一次・二次大戦
260332 太平洋戦争はアメリカの市場拡大の目的によって仕組まれた@
 
今井勝行 ( 中年層 東京 会社員 ) 12/01/08 PM10 【印刷用へ
アメリカは建国以来今日まで戦争に明け暮れている。世界の警察官と称して、大義名分はもっともらしいが、本音は何か?市場拡大そのものが目的に戦争を繰り返してきた。


【シルバー回想録】
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太平洋戦争の原因

( 2 )、戦争を始める意図、動機
戦争の原因を考える場合、両国を取り巻く戦略的環境、つまりどちらの側に 戦争を始めようとする意図や動機 、があったのかを知ることが重要です。
[ 主要な輸入国を相手に、戦争ができるのか? ]

日米開戦の前年である昭和 15 年 ( 1940 年 ) 当時の貿易統計によれば、日本は主要物資の輸入の大半を米国に依存していました。即ち戦略物資である

鉄鋼類の輸入量の 70 パーセント
石油の輸入量の 78 パーセント

工作機械類の輸入量の 66 パーセント

を米国からの輸入に頼っていました。
常識で考えても 産業必需物資 の 7 割もの輸入を依存する相手 に対して、日本から戦争を仕掛ける意図や動機があったとは到底考えられません。なぜなら戦争になれば相手からの必需物資の輸入が止まり、たちまち原材料や石油 エネルギーが不足して国内産業は行き詰まり、 継戦能力を失うのは明白 だからです。

注:)
当時産業の米 ( 必需品の意味 )といわれた鉄鋼の生産高は米国が年間 7 千 5 百万 トン、英国が 1 千 2 百万 トン、これに対して日本は 7 百万 トンであり、日本の G N P ( 国民総生産 ) はアメリカの 2 4 分の 1 でした。

対 イラク戦争時の実例から
しかも日本は昭和 12 年 ( 1937 年 ) 以来 4 年に亘る泥沼の 日中戦争を継続中 であり、多数の人的損失と戦費をすでに費やしていました。その状況下で更に米国、英国、オランダなどの大国を相手にして、 新たな戦争 ( 太平洋戦争 )を始めなければならない動機や必要性など、 日本には全くありません でした。
参考までに現在の イラク情勢を見ても、米国ほどの資源豊富な超軍事大国といえども、対 イラク戦争の最中に北朝鮮とも同時に戦争をするという 二正面作戦をなるべく避けようとする意図 が明白でした。それは敵に勝つ為には攻撃力 ( 兵力 )を集中するという戦争の常道から、当然導き出された結論によるものです。太平洋戦争について結論を言えば、

戦争の意図や動機があったのは日本ではなく、明らかに 米国の側 だったということです。

日本の真珠湾攻撃について言及すれば戦争の意図、動機、原因を考える場合に、どちらが先に攻撃を仕掛けたのかは殆ど意味がありません。というのは昔から開戦のきっかけ、口実を作るためには、相手に対する挑発行為、攻撃の偽装工作、意図的な発砲、爆破、暗殺、破壊工作などが、頻繁におこなわれてきたからです。
[ ベトナム戦争の実例 ]

偽装工作の実例を挙げると、米国が ベトナム戦争に全面介入するための 「 きっかけ 」 となった昭和 39 年 ( 1964 年 )8 月 2 日と 4 日に起きたとされた トンキン湾事件 では、北ベトナムの魚雷艇が トンキン湾上の米駆逐艦 マドックスに対して、最初に魚雷攻撃をしたとアメリカ軍が公式発表しました。

しかしベトナム戦争終了後に時が経ってから、実はこの攻撃は 「 まぼろし 」の魚雷艇からの攻撃であったことが公表されました。米軍が参戦するための虚偽の口実として、魚雷艇の攻撃を作りあげたのです。

米国の日本に対する挑発行為については、次の(3)と(4)で述べます。

( 3 )、交戦相手に対する軍事援助

実は日米開戦の 9 ヶ月も前から米国は昭和 16 年 ( 1941 年 ) 3 月 11 日に施行した 武器貸与法 により、日中戦争の交戦相手であった中国 ( 蒋介石政権 ) に航空機、武器弾薬、軍需物資などを供給し続けてきました。

交戦国の 一方に対する軍事援助は国際法上、 中立国の立場を放棄 したものと見なされ、武力攻撃の対象となり得るものです。米国は当然そのことを予想したはずです。

注1:)
武器貸与法とは 「 米国大統領が それを防衛することが合衆国の防衛に不可欠と考える国 の政府に、船舶、航空機、武器その他の物資を売却、譲渡、交換、貸与、支給し、処分する権限を大統領に与えるもの 」 でしたが、法案審議の段階から米国内には戦争行為に該当するという反対意見がありました。
さらに米国の西海岸から 1 万 キロ も遠く離れた中国本土の防衛が合衆国の防衛に不可欠などと、信じた者は米国には 1 人もいませんでした。問題は アメリカの国防ではなく、アメリカ資本主義の生産品を売り込むための市場の獲得でした。

注:2)
米国の軍事援助に関する昭和 16 年 ( 1941 年 ) 6 月 24 日付けの日本軍の調査資料によれば、中国の蒋介石政権を支援する 3 本の補給 ルートいわゆる「 援蒋ルート 」 のうち、仏印 ( 現 ベトナム ) ルートを経由するものが、ガソリン、鉄材、トラックおよび弾薬その他で毎月 1 万 1 千 トン。

ビルマルート経由が武器弾薬、火薬、工作機械など毎月 4 千 トン、南支那 ( 中国南部 ) ルートが同様な物資を、毎月 9 千 トンで、補給物資の合計は毎月 2 万 4 千 トン でした。

【続く】
 
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