健康と食と医
252929 「ミスター大丈夫」山下俊一教授が「避難したほうがいい」と言い出した
 
新聞会 11/06/12 PM11 【印刷用へ
原発推進派の大学教授=御用学者の山下教授さえも避難したほうがいいと言い出した。

阿修羅『週刊現代6月18日号より転載「ミスター大丈夫」山下俊一教授が「避難したほうがいい」と言い出した』リンクより転載します。
------------------------------------------------------------
「年に100ミリシーベルトを浴びても大丈夫」としていた専門家が、最近ややトーンダウン気味。安全説に変わりはないのか。それとも現状の前に主張を変えたのか。信じがたい発言の真意とは・・・・。ご本人の談話とあわせて検証する。

 事故発生から約3ヵ月、福島第一原発から撒き散らされた放射性物質で、日本の国土は汚染され続けてきた。子供たちを含む人々の健康についても、被爆量の上限が年間1ミリシーベルトから20ミリに変わったり、さらにまた1ミリに戻されたりと迷走続き。国や専門家に対する国民の不信と不安は頂点に達しつつある。
 その中で、ずっと“安全説”を唱えてきた識者が山下俊一・長崎大学教授(58歳)だ。被爆医療が専門で、事故発生直後から福島県の放射線健康リスクアドバイザーを務める山下教授は、メディアや講演で、「(年間のひ学両が20ミリを大幅に上回る)100ミリシーベルトを超えなければ発がんのリスクが高まることはない」「(福島の現状では)ただちに健康に影響はない。外出時にマスクを着ける必要はない。子どもが外で遊んでも大丈夫」
「ぜひ(福島の)皆様方に安心と安全を伝えたい」などとさかんに発言してきた。

「福島、有名になっちゃったぞ」

 教授の発言の中には、「福島という名前は世界中に知れ渡ります。福島、福島、福島、なんでも福島。これは凄いですよ。もう広島、長崎は負けた。・・・何もしないのに福島有名になっちゃったぞ」「放射線の影響は、実はニコニコ笑っている人には来ません。くよくよしている人に来ます。」「避難したければ、好きに避難してください。ただ、避難できる場所がありますか?」といった、真意がわかりにくい発言もある。
 とにかく、「山下先生はあまりにも安全性を強調するので、福島では『ミスター大丈夫』『ミスター100ミリシーベルト』と呼ぶ声もあるほど」(地元の新聞記者)だという。こんな山下教授のスタンスに対し、「年間100ミリシーベルトを浴びるのは慢性(長期間)なので、原爆のように一瞬で浴びる場合より影響が少ない。年間の100ミリは一瞬の20ミリに相当するレベル。つまりCTスキャンで浴びるのと同程度です。怖がるような数値ではありません。」(中村仁信・大阪大学名誉教授)と同調する意見もある。しかし一方で、あまりに楽観的な主張に少なからぬ批判も出ているのだ。
 日本大学歯学部専任講師の野口邦和氏は言う。
 「山下教授は『年間100ミリ以下では発がんのリスクは高くならない』などと発言していますが、確かに、100ミリ以下の被爆で発がんのリスクが高まることを示すデータはありません。あるのは100ミリ以上でがんになる人が増えるデータだけ。しかし、『データが無い』とは、『わからない』ということであって、『安全』を意味するのではない。100ミリ以下というのは、まだよく解明されていない領域で、実はがんのリスクが高まる可能性もあります」
 リスクが大きいという予想と、小さいという予想の両方がある場合、前者を探るのが予防原則だ。リスクを小さく見積もって、想定より大きな問題が生じれば、取り返しのつかない事態になりかねない。
 矢ケ崎克馬・琉球大学名誉教授はこう指摘する。
 「放射線によって人体には、血便や脱毛、皮膚の変色いった『急性症状』と、10年後、20年後の発がんとして現れる『晩発性の症状』の両方が出ます。急性症状に限れば、確かに100ミリ以下では出ません。
 しかし内部被爆によって、晩発性の発がんの確立は高くなるんです。山下さんがこれを知って『安全だ』と言っているのなら、住民を騙していることになるし、知らないのなら、きわめて大きな不勉強と言われてもやむを得ません。」
 このように、“安全派”の最右翼とされる山下教授だが、実は最近そのスタンスが微妙に変わりつつあるらしい。「山下先生は、5月に入った頃から危険性も少しずつ話すようになった」「福島では安全性ばかりを強調するが、それ以外の場所では『線量が強くなったら避難した方がいい』などと語り始めた」といった指摘の声が上がっているのだ。確かにこのところ、「安全という言葉は安易につかいません。私は皆様方に少しでも安心してもらえればということなんで」「将来のことは誰も予知できない。神様しかできない」「(国が基準値を20ミリシーベルトにしたことについて)私は皆さんの基準を作る人間ではありません。皆さんへ基準を提示したのは国です」
・ ・・・などなど、方針転換とも取れる発言をしているのだ。事態は、山下教授の予測を超えて深刻さを増しているのか。あるいは、それを目の当たりにして教授は自説を変えつつあるのか。ご本人に聞いた。

