市場は環境を守れない、社会を統合できない
248258 「命はほんとうに輝いている」〜元GE技術者・菊地洋一さん講演A
 
猛獣王S ( 不惑 東京 営業 ) 11/03/30 AM00 【印刷用へ
248257の続きです。
『元GE技術者・菊地洋一さん講演』(2003年3月31日 三重県海山町)リンクより転載します。
----------------------------------------------------------------
●日本中、原発が出来て活性化した町はない

福島は今10 基の原発が動いていますけれども、第1号機を作る当時の話を聞きますと、みんな素朴ないい人達だったと、まわりの人達は。農家のおばさんに話しかけると、 まあ上がってお茶飲んでいけえとお茶出されて、お菓子がないからといって角砂糖をお茶菓子がわりに出してくれたと。ものすごく親切にみんなが話しかけてやれたけど、だんだんそれが2基、3基、4基と建っていく間に、どんどん都会的になるというか、人情味が薄れて金ばっかしの状態になっていくというような話 もたくさん聞いています。

だから日常私たちが何のために生きているのかというような事を考えた時に、お金がくればそれでいいのかと。もうすでに南島町で反対派だ、賛成派だと別れて、子供が道路で転んでいたら、どっちかによって助けるか知らんふりするかというような話も聞きました。それと同じことが石川県能登半島の珠洲市というと ころで、原発の問題になった時に、地元の和尚さんに聞いたら、「菊地さん、その珠洲でもまったく今同じです」といっていました。「なんで同じ町の人達が賛成派と反対派に別れて憎しみ合わなければならないか」と。

ここは今度来てみて、実は2度目なんですけれども来てみて、あいかわらずいいところだなと思いました。それと同じようなところが宮城県の男鹿半島の女川というところで、原発をGEのものを日本の企業が造ったんですけど。そこへ行った時も、こんないいところになんで原発を造るんだろうという感じでしたけれど、結局原発は出来てしまいました。反対運動もありましたけれど、賛成派と反対派がですね、そこそこ仲良くなるというか、関係を取り戻すのに10年以上かかっています。それほど憎しみ合うんですね。

じゃ出来て本当によくなったかというと、女川の過疎が止まったわけではないのです。実際増設していくときに、子供が働くから出来てよかったという人にも会いましたけれども、決して町は活性化しません。それは日本中みれば分かります。

鹿児島の川内原発というところも何度も行ってますけれども、商店街はシャッターが下りたままです。また増設しろって騒いだり地元はしていますけれども。新潟県のあれだけ原発造りまくったところでさえ、地方の活性化に役立ったとはいえないと、知事が新聞でいっていたこともあります。

確実なのはですね。人の心がむしばまれることです。嘘だらけになるし、隠し事はするしですね。行政も電力会社も。そういう一時的な原発の話で地方がズタズタにされるのが僕は嫌なんですね。

●日本は熱エネルギー源の大国

原発の話になってきますと、当然原発がいいか、悪いかということで、国や電力会社の考え方をみんな嫌でも伝えられて、それを信じたりするようになりますけれども、先程、僕がオイルショックの時に、それを機会にしてGEに入ったというようなことをいいましたけれども、僕もそういう意味では完全に洗脳されていました。どういうことかといいますと、日本が資源エネルギーの無い国だから原発なんだと。今でもそういうふうに国はいっています。それが本当かといいますと、そんな事はないんですね。この辺だって温泉がたくさんあります。

実はレスター・ブラウンという地球白書というものを出して、世界的に有名な人ですけれども、1年くらい前にテレビでいっていました。日本は本当にうらやましいエネルギー大国だと。なぜか。日本にはものすごい数の温泉があると。僕も北海道から九州までずーと旅しましてですね。もう至るところ温泉があって露天風呂もある。エネルギーってなんだっていったら、だいたいが熱なんです。位置エネルギーというのもありますが。水力発電所は水の位置エネルギーとういうものを利用して落下させて、そのエネルギーを電気に変えますけれども、一般的にはエネルギーといったら熱の事なんです。だから熱で蒸気を沸かしてそして、タービンを回して電気を作っているわけなんです。

じゃ、自然エネルギー、自然の熱は日本は無いのかといったら、レスター・ブラウンがいうように、世界でもうらやましくて涎がでそうなくらい地熱に恵まれた国なんですね。ですから、普通の温泉のように熱水溜まりというところを掘り当てて、そこから蒸気を出して発電する方法。これは今までも地熱発電ですけれども、そういう熱水溜まりのないところでも地面を深く掘ると温度が非常に高くなって、そこの熱を取り出せば発電出来るのです。これが高温岩帯発電という方法で、そのやり方もいろいろあります。

アメリカではヒートパイプ方式といって深い所にパイプを埋めますと、ヒートパイプという特殊なパイプが熱だけを地上に運んでくれます。ですから、それに水を触れさせて蒸気を作って発電するという方法を今、アメリカが一生懸命進めています。

実は地熱で発電したのはイタリアが一番最初なんですけれども、もう百十年くらい前でしょうかね、それくらい古くからやっているのです。今また世界中がこの10年くらい前から地熱の利用を一生懸命考えています。

日本はどうしても原子力発電を推進させたいために、やっているというけど、地熱の方にはあんまり力を入れていません。しかも日本が熱エネルギーの大国だと いうようなことをできるだけ伏せようとしています。新聞、雑誌いろんなものを通じてやろうとしたけれども、もう圧力で潰されて、あまり効果がでませんでした。でもプレイボーイとか週刊朝日とかいろいろ書いてもらいましたけれども。みんなそう思わないですか。エネルギーのない国だと思うでしょう。そんな事ないです。エネルギー大国です。

僕が高温岩帯発電の研究の最先端の実験所に行った時に、研究者に聞いてみました。いくら予算あるか、人件費、鉛筆代、実験、地下にボーリングを掘ったり、 そういうの全部入れて2千万円だそうです。そんなもんで力入れているとはいえんです。これ電中研(電力中央研究所)というところがやっています。9電力会社がお金出してやっている。NEDOというところでもやっています。だけど予算は少ない。
----------------------------------------------------------------
続く
 
  List
  この記事は 248257 への返信です。
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_248258
  ※トラックバックは承認制となっています。

 この記事に対する返信とトラックバック
248259 「命はほんとうに輝いている」〜元GE技術者・菊地洋一さん講演B 猛獣王S 11/03/30 AM00

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、43年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp