日本人と縄文体質
253379 なぜ今、日本と朝鮮の支配者の属国意識を解明する必要があるか?
 
田野健 HP ( 50 兵庫 設計業 ) 11/06/22 PM03 【印刷用へ
日本も朝鮮半島も巨大帝国中国の存在の元、朝貢関係を結ぶ事で中国からの直接支配を回避し独立国として存在してきた。朝鮮、日本の支配者が歴史貫通的に属国意識に染まっているのではないかというのが先日のなんでや劇場で提起された基本構造であるが、その属国意識とその後形成されたそれぞれの国家の歴史との関係をこれから検証的に見ておく必要がある。

歴史上の出来事やその因果関係が支配者故の属国意識という視点で説明し、繋がるかどうかという試みである。

例えば朝鮮半島においては李氏朝鮮は明らかに中国の属国になる中で数百年の安定国家を築いたが、その属国意識はどこで生まれたのか?新羅の時代には唐と戦って属国になる事を一度は拒んでいる。見方によっては新羅が滅んで李氏朝鮮が建国する過程で生まれてきた意識とも言える。しかし半島での高句麗、新羅、百済の存続争いの中で中国と手を結んだ国が勝ち抜いたという歴史を見れば、かなり初期段階でその意識が支配者に芽生え、定着していた事が伺える。

一方、日本においては属国意識は朝鮮よりやや見え難い。国家曙の大和朝廷、奈良時代の頃は明らかに強国中国を意識し、朝貢関係を維持する中で国体を作って行ったが、唐の国力の弱体化に併せて国交を減らし、平安時代以降は日本の独自性を作り出していった。日本の外交は中国の時々の状況を見て開いたり、閉じたりした。中国が強い時には国交を開き、弱い時には国交を閉じ、その場合、国交とは侵略を避ける為の戦略の一つであった。

なぜそのような方策をとれたのか?日本は朝鮮と違って海を隔てて東アジアの国々と繋がっている。大国から見れば、辺境の日本と手を結ぶ事で隣国や周辺国を挟む事ができ、隣国からの侵略の脅威を減らすことができ、さらに日本の軍事を使って攻め込ませる事もできる。現在のアメリカや少し前のロシアもそうであったように東アジアの端、日本との連携は地域支配をする上で不可欠なものだったからである。

日本はその地理的優位性から全面的に属国化した朝鮮半島とは、異なる部分をもっていると言える。ある部分では大国の意図を利用し、翻弄する事で有利に外交を進める手法を知っていたーその最たる事例が鎖国政策かもしれない。(鎖国政策と属国意識の関係についてはもう少しミクロに見てからの結論になりますが・・・)
これら朝鮮半島と異なる政治手法は、日本独自のものに見えるが、それとて同じ朝鮮半島から派生した敗者ゆえの属国意識である。その派生系であることは、その後現在にいたる日本の支配者の意識を見ても明らかである。その手法のみに依存し、未だ対等な国家戦略を持つ事ができないのは支配者の深い部分にある敗者故の隷属意識に支配されているからだと説明できるのではないか。

このようにマクロ的視点、ミクロ的視点で日本と朝鮮半島の支配者がとったその時々の政治的判断を見て行き、属国意識の成立構造とその派生系としての日本の支配者史を通史的に整合性を試みていきたい。
また、それらの追求を通して、日本の特権階級、支配者の今後の可能性を再点検し、(その芽が全くないとしたら)改めてそれに変わる新たな社会統合の体制作りの必要性を提起していくことになるだろう。
 
  List
  この記事は 252930 への返信です。
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_253379
  ※トラックバックは承認制となっています。

 この記事に対する返信とトラックバック
255850 私権社会の萌芽である弥生時代を年表で押さえる 田野健 11/08/21 PM11
属国意識の源流を辿る3〜日本の属国意識を決定付けた白村江での大敗北 「縄文と古代文明を探求しよう!」 11/08/20 PM03
属国意識の源流を辿る1〜なんで屋劇場における問題提起 「縄文と古代文明を探求しよう!」 11/08/01 AM07
254977 属国意識の形成過程(1) 田野健 11/08/01 AM00
縄文晩期とはどのような時代か?〜はじめに〜 「縄文と古代文明を探求しよう!」 11/07/03 AM00
253801 日本人の心の中にあるもの(=縄文体質) tennsi21 11/07/01 PM10
253792 支配者層の属国意識≒庶民の「お上に任せておけばいい」という意識 西村真治 11/07/01 PM07
日本の支配階級の意識構造を解明する 〜極東アジアの支配の歴史2 現代韓国事情 「縄文と古代文明を探求しよう!」 11/06/29 AM08

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、43年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp