国家の支配構造と私権原理
258265 10/30なんでや劇場3 大衆の期待の変化に応じて統合力も変わってゆく
 
岡田淳三郎 ( 70代 大阪 経営 ) 11/11/03 AM00 【印刷用へ
●では、「王は、形の上では最高権力者だが、それは表向きだけで、実権は官僚や教団が握って好きなように社会を動かすようになり、王は彼らが進める彼らに都合のよい施策に、お墨付きを与えるだけの存在にまで形骸化した」のは何故か?

戦争状態では武装勢力に人々の期待が集まるが、戦争が終って100年も経てば、大衆の期待は日常の生活の安定に移る。従って、この秩序安定期待に応える法制化が重要になり、法制度を司る官僚が大きな力を持つようになる。

ところが、(現代でもそうであるように)法制度は利権と不可分一体である。法制化とは利権の囲い込みであると言っても過言ではない。従って、法制化が進めば進むほど、官僚たちは私腹を肥やし、必然的に腐敗してゆく。従って、法制化が進めば進むほど、搾取が酷くなり庶民の生活は貧しくなってゆく。

とりわけ欧州では支配階級による搾取が甚だしく、大衆の救い期待が強まってゆく。この救い期待に応えたのがキリスト教会である。従って、搾取が酷くなればなるほど、教会に対する救い期待が大きくなり、それと共に教会の力が大きくなってゆく。かくして、中世では、遂に教会(法王)が国王をも超える絶対権力を持つに至る。

大衆の期待⇒統合力⇒支配的な中核勢力の変遷をまとめると、
【1】戦争時代は、戦争圧力に対する防衛・勝利期待⇒武力が統合力⇒武装勢力(王)による支配
【2】戦争が終った後は、秩序安定期待⇒法制共認力が統合力⇒法制度を司る官僚による支配
【3】法制化は利権の塊なので、官僚が私腹を肥やし民が貧しくなり、救い期待が上昇して救い期待⇒宗教共認力が統合力⇒教団(神官)勢力による支配

こうして出来上がった支配体制も官僚や教会の腐敗で最大400年間しかもたず、安定秩序が破れて再び戦乱状態に戻り、【1】武装勢力支配⇒【2】官僚支配⇒【3】教団支配を繰り返してきた。

【2】官僚支配、【3】教団支配の過程では、実権は官僚や教団が牛耳ることになり、一貫して王はツンボ桟敷に置かれて形骸化する。
 
  List
  この記事は 258231 への返信です。
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_258265
  ※トラックバックは承認制となっています。

 この記事に対する返信とトラックバック
10/30なんでや劇場レポート(2)〜大衆の期待の変化に応じて統合力も変わってゆく〜 「日本を守るのに右も左もない」 11/12/10 AM08
近代科学の成立過程5〜戦場で活躍した外科医が支配階級に取り立てられ権威化していった〜 「日本を守るのに右も左もない」 11/11/12 AM00
258302 10/30なんでや劇場4 民の「お上捨象」とお上の「民の生活第一」という日本人の特異な体質 冨田彰男 11/11/04 AM00

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

「合同板」必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
本能と観念の中間領域とは霊長類の世界では?
哺乳類の性闘争本能
ゴリラ、テナガザル、オランウータンと人類
『性闘争本能から縄張り闘争へ』
原猿における共感機能の進化の流れ
原猿のメスについて
原猿の縄張り闘争と子供の集団への残留
哺乳類のオスメスの庇護依存関係と原猿の雌雄共認との違い
原猿→真猿→人類のメスの共認回路@
原猿→真猿→人類のメスの共認回路A
真猿の同類闘争と共認機能
縄張り闘争と同類闘争
同類闘争の安定化と衰弱の一般則
農業・百姓を通して見た現代人−A
チンパンジー
種間闘争→大型化の矛盾と特殊解
サル時代の婚姻様式
特殊解としての大型化→性闘争→子殺し
チンパンジーの娘移籍に関する仮説
共認回路と自我回路
力の論理と共認機能
自我の源泉は、共認の部分否定にある
序列闘争は、共認されている
原猿類の生態(資料です)
驚くほど人間っぽい
原哺乳類と原猿の進化について@
真猿の進化史
アジアにおける原猿〜真猿への進化(3)
親和・性充足の強化による秩序維持の例
相手と自分を同一視する潜在思念

『るいネット』は、46年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp