現代意識潮流を探る
247815 地震を契機にみんなの意識はどうなる?2
 
松下晃典 ( 31 広島 kozo大工 ) 11/03/23 PM11 【印刷用へ
『地震を契機にみんなの意識はどうなる?(247322)』
をたたき台として、ネットサロンで議論を深めました。その内容を投稿します。

☆人々の意識の概念図
 ┏<直近>━━━━━━━━━┓
 ┃■原発どうする?     ┃
 ┣<今後>………………………┫
 ┃■経済どうなる?     ┃
 ┃ ○金融は?       ┃
 ┃ ○産業は?       ┃
 ┃ ○財政は?       ┃
 ┃■政治どうなる?     ┃  (媒介として)
 ┃■エネルギー政策どうする?┃─┐マスコミ・ネット
 ┗━━━━━━━━━━━━━┛ |
        ∧        |
        |        ├─>社会共認
        ∨        |
 ┏━━━━━━━━━━━━━┓ |
 ┃   意 識 潮 流   ┃─┘
 ┗━━━━━━━━━━━━━┛


■直近は『原発』問題が急務
・直近のみんなの問題意識は、なんといっても原発。対応が進んでいるのは確かだが、放射能の問題等長期化するのは必至。
※具体的に原発でなにが起きているのか?対応策をどうするか?はコチラ→(247622)(247376)(247689


■経済どうなる?
ひとくくりの議論は拡散するので、金融・産業・財政に分けて分析する。
○金融
・株価の下落や円高から分かるように、債権や紙幣に対する信用がぐらついている。逆に信用が高いのは現物(金、石油)。今後も現物への関心が高まると考えられる。

○産業
・地震の影響で「物」「食料」「エネルギー」が不足している。
特に、石油や鉄が足りていない。石油は中東の紛争から高騰したが、今回の地震でさらに高騰している。
・製造業は復興需要がありそうだが、エネルギー高騰や停電、また生産施設の被災などから生産力のダウンは否めない。
・3次産業は必要か否かの判断のふるいにかけられる。遊びの失速が決定的となり、パチンコやプロ野球などの興行系は衰退する。逆に必要である、情報や制度設計といった需要は伸びていきそう。
・1次産業は必要であり、農業(食)を中心に関心が高まっている。
⇒産業構造が「必要か否か」の判断の基に転換し、虚業系が衰退していく。

○財政
・復興支援は20兆を超えると試算されており(リンク)、これを補うのは国債しかない(増税は被害状況からもおそらく無理。生産施設に被害を受けた企業も多く今年の税収は大幅にダウンする。子ども手当て<2.2兆>や高速無料化の見直し<0.4兆>(リンク)(リンク)も考えられているが、補填は難しい)。
⇒中長期的に財政問題が顕在化するのは明らか。


■マスコミの報道について
・被災地の状況を即時に伝えるという点では有用であり頼りにされた。
・しかし、放射線についてはネットで指摘されるように、無知無能をさらけだしている(247699)。
東電や政府、学者は原発を知らない(247505)。にもかかわらずマスコミは東電や政府、学者の言うことを鵜呑みにしておりリスクが隠蔽されている。これは非常に危険(リンク)。
・また、報道されないと問題ないと勘違いされる地方も出てきており(リンク)、状況やリスクが正しく報道されていない。
・ネットでのマスコミへの意識は、「今マスコミを批判しても仕方ない。どうしていくかを考えよう!」という現実に向う人が多い。
・震災1週間後あたりから、原発が収束していないにもかかわらずバライティ番組が始まり始めた。民放も企業であり地震番組では採算が取れない(247565)のはわかるが、大衆の意識(課題収束・遊びの失速)とズレている。


■ネットの役割は?
・今回は携帯電話に代わり、インターネットツール(mixi、twitter、skype)が人と人を繋いでくれた。人気ブロガーには安否確認を求めるコメントもあった(リンク)。
・しかし、情報の真偽に課題もある。チェーンメール(リンク)がその例。

・今のネットでの意識は大きく2つある。
@「今できることは何?」という批判より実現に向う意識
A「そもそも原発ってこんなに危険だったの?」「なんでこんな危険なものを放っておいたの?」という、専門家への信頼▼、科学信仰▼や停電により都市生活の脆さが露呈といった市場推進派の建前(ex.原発はCO2を出さないクリーンなエネルギーで、災害に対しても万全である)が崩れ、事実や本質を見極めようとする意識

この2つの意識は今後も高まっていくと思われる。

■大衆の意識潮流
・地震直後、首都圏では帰宅難民がたくさんでた。その人たちは「みんなでいると安心」「歩いていると、応援してくれる人もおり助けられた」と言っており、みんなで助け合っていこうという意識が多く見られた。
・最近では、募金やボランティアがたくさん行なわれ、関西や中国地方でも節電が行なわれている。加えて、被災者を一般家庭でも受け入れるといった動きも出てきている(リンク)。
このように、日本全国で助け合いの意識が広がっている。
⇒結局いろいろあっても最後は『人情』。これは被災地の方を中心に痛感していると思う。
⇒地震を契機に(マスコミ発ではない)大衆発の世論のまとまりが出来てきた。日本を何とかしようという空気が日常的に出てきた感じ。


■エネルギーの問題
・今後、反原発の動きが出てくることは避けられない。現状日本の1/4の電力は原発なので、実現に向う方針が必要。
・事実構造を明らかにし、「そもそも近代科学は進歩だったのか?」「豊かさは実現されたのか?」「自然の摂理に即したことをしてきたのか?」を考えていく必要がある。
・建前だけでなく真相も伝え、節約と科学技術を両方使って共生していく方針が今後求められる。真っ当な話であれば大衆にも受け入れられ、建前だけの説明はもう通用しない。


【まとめ】
今回の地震により大きく5つの意識が現れ、今後顕在化していくと思われる。

・必要か否か(≒遊びの失速)
・役に立ちたい、みんなで助け合っていこう
・実現思考(批判より実現)
・現代信仰の凋落(市場推進派(ex.学者、科学、都市)の建前)が崩れ、事実や本質を見極めようとする意識が顕在化)
・(マスコミ発ではない)大衆発の世論のまとまり
 
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