共同体社会の実現
256822 実現論:序7(中) 企業を共同体化し、統合機関を交代担当制にする
 
岡田淳三郎 ( 70代 大阪 経営 ) 11/09/16 AM02 【印刷用へ
【企業の共同体化と統合機関の交代担当制】

順序としては中央銀行廃止の次となるが、共認社会を実現する上で、最も重要になるのは、私権企業の共同体化と、社会統合を担う統合機関の担当の交代担当制である。

企業を共同体に転換させるのは、さほど難しいことではない。
まず第一に、資本金(簿価)の2倍程度の国家紙幣を各企業に支給し、各企業がそれを各社員に新株として支給する(その場合、社長etcへの配給上限を、社員平均の10倍以下とする)。こうすれば、社員が株主総会の議決権の過半を握ることができる。
次に、会社のあらゆる情報を社内ネットに公開すると共に、その社内ネットを会社の共認形成の中枢機構とする必要がある。
類グループの場合、この社内ネットが最大の共認形成の場になっているだけではなく、最大の活力生成の場にもなっている。企業の共同体化の鍵は、社内ネットの活性化にかかっているといっても過言ではない。
従って、社内ネットを活性化させるために、(少なくとも過渡期は)「毎日1時間は社内ネットを読む時間を確保すること」etcを法制化した方がよいかもしれない。

次に、なんとしても断行する必要があるのは、社会統合の交代担当制である。
なぜそれが不可欠になるのか?
本来、統合機関は、個々の集団を超えた、超集団的な地平に存在するものである。
ところが省庁や大学やマスコミという組織は、単なる一集団に過ぎない。しかし、集団というものは、必ず自集団の利益第一に収束するものであって、集団を超えた社会統合を担う機関が、単なる集団に過ぎないようでは話にならない。集団を超えた社会統合機関には、それにふさわしい体制が必要である。

現在、社会統合の課題を担っているのは官僚(司法を含む)をはじめ学者やマスコミだが、彼らはエリート意識に凝り固まった私権主義者であるだけではなく、信じられないくらい無能化しているので、民間企業の人材と入れ替えた方が、はるかに上手くいくだろう。

しかし、民間から出向した者が、そのまま居ついたのでは、官僚体質に染まり、同じように無能化してしまう。従って、統合3年・民間3年ぐらいで交代する参勤交代制が良いだろう。民間3年後、優秀なら統合機関に再任される。つまり、連続3年以上の統合機関勤務を禁じるわけである。
そうすれば、親方日の丸の官僚主義に陥ることもなくなり、民間≒庶民の暮らしぶりも分かっているので、統合機関に出向しても現在より遥かにましな案を生み出せるだろう。
とりあえず、毎年2割ぐらいずつ上から順に入れ替えていけば、5年で一巡し、それ以降は、旧勢力1:新勢力2くらいの比率で統合課題を担ってゆくことになる。

この交代担当制を実現するためには、各省庁や県・市・町庁や、各大学や各マスコミに常駐して担当者を選考する人事委員会が決定的な役割を果たすことになる。
おそらく、人事委員だけでも、十万人は必要になるだろう。それは当然、これから共認社会を実現してゆく新勢力に結集した人々によって担われることになる。  
    
※この交代制に対しては、分業による効率化という反論が予想される。しかし、分業による効率化が有効なのはせいぜい5年くらいで、後は惰性でやっているような者が多い。従って、優秀な者なら3年勤務1回でほぼ吸収できるし、特に優秀でなくても3年勤務を2回やれば習熟できる。
これは、かつての「百姓」という言葉が示しているように、もともと人間の能力は、3つも4つもの職能をこなせるように出来ているからである。従って、何より効率を重視する民間企業でも、多能工の育成や、職能転換を伴う配置転換はざらに行われている。
更に言えば、そもそもここまで無能化した統合機関は、はじめから分業効率論の成立範囲外にある。  
    
また、諸悪の根源である受験制度も抜本的に改める必要がある。
最も深刻なのは中学受験で、現在の難関中学は、小2〜3年生の頃から勉強漬けの生活を送らなければ合格できなくなってしまっている。
その結果、エリート意識ばかり強く、そのくせ勉強しか出来ない無能な子供たちが大量生産されてゆく。統合階級の無能化は、既にこの年令から始まっている。
従って、とりあえず応急措置として、旧帝大や医学部の入試では、難関中学出身者の偏差値を10ポイント下げるとか、あるいはクラブ活動etc五教科以外の内申点を基準にして、内申点3:試験点2に切り換えるetcの策が必要だろう。
 
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新しい潮流1 社会捨象→不全捨象の充足基調(’70・’80年代)
新しい潮流2 私権統合の崩壊と社会収束の潮流(’90・’00年代)
新しい潮流3 社会不全⇒認識欠乏の蓄積
新しい潮流4 言葉それ自体が引力を持ち得ない時代
新しい潮流5 実現派は仲間収束から社会収束へ
新しい潮流6 解脱仲間から認識仲間への逆転
仲間圧力と認識仲間
新しい潮流は、新しい人間関係を必要としている
市場社会の、カタワの「集団」
本当は、「集団」に入ったのではなく、社会に出たのだ
古い人間関係は、影が薄くなるばかり
関係パラダイムの逆転1
関係パラダイムの逆転2
活力源は、脱集団の『みんな期待』に応えること
収束不全発の適応可能性の探索、その深くて強い引力
充足基調から探索基調への転換
'90年代の危機感と変革期待の行方
秩序収束と答え探索の綱引き
潮流2:戦後日本の意識潮流
潮流3:’70年、豊かさの実現と充足志向
潮流6:’95年、私権原理の崩壊と目先の秩序収束
潮流9:経済破局を突き抜けてゆく充足・安定・保守の潮流
今後10年間は充足⇒活力を上げれば勝てる 
「日本人はいつ物を考え出すのか?」(1) 共認充足が最大の活力源。'10年代はそれだけで勝てる
市場時代の共認非充足の代償充足⇒解脱(芸能)埋没
'70年〜現代 収束不全⇒本能的な秩序収束⇒課題収束⇒認識収束
現代〜近未来 対象への同化こそが新しい認識を生み出す
大学生が授業に出るのはなんで?
「やりがい」に潜む社会的欠乏
カリスマ 〜自分たちが共認できる価値観への評価収束〜 
仲間収束 2:一人でできない子
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『必要か否か』が環境問題に対する基底的な答えになる
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