私権社会の婚姻制
261072 ルネッサンスから近代の婚姻様式:私権闘争以降、建前の婚姻様式と実態の婚姻様式との乖離〜抑圧された婚姻様式への反乱=自由恋愛へ
 
佐藤晴彦 ( 53 長野 会社員 ) 12/02/01 PM10 【印刷用へ
略奪闘争の勃発以降、社会は略奪婚に端を発し、固定一対婚となることで、国家としての秩序を確立してゆく。これは紛れも無く、固定一対婚が無秩序な私権闘争の歯止めとして、秩序維持の為に行われたものであることを示している。
国家の中では固定一対婚により私権闘争には一定の歯止めを掛けるが、国家間では相変わらず私権の拡大を求めて、闘争は拡大してゆく。
したがって、上位の支配層は実質的には一夫多妻で、兵士や民衆は一夫一婦制である。

その後武力による覇権闘争が一段落し国家間の秩序が安定してくると、国家内の支配内容は、法政支配は官僚が、共認支配は教会が牛耳るようになり、民衆は双方からの支配圧力を受け続ける。(大衆の期待の変化に応じて統合力も変わってゆく)リンク
特に西欧における共認支配の中核を担ったのはキリスト教であり、キリスト教による観念支配が約1000年続く。

(注;キリスト教は元々は民衆発の現実の強制圧力から観念上での脱却を目指したものであったが、人間同士は自由平等で、神に許されたものだけが、許された行為をすることが出来るとの考えから、婚姻も神の許しが必要で、むやみやたらと相手を代えることは出来ない。
したがって固定一対婚と貞操が求められるが、これが支配者にとっては民衆からの無秩序な反乱(略奪闘争)を防ぐことに都合がよく、キリスト教が国教化されていった理由でもあり、後には支配層にとって最も効率のよい観念支配の道具となった)

この約1000年に及ぶキリスト教の観念支配の時代を暗黒時代と呼び、その観念に対する反逆として起こった運動がルネッサンスである。
したがってルネッサンスにおける婚姻とは、それまでの(窮屈な)固定一対婚から、自由恋愛へと変わる。ただし、現実の社会(=法政支配)は変えられないので、形式上は固定一対婚のままである。

(参考)「ルネッサンス」(Wikipedia)リンク
「ルネサンスは「恋愛賛成」の時代を切りひらいた」(世界史講義録)リンク

支配層は私権闘争に明け暮れるが、民衆は私権の強制圧力=支配圧力に晒される。
そこからの民衆の期待とは、支配からの脱却である。
したがって婚姻様式も、支配者から押し付けられた婚姻様式=固定一対婚から、自由恋愛に収束する。
(ただしまだこの段階では、現実の法政支配圧力は回避できず、建前上固定一対婚の婚姻様式は残存する)
 
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