軽い気持ちではなかった

 「確かに表現に気をつけるようになりましたが、僕の主張は一貫して『100ミリ以上で発がんリスクが増える』で、以前も今も変わっていません。福島でも他の場所でも同じことを話しています。僕がぶれているのではなくて、周りの受け止め方が変わったのではないでしょうか。現場には専門家が少なく、さまざまな情報が飛び交っているため、住民の不安を煽る形になっているんです。 
 僕は福島県や福島県民を応援し、その医療崩壊を防ぎたい。だから『正しく怖がろう』と説明して、落ち着きを取り戻して」ほしいと考えていました。実際、医学的根拠に基づいた僕の説明で安心した方も多いはず」
―――――――「福島という名前は世界中に知れ渡ります」「もう広島、長崎は負けた」という発言に違和感を覚えた人も多かったのでは?
 「今後、福島という地名を名乗るには覚悟が必要になる。だから頑張ろうと皆さんを励ます意図で言いました。それが伝わらなかったとしたら僕の不徳の致すところですが、広島、長崎、福島の3都市が一緒に世界に平和を訴えていこう、と呼びかけたつもりでもあります。決して軽い気持ちではありません」
――――――「放射線の影響はニコニコしている人には来ない」とは信じがたい話です。
「動物実験などで実証されているのですが、過度に緊張していると自律神経の作用で放射線の影響を受けやすくなります。リラックスしていれば、それが少なくなる。ただ、一般の人に説明しても理解しにくいと思い、わかりやすい表現を用いました。科学的に根拠のある話しなんです。」
 もちろん、今回の放射線の飛散がどれだけの健康被害をもたらすかは、将来にならなければわからない。ただし、山下教授でさえも慎重な言い回しを選ぶようになってきたことは、この問題の深刻さ、未解明部分の怖さを示している。
 将来ある子どもたちのためにも、リスクは大きく見積もるべきだ。それが科学者として真摯な態度と言えるのではないか。

〜後略〜
----------------------------------------------------------
以上です。
 
  List
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_252929
  ※トラックバックは承認制となっています。

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
超国家・超市場論1 新しいまつり場は、国家と市場を超えられるか?
超国家・超市場論2 闘争(能力)適応 と 共生(取引)適応
超国家・超市場論3 置かれた環境を貫く 闘争圧力を把握せよ
超国家・超市場論4 同類闘争の圧力と共認統合の限界
超国家・超市場論5 私権闘争・掠奪闘争をどう止揚・統合するのか?
超国家・超市場論6 生存圧力に基づく同類闘争から、同類圧力に基づく同類闘争=認識競争へ
超国家・超市場論7 私権闘争を統合した 力の序列共認
超国家・超市場論8 国家(力の序列共認)と その統合限界
超国家・超市場論9 私権闘争の抜け道が、交換取引の場=市場である
超国家・超市場論10 何をするにもお金がかかる社会
超国家・超市場論11 市場は社会を統合する機能を持たない
超国家・超市場論12 市場の拡大限界は、国家の統合限界でもある
超国家・超市場論13 人類の新たな活力源=圧力源
超国家・超市場論14 外向収束⇒認識収束に応える『認識形成の場』
超国家・超市場論15 『認識形成の場』こそ、新しい社会統合機構の中核である
超国家・超市場論16 ゼロから、自分たちの『場』を作る活動
超国家・超市場論17 新しい社会統合機構が、国家機関を吸収・解体する
超国家・超市場論18 認識形成の『場』を構築することこそ、真の社会活動である
超国家・超市場論19 もう、傍観者=インテリ統合階級は、要らない
超国家・超市場論20 認識形成は遊びではない、生産活動である。
超国家・超市場論21 『認識形成の場』が、なぜ有料化されるべきなのか?
超国家・超市場論22 お金は、現実の必要度を測るモノサシ
超国家・超市場論23 『必要か、必要でないか』という真っ当な判断の土俵が出来てゆく
超国家・超市場論24 必要か否かの『判断の土俵』が、国家と市場を呑み込み、解体し、再統合してゆく
超国家・超市場論28 新しい可能性が顕在化するとは、どういうことか?
超国家・超市場論29 新しい『場』は、古い評価指標の洗礼を受けて、はじめて顕在化する
超国家・超市場論30 実現の論理
判断の土俵と解体・再統合 大学の例
判断の土俵とは、人々の潜在思念が作り出した共認圧力の場
『必要か否か』が環境問題に対する基底的な答えになる
社会統合組織の史的総括 国家と教団
社会統合組織の史的総括 市場と演場
大衆の期待の変化に応じて統合力も変わってゆく
マイナス原因構造とプラス実現構造という両輪
支配階級の私有権は絶対不可侵だが、庶民の私有権は剥奪され得る

『るいネット』は、47年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp