原発
262977 不可解な『除染』
 
HAYABUSA ( 30代 東京 ) 12/04/13 PM03 【印刷用へ
震災後、政府の対応や発表が全く当てにならないというのは疑いようがありません。これは、1年以上経った今でも変わっていません。
一方、文部科学省などより発する空間線量(モニタリングポスト)の数値は、それよりはまし。完全に信頼するわけではないものの、ある程度は信頼に足る情報として見ていた人が多いのではないでしょうか。

しかし、残念ながら、そんなに楽観視できない状況にあるようです。
原発事故で村全体が大規模に汚染されてしまった飯舘村。そこにあるモニタリングポストについてのレポートです。

〜以下引用〜

『不可解な『除染』』(東京新聞10日夕刊『紙つぶて』)

 新聞などで発表される福島県飯舘村の空間線量率の値が、年明けから急低下した。今年は積雪が多かったので、その影響だろうかと考えていた。
 だが、3月末に事故後1年目の調査で村に入り、モニタリングポストを確認して驚いた。線量測定器の置かれている場所の周りは徹底的に除染され、表土も入れ替えられていた。持参した測定器で地上1メートルの線量率を測ってみると毎時1.2マイクロシーベルト(単位は以下同)だったが、5メートル離れた場所では2.4あった。しかも測定器の下には分厚い鉄板。これでは直下からのガンマ線はかなり遮られる。実際に、文部科学省の公表値は1を下回っている。

 飯舘村は原発事故で全域が高濃度に汚染されたが、村内でも汚染度に濃淡がある。南部の長泥地区では、いまだに10を超える値が計測されるところがある。なのに発表される飯舘村の値は比較的低い地区の、しかも除染された場所に置かれた測定器の値なのだ。村の現況を代表しているとは到底言えまい。同行した京都大原子炉実験所の今中哲二助教は「モニタリングポストの用をなさない」とあきれた。

 文科省に問い合わせると、除染は内閣府が実施したため関与していないという。内閣府は「モニタリングポストが置かれていたことを認識していなかった」と答えた。事前に調整しなかったというのだ。だが、ポストの周りを念入りに除染した(ように見える)のはなぜか、答えはなかった。(環境ジャーナリスト、小沢祥司)
〜引用以上〜

関係行政庁の方々を追及したら「汚染された表土などに影響されない純粋な空気中の放射線量を測りたかった」という釈明がありそうです。たぶん、それくらいしか言い訳できない。しかし、そのような理屈に何の意味もありません。人がその場に立ったときに、どれほどの影響を受けるのか。そこを過大評価するくらいの数値を発表してこそ、国民を生命を守る関係行政庁の役割を果たせていると思うからです。

・・・もし、放射能に関する事実について、それを歪曲させる意図的な行為があって、その結果、誰かが被害を被った場合どうするか。事実を歪曲させた側に「未必の故意」があったと認定するのが妥当でしょう。刑法上は「故意」と同等の扱い。犯罪です。

大変残念で、悲しいことだと思いますが、ガイガーカウンターの一般普及は、私たちにとって、犯罪者と対峙する手段であるかのように思えてきました。いかがでしょうか。
 
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