日本を守るのに、右も左もない
254828 米国債デフォルト→世界中の国債暴落→旧貨幣価値の崩壊
 
岡田淳三郎 ( 70代 大阪 経営 ) 11/07/27 AM08 【印刷用へ
東北大震災と福島原発事故によって日本は大打撃を受け、GDPは急落し、2ヶ月連続貿易赤字が続いている。当然、円安になるはずである。
にもかかわらず、円高が進んでいる。

いったい、円高=円買いを仕掛けている金貸しの狙いは何なのか?

実は、過去にも今回と似たような、おかしな円高状況があった。
それは、'90年バブル崩壊後の円高状況である。バブル崩壊で日本経済は大打撃を受け株価が暴落していったが、その暴落の間5年半に亘って株価下落と反比例するように円高が進んでいった。これは、金貸し勢が日本の銀行や優良企業の底値に落ちた株式を買い占めるために、強力な円買いに入った結果であると見てまちがいない。

「日本の国債はその95%を日本が保有しているので暴落しない」という話をよく聞くが、その話は重大なポイントを見落としている。日本国債を保有している日本のメガバンクは、既に外資(金貸し)に支配されている可能性が高い。とすれば、日本国債も米欧の国債と同様に、いつでも暴落させることができる可能性がある。

'95年阪神大震災の後の円高も同様である。震災で打撃を受けて日本の株価が急落してゆくのをチャンスと見た金貸しは、円買いを進めて日本の銀行株・優良企業株を買い占めていった。(なお一部には、阪神大震災もオームサリン事件も、金貸しの仕業であるという説が出回っている。)

とすれば、今回の東北大震災と福島原発事故にもかかわらず、円高が進んでいる状況も、同様の構図だと考えられる。
では、今回の金貸しのターゲットは何か?

8月2日に米国債発行上限を定める特別措置の期限が切れる。
8月2日はともかくとして、何れにせよ米国債デフォルトの期限が迫っているのだとしたら、その前に金貸しは全ての準備を整える必要がある。

国債の暴落は貨幣価値の暴落と同義である。だから、当然、資源or金(ゴールド)orより安全な通貨の買いに入るはずであるが、今の所、金貸しがこれらの買いに入っている兆候が見られない。金や豪ドルは上がっているが、金貸し勢が出動するには市場規模が小さすぎる。原油や鉱石の価格は横ばいで、食糧価格は天候の影響で1〜2割程度上昇しているに止まっている。
ここで、「これら現物価格が上がっていないので、当分デフォルトは無い」と見るのは、決定的な誤りである。むしろ逆で、資源価格が上がらないのは、金貸しが米国債デフォルトに向けて、既に数年前に石油・鉱石・食糧を牛耳る企業群の支配を終えているからである。

したがって、今回の東北大地震と福島原発事故以降の円買いは、米国債デフォルト→米国債暴落→世界中の国債暴落という経済破局にむけた最終局面の動きであると考えられる。その狙いは何か?
どうやら金貸しにとっては、日本の国債だけが暴落しないという状況は都合が悪いらしい。とすれば、金貸し勢は、世界中の国債暴落=旧紙幣価値の崩壊を計画していることになる。したがって日本国債も同時に暴落させる必要がある。
そのための日本国債買い、それこそが金貸しの狙いであり、不自然な円高の理由であろう。

'85年以降、金貸しは政府・日銀に圧力をかけて米国債を買わせてきた。それは、'85年プラザ合意当時、双子の赤字に陥り債務国に転落した米を延命させようとする時間稼ぎにすぎなかったが、今回外資が直接、日本国債買いに入ったのは全く新しい局面に入ったことを意味している。このことは、世界の国債暴落計画がいよいよ最終段階に入ったことを示している。

実際、短期国債市場では、数ヶ月続けて外資による毎月50兆円の買い越しが続いている。それだけの短期国債を買い占めていれば、短期国債を暴落させることで、(もともと彼らが支配しているメガバンクが所有している)長期国債をも暴落させることは可能である。

米国債暴落を皮切りとする、世界中の国債暴落→貨幣価値の崩壊という形での経済破局の時期が迫っていると見て、まちがいないだろう。
 
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