原始人類の婚姻様式と男女和合充足
257361 「共同体規範」がムラ全体に浸透してこそ成り立った「夜這い」
 
小熊耕平 ( 25 福島 会社員 ) 11/10/04 PM05 【印刷用へ
日本婚姻史を調べているうちに、夜這いの実態とその当時のムラの規範が描かれている文面を見つけたので、引用します。
「夜這いの民俗学」赤松啓介

共同体を維持・統制していくために、男女共に充足をもたらすシステムとして「夜這い」は機能していたことがわかりました。そこには、共同体規範が強く浸透し、ムラ全体で性の充足を共認していたことがわかりました。

以下の文面からもわかるように、性に対して開放的であり、女発の性充足が存在していたことがわかります。
女を充足させ、安心させることが共同体の維持・統制に必要不可欠だったという歴史的事実は、今後の共同体(その中でも男女関係)を運営していく上でも追求課題として貴重なものと考えられます。

以下引用。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
梅雨どき、長雨にうんざりすると若衆たちは、気がねのいらぬ仲間の家の内庭や納屋へ集まって縄ないなどの手作業をした。君に忠、親に孝などというバカはいないから、娘、嫁、嬶、後家どもの味が良いの、悪いのという品評会になる。

おい、お前、俺んとこのお袋の味、どないぞ。わい、知らんぞ。アホぬかせ、お前の帰りよんの見たぞ。ウソつけ。月末頃にまた留守にするで来てな、いうとったやろ。どアホ。親父に行くな、いうたろか。という騒ぎになった。

お前、今晩、うちのネエチャに来たれ。怒られへんのか。怒ってるわい、この頃、顔見せんいうとったぞ、味、悪いのか。そんなことないけんど、口舌が多いでなあ。そら、お前が悪い。いわせんように、かわいがったれ。

 まあムラのイロゴトは筒抜けで、まことに公明正大である。こうしたムラの空気がわかっていないと、夜這いだの、性の開放だのといっても、なかなか理解できず、嘘だろうとか、大げさなこというてとかと疑うことにもなるのだろう。教育勅語を地で行くようなムラはどこにもあるはずがなく、そんなものを守っておればムラの活力は失われ、共同体そのものが自然死するほかなかった。

あんた、なあ。なんや。うちのカアちゃんどない。嫌いやないでえ。今晩来たってくれるか。娘がこうして取持ちするのもある。

性交するだけで、すぐ結婚しようなどというバカはいない。性交は、いわば日常茶飯事で、それほど大騒ぎすることではなかった。しかし、結婚となると家とかムラとの関係が大きくなり、それほど簡単ではない。これを強いて上からの権力で統制しようとするから、いろいろな歪みが生じ、表向きのキレイゴトの陰に売春産業や売色企業が繁昌することになる。

いくら田舎でも大正時代となると女郎買いにも行けるし、郡役所のある田舎町でも芸妓の十人ぐらいはいる。いわゆる「駅前」にはどこでも仲居、酌婦のいる旅館、料理屋ができた。遊ぶのならいくらでも遊べるやないかといっても、タダで遊ばせてくれるところはない。昔ながらの夜這い、夜遊び、性民俗は、男は魔羅、女は女陰さえあれば、お互いに堪能するほど遊べる。
それが夜這いが近代社会にも残った、根本的要因である。
 
  List
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_257361
  ※トラックバックは承認制となっています。

 この記事に対する返信とトラックバック
280582 南方モンゴロイド社会に見る夜這い婚制度 西谷文宏 13/09/06 AM02
257915 戦前まで行われていた夜這い婚〜娘宿でのオシャベリはどのようなものだったか〜 松井英仁 11/10/22 PM01

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、46年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp