地震・噴火・気象
248099 地震の発生メカニズム「熱移送説」の紹介(6)
 
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角田史雄氏著「地震の癖」から転載します。

※VE過程とは・・・・火山活動と地震活動が移動して行く様子のこと。

※スーパープリュームとは・・・高温のマントルが地球中心の外核から地球表面の地殻に向けて湧昇する通り道のこと。


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■地震エネルギーと噴火の関係

火山の噴火にかんしては「大きな地震のときは噴火が増えて、小さいときは減る」ということがあります。一つ一つの事例に地域差はあるものの、火山と地震とは、基本的に同じエネルギー源にその原因を持っているからです。
2年毎に繰返されるスーパープリュームの活動状況と、自身エネルギー総量の変化とはおおよそ対応関係を持っていると考えられます。1972年以降に限定されますが、その関係が14回もくりかえされているので、これは偶然ではないでしょう。

つまり、噴火や地震といった「VE過程」の強弱は、スーパープリュームの活動の強弱に対応しているということです。スーパープリュームは、地下3000キロメートル以深にある外殻と繋がっていますから、「VE過程」の強弱とはすなわち、外核の活動の強弱に原因があるということになりそうです。

■地球内部は電子レンジと同じ?

伊豆諸島の活火山には、奇妙な現象がおこります。これは、深発地震と火山島の「VE過程」との関係です。
伊豆諸島の西方から西日本の南方沖にかけての地域で起こる深発地震は三重県南方、東海沖、伊豆諸島西方沖、鳥島近海などと、発生場所がほぼ決まっています。
それらの場所で深発地震が発生した数日後には、いずれかの活火山島で火山性地震が発生するという奇妙な「癖」があるのです。この「癖」は気象庁のホームページ(「気象統計情報」のなかの「地震・津波」の震度データベース検索」リンクで検索できます。

どこが”奇妙”かというと、この場合のVE過程の速度が、地下400キロメートルくらいを数日移送するという「猛スピード」である点です。
かなり速く岩石層中の隙間を辿って移送されると思われる火山ガスでも、これほどの猛スピードは不可能です。この猛スピードに対応できるのは、高速で加熱できる電磁波(特に電子レンジで使われるマイクロ波)くらいしかありません。

また、太平洋地域でのVE過程での検証でも地震エネルギー生産量が一気に増えていました。こんなに急速に地震エネルギーの生産量が倍増するのは、地磁気の「ジャーク現象」(地磁気が急激につよくなる現象)と関係していると思われます。さらにジャーク現象はスーパープリュームが原因で起こるいう指摘もあります。
ここから、スーパープリュームが活発になると地磁気が強くなり、地震エネルギーが増大する、という図式が浮かび上がってきます。
地球の外核は6000度という高温で、ドロドロに溶けた液体でできています。その外核の液体が流動することで、電磁波(マイクロ波)を地表に向けて発します。その電磁波(マイクロ波)がマントルのなかにある「マグマ溜まり」や「高温で岩石が溶けた部分」を刺激し、火山の噴火や地震を誘発しているという考えかたです。
この理屈は、電子レンジの原理と同じなので、「地球型電子レンジ構造」と呼べるでしょう。

■大地震の周期はわかるか?

1956年にスーパープリュームで深発地震発生した4年後、1960年にチリ南部沖でM9.5という過去最大の地震が発生しました。USGS(アメリカ地質調査所)の地震情報リストにはない1972年以前のデータは、故宇津徳治氏のホームページ「UTSU−WEQリンク」で検索できますが、そのなかから、M6クラス以上の大きさを持つ被害地震を抜き出しました。

そしてM7の地震の個数の換算値を求め、10年毎に換算された個数をカウントした結果、1900年代から急に総個数増えています。これはそのころ各地で地震観測網が整備されはじめ、観測される地震の個数が増えたためです。
しかしそうした個数の変化に関わらず、個数が急増するピークが、100年毎に3〜4回とほぼ一定しています。

M6クラス以上で被害を伴う地震は、過去500年間に、100年に3〜4回の割合で必ず、発生しているのです。これくらいのながさでくりかえされたことから、「M6クラス以上の地震多発期は33から25年間に1回の割合で必ず起きる」といってもよいと思われます。

実際、そうしたピークの一つである、1956から1960年に環太平洋で起きた「VE過程」をプロットし検証すると、同時多発的に地震や火山の噴火が起きていることがわかりました。
これは2000前後の「同時多発性VE過程」が40年前にも起きていたということです。つまり、大規模な「VE過程」が40年で再発したのです。

この繰返しが地震発生数、つまり地震エネルギーが急増する周期なのです。この数字は「同時多発性VE過程」でわかった再来期間の40年と近似していることから、太平洋の周辺における大地震の周期は30年から50年とかんがえることができそうです。

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