新しい男女関係(→婚姻制)の模索
26641 家庭とは何か?1930年、高群逸枝はかく語る。(1)
 
槇原賢二 ( 30代 大阪 塾講師 ) 02/03/15 AM04 【印刷用へ
家庭とは家の庭と書きます。
まず、家という字−古い書物によりますと、この家という字は、豚の上に屋根のかぶさった字、すなわち豚小屋という意味の字であると書いてあります。

みなさん。
神聖なるべき「家」が、「豚小屋」を意味するなんて、少しおかしいですね。で、これについて多くの学者が、種々の説を立てています。

ある学者は「家とは私有財産のことだ」といっている。昔、シナ人の主な財産は豚であった。彼らはそれを初めは共有していたが、権力者の出現とともに、私有が始まり、したがって、めいめいが屋根囲いの厳重な小屋を建てて、それらの豚どもを入れて置くようになった。それが家の起こりだ。だから、家とは、豚とかその他すべての私有財産を入れて置く建物のことだというのです。

家財という言葉がある。この言葉は、普通の意味では、家具に等しい。しかし、少し立ち入って研究して見ると、「自分の所有物の意。すなわち妻子財産等をいう」とある。

みなさん。
よくここで注意して下さい。家財とは「自分」の所有物の意とある。家(カ)ということが、ここでは自分という意味をもっている。例えば家言(カゲン)ということが一個人の言説という意味であるなども、その一例である。かくのごとく、家(カ)は自分であるから、家財はすなわち自分の所有物という意味になります。

さてまた、その「自分の所有物」なるものは、「妻子財産等という」とあるから、その場合の自分なる人間はいうまでもなく妻子財産を有する「男」である。「男」のみが、「家(カ)」として立つことができるし、「婦人や子供」は「家財」でしかない。

家というものは私有財産を入れておく建物であり、また、他面、その所有者の存在を意味するものであることがわかりました。早くいえば、一人前の男は家という私有財産をもってなければならない。それをもっていることによってのみ一人前であるかないかが決定される。

朝鮮などでは独身の男はチョンガーといって軽蔑される。インドでも家を持たない男は男と認めないという風があると聞きますが、もちろん、この風は、日本にもある。

それは単なる「独身」を軽蔑するのではなく、「私有財産」のないこと軽蔑するのである。

妻子を私有財産として所有しているということは、男にとっての非常な誇りである。だから、男は、ともすれば、妻子を私有財産に取り扱いたがる。わが国などにもこんな男がたくさんいる。
 
  List
  この記事は 26431 への返信です。
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_26641
  ※トラックバックは承認制となっています。

 この記事に対する返信とトラックバック
「家」から「家庭」へ 『住まい』から時代を読み解く その1 「感謝の心を育むには」 08/08/08 AM01
「結婚しました」の 1/4 が再婚組み 「共同体社会と人類婚姻史」 07/12/11 PM10
家庭を聖域にしてはいけない〜【2006年アーカイブ】 「感謝の心を育むには」 06/12/31 PM00
112367 男にとって結婚は、 松下直城 06/05/09 AM11
家庭って何?⇒家とは豚小屋(=私財置場)、庭とは裁きの場!? 「なんで屋@奈良」 06/03/27 PM10
26642 家庭とは何か?1930年、高群逸枝はかく語る。(2) 槇原賢二 02/03/15 AM04

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
オス・メスの事実の確認
オスメス分化の塗り重ね構造
雌雄分化における統合
哺乳類のオスメスの庇護依存関係と原猿の雌雄共認との違い
哺乳類の性闘争本能
『性闘争本能から縄張り闘争へ』
原猿における共感機能の進化の流れ
原猿のメスについて
サル時代の婚姻様式
もともと、生物には親子関係など無かった
チンパンジーの娘移籍に関する仮説
エスキモー族に見る性関係
ネイティブアメリカンに見る「女性への賛歌」
【女主導の原理と現代への適用】番外編 シャーマンの性別分布
「性の探求者」シリーズ(1) 未開部族に見る性の追求 〜性は日常、性は充足源〜
「性の探求者」シリーズ(2) 赤松啓介に見る性の追求 〜日本人のおおらかな性〜
代々木忠の「自分とつながるための方法論」
チャネリングセックスとは、どのようなものか?
自我が邪魔をして心を開けないセックス
セックスで得られる10の驚くべき健康効果
共同体では、子供はみんなで育てる。
闘争と生殖の包摂@
闘争と生殖の包摂A
再読 日本婚姻史 「縄文から弥生への婚姻様式の変化」
■再読 日本婚姻史 「弥生時代の父系文化への移行〜父親観念の発生〜」
家族って何? シリーズ3.江戸時代 〜武家だけが血縁父子相続であった〜
家族って何?シリーズ5 明治時代 〜洗脳と法制化によって民衆は「家」と「国」に嵌め込まれていった〜
日本人はどのように恋愛観念を受容したのか?〜明治編@
女たちの充足力を日本史に探る7〜明治以降の一対婚様式が破壊したものとは
【家族って何?】シリーズ.8〜昭和後半から現代〜家族という枠組みは成立していたのか
恋愛至上主義ゆえに結婚制度が壊れ、家族が消失する
家庭とは何か?1930年、高群逸枝はかく語る。(1)
家庭とは何か?1930年、高群逸枝はかく語る。(3)
男たちは、性闘争を放棄した
転換期の女たち
いい女は最強の充足媒体
男たちは 『力の基盤』 を失った
男女別学 −脳の差という視点で考える−
『目先ではダメ』だから少子化は進む一方
子どもにとって、「遊び」は最大の学習課題

『るいネット』は、46年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp