を左右する株主が重要視するのは企業の長期的な経営ではなく、短期的にいかに高い利益をもたらしてくれるかだ。過去に発行された株の売買は、何も生み出さず、社会に貢献もしないばくちに等しい行為だが、それが証券取引所で行われてる株取引の99%を占める。

 インサイダー取引などの不正で人々が不信感を持ち、ばくち行為を止めて正直に働いて社会に貢献してお金を手にするようになればむしろそのほうがよいと私は思う。リストラや生産拠点を海外へ移すなど、日本の雇用状況を悪化させているのも企業が株価を上げるためである。利益追求が商売の目標になると、利益は相対的なものであり、その追求に終わりはない。いつも犠牲になるのは労働者や国民生活の安定なのだ。

株の売買に課税を

 しかし、そのようなばくちのやる気を損ねるもっと良い方法は株の売買に課税することである。日本の証券取引所で売買された金額は過去10年平均で年418兆円にもなる。株の売り買いに各1%ずつ合計2%課税すればそれだけで8・36兆円の税収となる。これだけで、現在の消費税税収の6割に当たる収入が国庫に入るのだ。

 野田政権は消費税を倍にしようとしているが、どうか考えてみてほしい。国民の誰もが生きていくために必要な、衣食住にかかる買い物に10%も税金をかけようとする政府が、なぜ、株の売買に1%の税金をかけることができないのか。その理由は、食べ物はどんなに貧しい人でも買うが、株を買うのは一部の、それも政治家を買収できる金持ちだからではないだろうか。また、株の譲渡益税は均一10%である。つまり株で1億円もうけても税金は10%だが、労働によって1億円の収入を得れば、所得税は累進税なので10%よりずっと多く税金を払わないとならない。

 日本政府が格差をなくしたいのなら、ばくちや不労所得、つまり社会に貢献しないものへ高く課税し、経済を支える資本投資や所得、もちろん消費税などへの課税を少なくするべきだ。しかし政府が実際にしているのは、富の格差を広げることばかりなのである。
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以上です。
 
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